私は社会や世界の中での造形家の立ち位置を模索してきた

世界のパブリックアートや都市景観の研究もその一環だ

メビュースの輪の表裏が入れ代わる次元の転換は

「もの」や世界が単純に表裏、二者択一でできているわけではなく

どこで表と裏が入れ代わるのか

天国と地獄は何で振り分けられるのか

人の外面と内面など

事物の価値評価が曖昧というだけでなく

個々人によって異なることが顕在化してきたのが21世紀である

人類にとっても思想、生き方、システム、あらゆることの転換点にさしかかっている

私の場合、虚空に向かって合板の小片を飛ばし

それに乗って、人の世界と地球を眺め、あるべき姿を考えようというわけだ

 

作品名称「メビュースによるメビュース」  430x430xh420mm 2017年