エッセンシャルマクロ経済学/反デフレ不況 | おばちゃんの経済自習室

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経済なんかサッパリしらなかったおばちゃんが経済を勉強してみるお部屋。

カゼ引いて寝込むと本を読む時間が増えるのがありがたいけどしんどいものはしんどいので
プライマリーバランスやマネタリーベースを考えている頭の余裕はまだ戻りません。で、本の感想など。
エッセンシャル マクロ経済学/大住 圭介
¥3,150
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をやっと読了。時間掛かった掛かった。
もちろんここに書かれた数式やグラフなどを正確に理解した!とかそういう事実はありません。
ただ、よく聞くフィリップス曲線とかIS曲線、LM曲線と言うような言葉の意味は何となくわかった!
ぐらいの理解度だと思っていただければw

これに限らず、この手の本を読んだ一番の感想は、一般市民は細かい計算式まで知らんでもええ!

って事でしたw いや、知ってて活用できればそれに越したことはないのですが。
結局学問ですから、ありえない仮定の元に展開されている(為替レートに中央銀行の介入がないとか)
ので、仕組みを知るにはいいと思うんですけど、それこそ学生じゃない私がテストを受けるでもなし
これで実体経済の全てに説明がつくわけじゃなし。
しかし読む前よりは読んだ後の方が、経済本を読む時によりわかった気になれるとは思うwww

反「デフレ不況」論 (Voice select)/日下 公人
¥1,000
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日下公人さんと長谷川慶太郎さんの対談、各々の経済評論をまとめた本。
日下さんの食えないジジイぶりはさすがの安定感でした。

デフレは100年続くと言う長谷川さんのお話は('A`)ヴァー以外に感想がないんですが、
まぁ戦争起こしてインフレにした前回のデフレ不況の教訓を踏まえると、
100年続くとか平和の象徴とかいうご意見もさもありなんと言う気はしないでもない。
んがっ、やっぱり「あー、君たち遅れてきたんだね。もう死ぬまでデフレだから☆」と言われて
あそうなんですかと納得して爪の先に火を灯して暮らすのは嫌だなぁ。
終戦直後の0から100の復興に伴う景況までは期待しないけど(0は経験したくないし)、
100から120~130ぐらいを望んでもバチは当たらないと思うの。
やっぱりここでも「インフレじゃないからいいじゃん」という意識が垣間見える世代間の乖離。

でも、日本でなければ作れないものや、原子力発電など日本にしか残ってない技術、
マンガやアニメなどのコンテンツはデフレ下にあっても非常な強みである、と書かれていた事は
非常に納得。値段が高くても結局は得だったり代替が効かないから買うしかないもんね確かに。
でも、世界的にデフレに向かうと、代用できるものは高付加価値では売れないわけで、
せっかくいい物を作ったのに安くしないと売れないと言うのは、やはり作る側のモチベーション維持や
所得や雇用の点でいい事ばかりとは思えない。

そうなるとやっぱり内需を呼び戻して80年前とは違った解決を模索すべきじゃないのかなぁと。
いくら安くても中国産の食品を食べたくない、製品を使いたくないという流れもあるし、
グローバリズムが終わったとするならば、もともと内需で食ってきた日本は有利じゃないのかなぁ。
内需+強みを活かした輸出に突破口があるんじゃないのかなぁ。

「日本は世界のトップを走ってきて、まだ誰も見たことのない領域にいる」というのは本当なので、
世界が経験する2度目のデフレ不況を、戦争とは違う新しいソリューションでどう乗り切るかが、
今日本人に求められているのかなと思ったりするのだった。

というわけで、色々と示唆に富む内容でありました。日下さん、あと100年ぐらい長生きしてください。