だいぶ寒くなってきたが、天気が良いのでそれほどドヨーンとした感じではなくむしろ清々しい。ついに2020年も終わりか、という気がしているが、気を引き締めて残りのやるべき事を片付けていきたいと思う。

ひたすらコロナの話題ばかりで日本がどの方向に向かってるか分からんが、それはスガ内閣の中の人も同じであろう。またまた支持率が下落してしまったが、こんな調子で来年に本当に解散総選挙などできるのだろうか。


ついに「麒麟がくる」第35回が放送されたが、ようやくここまで来たか~、という感じ。このブログも5月に開始したのだが、ずーっとこのドラマの話題を取り上げ続けてきた。まあネタ切れ予防という面もあるし、アクセス数の向上につながったしとてもよかったと思う。
備忘録的に面白かったことを述べていくというスタイルで、今後も週1-2回のペースで続けていこうと思う。継続は力なり、であるが、正直今の時期ほど力が抜けてイージーモードに流れやすい頃というのはないと思う。
コロナ禍は何の言い訳にもならない。
自戒を込めて、日々のルーティンワークに埋もれないよう新たな挑戦もして行かなければ。


で、昨日の第35回、「義昭、まよいの中で」ですが…

色々と動きが多い素晴らしい回でしたが、ほぼ池端さんのオリジナル脚本という事で、その分役者さんの演技に熱が入っているのが伝わる、とてーも熱い回だったように思います。いつぞやの初期の回で「三好長慶襲撃計画」というのがありましたが、まさにそれを彷彿とさせる回。

まさに京都伏魔殿編、とドラマで語られてる通り、京都の政界の色々とドロドロとした面が描かれ、武家と公家衆のぶつかり合いや旧体制の最後の反抗など見所たっぷりで、まさにあっという間の40分間でした!!


まあオリジナルキャラが活躍しすぎ、というのは正直今回ばかりは感じるところで、今回も光秀最大のピンチを救ったのは駒ちゃん!!という驚きなのかお約束なのかもう分からないくらいの展開を見せつけてくれて、もはや水戸黄門の由美かおるの入浴シーン並みにドラマに欠かせない存在となってしまった門脇麦ちゃんの演技。このドラマ以外に何をやってたかは余り知らないです…保険のcmに出ていたのがうっすらと記憶に残るくらい。今後はどういった活躍を見せてくるんでしょうね。長谷川さんも然り。

以前にも登場した本圀寺が大立回りの舞台となってましたが、光秀、「この二条城で~」とか義昭に啖呵を切ってませんでしたか?まさかミスを修正する暇もなくそのまま放送しちゃったんじゃないかと思いましたが、スケジュールがキツ過ぎて雑な部分が出てきてしまったか…このまま本能寺の変はどういう風に演じられるのか不安になってしまいましたが、今日の回は一話完結のサイドストーリー的な側面もあるので、みな肩の力を抜いて演技を楽しんだ感じでしょうか。

義昭役の滝藤さんも、顔はともかく演技は物凄く上手かったので、取り立ててストーリーの粗は気にならなかったが、どんどんダークサイドに落ちていく足利義昭に涙…
摂津晴門は確かに悪い奴すぎて共感できないのだが、足利義昭の「思い」というのは現代人は共感できる部分は結構あるのではなかろうか。結局室町幕府のシステムからして、政所に逆らったら殺されるか別の傀儡将軍が登場するかのどちらかであり、結局軍事力も権力基盤も大して持ち合わせていないから、延々と戦乱の世が続くという事態になってしまったんであり、優柔不断で何もできないのは立場上しょうがないのである。まあいずれ誰かが天下統一は果たしていたとは思いますけど、今回の話で描かれたところによると光秀は信長と幕府の二重権力の間で小賢しく立ち回るというポジションであり、美濃や越前での浪人時代からすると隔世の感あり、という境遇でしょうか。1568-1573年というのは光秀の人生の中でも最高に脂の乗りまくった時代ではないだろうか。まあ「虎の威を借る狐」とか色々ヤボな突っ込みも当然入るべきでしょうが、今後の凋落がどのように描かれるかはちょっと面白くもあり恐くもあり…

個人的に木村文乃さん演じる煕子が非常にハマリ役と思っているので、光秀に先だって病死してしまうという今後の展開はツラいなあ…光秀野望説とか、じつはアルツハイマーで正常な意識を失っていたとか本能寺の変の原因は諸説入り乱れ、もはや荒唐無稽と思えるものまで登場して日本人の信長好き凄いな、と思いますけど、歴史上のミステリーとか、生没年不詳の有名人とかいくらでも探せばいるんであり、もうちょっと細かい部分の歴史の読み方を学べば、おのずと本当の事実も見えてくると思いますけどね。

とか何とかいって全然専門性には程遠い自分だけど、結構藤原氏や足利・徳川の系図は読み込んだりして知識を増やしてましたね。戦国時代は女性が強かったというのは多分本当だろう。江戸時代になると大名の妻や娘でもろくに名前が残ってない場合がほとんどであり、政略結婚という仕組みはあったがヨーロッパの貴族のように血筋とか、正室の子、とかにそれほどこだわりが無くなったのは不思議な変化である。乳幼児の死亡率が増えてしまって取り合えず実子であれば誰でも良い、という感じだったのと、4代将軍家綱の時代に末期養子の緩和というのが行われ、ほぼ跡継ぎ問題を理由とした大名家の断絶というのが見られなくなったのが大きな要因である。やたら誰々の子孫とか偉そうに言いたがる人はどこの国にもいますが、日本の場合ほとんどの家で養子相続で初代の血筋は残ってないというケースが大半を占めるので、あんまり大名の子孫だからと言って高貴だとか言うのもちょっと違うんでないかな。蹴鞠ばっかりやってて不健康なイメージなのに、京都にいた公家の連中の方が長生きしたり、現代でも脈々と子孫が続いてたりするのは何でなんだろ。今回の「麒麟」でも三条西家とかいう貴族の名門が登場してましたが、現在でも続いている家柄らしい。明治維新とのつながりを演出するためにあえてフィクション99%ではありますが三条という存在を出してみたのかも知れません。

次回の方がはっきり言って面白そうだが、武田信玄の出番はもっとあるのかと思ってたぞ。オリジナルキャラクターもそれなりに愛着はあるが、物語の中でも伊呂波太夫は60歳前後、東庵に至っては80代という相当高齢なはずだぞ。そういう部分を語らずにしれっと毎回登場して見せるやり方は、やはりなんちゅーか期待はずれみたいに思う人がいても仕方ないとも、正直思う。でもメロドラマっぽいスタイルは、個人的には好きであります。
どーでも良いミスをまた画面の中で発見してしまったが、三条西実澄の本の山の中にあった万葉集の付箋の漢字が、まんま現代の新字体でビビったんだが。本来なら万葉集でなく「萬」葉集のはず…
いい場面だったとはいえ、ちょっと気になってしまいました。

てな訳でまた今度。今年もおせちやチキン料理、クリスマスケーキが懐かしくなる季節になってきたが、まあ贅沢を言わず、ソーシャルでディスタンスな新しい生活様式によるハッピーな年末年始を迎えられれば良いと思う。昔に比べて欲がなくなったな~、と正直思いますが、2014年からずっと鳴かず飛ばずが続いたもので。

今年は凄いことを成し遂げているという実感もあるのだが、まだ数日経たないと人生の展望は見えてこない。
何とももどかしい日々だ。