地震により被災された方にお見舞い申し上げます。
数名から避難所での心のケアについて、問い合わせがありましたので
少し書きたいと思います。
避難所では子供たちが、普段と違う様子を見せていて
周囲の大人がPTSDの心配をしているそうです。
そういう周囲の大人も、実際は疲労困憊で
PTSDの心配があるのではないかと思います。
<PTSD対策 全般>
PTSD対策でも、心のケアでも、基本は
①気持ちをはき出す ⇒ ②温かい言葉をかける
です。
①気持ちをはき出す
傷ついたこと、恐怖体験などをはき出すこと、
つまり話すことで、自分の感情が整理されていきます。
周囲がそれを肯定すると
「自分が感じた恐怖は正常なんだ」と知ります。
「怖い、悲しい、辛いなぁ」と自分の感情を認めただけで
気持ちが浄化されていきます。
周囲が黙ってうなずいているだけで、
安心感を感じ、さらに浄化がすすみ、傷が癒されます。
※注意(追記)
あくまで、ご自身が話す事を望まれた場合に限ります。
強要することは逆効果どころか、二次被害になりますので、ご注意ください。
②温かい言葉をかける
頑張っている人は、ついつい
「そんなこと言わないで」
「頑張ろう」「踏ん張りどころだ」
「力を合わせて前向きに」
など、自分自身に向けて言っている言葉を
かけてしまいがちです。
これは上記の温かい言葉には当てはまりません![]()
この場合の温かい言葉とは
「怖かったね」「守ってあげるよ」「一緒にいようね」
といった安心できる言葉です。
大人と子供と大差はないと思います。
<子供の場合>
子供は、態度に表れることが多いため
態度から察してあげ、無理に聞きだすのではなく、
遊びの中から共有し、共感し、「怖かったね、さびしいね」
「大丈夫」「守ってあげる」といった
言葉掛けが大切になります。
子供は言葉で表現しきれないので、
絵を書かせるというのは”聴く”一つの方法です。(アートセラピー)
表現しただけで、大きな浄化作用があります。
※注意(追記)
アートセラピーは深層心理に働きかけます。
そのため、消化しきれていない記憶を思い出し、
PTSDのような症状が出てしまったという症例がありました。
その為、アートセラピーは望ましくないとされています。
ただし、怖い思い出を無理やり聴きだしたり、何度も話させることは
あまりよくありません。
そのため、ご家族からの情報を得て、皆で支えるという姿勢が良いと思います。
<大人の場合>
大人は、自らカウンセリングを受けにきた方は
問題ありませんが、いきなりボランティアで行っても
心を開いてもらえません。
まずは日常会話から、信頼関係を築き、タイミングをみて
話してもらうとよいと思います。
<被災地での足湯>
阪神・中越・能登・新燃岳などで大きな成果をあげてきた
「中越・KOBE足湯隊」の情報をいただきました。
寒い東北地方、入浴もままならない中、
足湯は体を温めるだけでなく、心を癒す大きな効果があります。
ボランティアで行う場合は、アロマオイルなど持参していくとよいですね。
また、お湯が貴重な場合、おしぼりで肩や足を温めるだけでも
効果があるそうです。
上記の通り、大人は簡単に心を開いてくれない場合が多いです。
そのような場合にも、足湯は効果があります。
足湯につかっていただきながら、
マッサージ(足湯隊では手のマッサージ)をしながら
「どこで被災されたんですか?」
「ここまで、どうやって来たんですか?」
など、自然に会話をすると良いでしょう。
関東地方も余震・停電・節電・原発・・・など
心配事が多く、不安定になっている人が多いようです。
そんな方にも足湯はおすすめです。
昨日は私も足湯をしました。
そうやって、少し自分の心のケアをしてあげるだけでも
だいぶ気持ちが楽になりました。
みなさん、是非試してみてください。
また、現地で役立つ情報サイトをみつけたので、
お知らせします。
詳しい情報が載っています。
現在つながりにくくなっているようですが・・