坂井真紀「ビーナス」 | へーさんのCD棚~リサイクルマークはエコマーク

へーさんのCD棚~リサイクルマークはエコマーク

持っているCDの中で、あ、いいなという曲(たぶんアイドルポップスがメインになると思います。)をのんびり書いていこうと思います。

ども。へーさんです。新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が、急ピッチで進んでいます。自分にもなんか届いて“こんなに早いの?”って思ったら、基礎疾患のある方、介護施設で働いている方は申告してください、という案内でした。そんなに早いわけはありませんね。そんな所で1511曲目。






坂井真紀「ビーナス」



レンタル落ち中古で申し訳ありません。女優として活躍している坂井さんの、4枚目のシングル曲。



小気味良いドラムのドシャドシャ音と、ドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥというエレキギターの音がパンクロックな曲です。それもそのはず、ジャケットの下に小さく“作詞・作曲 甲本ヒロト”って書いてあります。そう言えばジャケットはMakiのiの点が☆になっているし、坂井さん自身もツンツンさせたショートヘアといい、口に人指し指を突っ込んで歪ませるというパンクロックにありがちなポーズで、しっかりアピールしておりました。



で、この曲パンクロックというか、とても甲本さんぽい曲となっています。と言いつつ、甲本さんもブルーハーツもTHE ↑HIGH―LOW↓Sもよく知らないのですが。ただ、短音符を使うのがそんなに嫌なのか、というような、きっちり四分音符で一音一音作りました、というメロディがすごく甲本さんぽいと思いました。



さらに、Aメロを2回くり返し→短いBメロ→“ビーナス”というフレーズをくり返すだけのサビ、という単純極まりない構成、さらにさらにAメロの半分も“ビーナス”というフレーズですので、歌のほぼ半分でビーナスビーナス言っているという驚異のシンプルさ、とこんな所もすごく甲本さんぽい気がします。



2番で唐突にレゲエ調になりますが、さすがにこのままでは手抜きと思われると考えたからでしょうか。(そんなわけはない笑)やっぱり変ですが、歌の速度に変化が出て面白い(特にパンク調に戻る所が)と思います。



また、♪ビーナス~ のメロディに変化をつける事で、一本調子になりすぎないようにしています。特に♪忘れさせてよ~ の前の♪ビーナス~ は、そこにメロディの揺れがあるからか違った雰囲気に聞こえ、切なさみたいなものも立ち上っているように思います。



坂井さんはこの曲を特になんの感情もなく歌っています。パンクだからと声を歪ませたり、力を入れて歌っているという事も特にありません。歌唱力的な事もあるかもしれませんが、良く言うと棒読み(良く言ってない笑)、悪く言うと投げやりな感じです。



歌詞は、最終電車に一緒に乗っている彼女?の事を見ながら彼女を称えているのでしょうか。前述のとおり半分くらいはビーナスビーナス言っているので、意味はあってなきが如しなのかもしれません。甲本さんが“(パンクは)歌詞の意味をあまり考えないで”みたいな事を言っていた記憶もあります。でも甲本さんのようなメロディって歌詞が一番目立って入ってくるような気もするのですが。



坂井さんはこの後もう1枚シングルをリリースして歌手活動を終えています。もはや坂井さんが歌っていた事なんか忘却の彼方ですし、本人も黒歴史っぽくなっているのかもしれません。都合のいい事に昨年“危険なビーナス”というドラマに坂井さんが出演していたので、今後は坂井さんで「ビーナス」と言ったらそっちになるんじゃないでしょうか。と言いつつこんな所で取り上げてみたりしてホントしつこいよね、自分笑。



「ビーナス」坂井真紀

作詞:甲本ヒロト
作曲:甲本ヒロト