高校に入って、自分の得意分野の授業があることがわかった。
それは、倫理。
仏陀やユング、フロイトなどについて教えてもらった。
私は自分の境遇を、いつも嘆いていた。
なぜ私だけが?どうすれば楽な気持ちになれるの?
倫理で習った哲学や思想は、
そんな私を優しく包み込んで、希望を与えてくれた。
倫理のほかに、思い出深い授業があった。
その授業は毎回、
「では、目をつぶってください」
からはじまる。
「肩に力を入れて~、楽にして~
手に力を入れて~、楽にして~
息をすって~、はいて~はいて~はいて~
だんだん手のひらが温かくなる~
腕が重くなってくる~ ・・・」
5分ほどすると、ある機械を持ち出す。
その機械は、青い台の上に、手のひらの形が書いてある。
手のひらの形の上に手を置くと、ピーッと音がする。
人差し指のあたりに、センサーが入ってあるらしく
音とともに、小さなランプが緑や赤に光る。
「今、君の色は緑だね。β派がでています。
授業に集中しやすくなりましたね。
では、皆さん授業に入りましょう。」
ほとんどの人が5分の間、寝てしまう。笑
この授業が思いで深いのは、
これが”自律神経訓練法”だと知ったとき、
何故かとても納得したことと、
他の授業ではにぎやかなクラスなのに、
この授業だけは、とても静かだったこと。
しばらくして、この先生が心理学クラブと、
UFO研究会を作っていることを知った。
どことなく怪しい雰囲気の先生だったので、
クラブには入らなかったけれど、
この頃から心理学について興味を持ち出した。
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