ゆうゆ「爪を噛んでた」 | へーさんのCD棚~リサイクルマークはエコマーク

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持っているCDの中で、あ、いいなという曲(たぶんアイドルポップスがメインになると思います。)をのんびり書いていこうと思います。

ども。へーさんです。いよいよ新型コロナウィルスの感染が拡大してきました。よくライブに行く身としては、ライブが中止自粛されていて行けない現状はストレスがたまりますし、閉塞感や不安感が大きいです。本当に一日も早く収束してほしいです。そんな所で1446曲目。






ゆうゆ「爪を噛んでた」
画像は収録の『ベストだもんね!』



おニャン子クラブ会員番号19番、岩井由紀子さんの曲。もともとは4枚目のシングルのカップリングに収録されていた曲です。



ゆうゆさんはバラドルのイメージが強く、楽曲も元気で可愛らしい曲が多かった印象ですが、こちらはタタタ、タタタという三連のリズムを基調とするバラードになります。



という事で、失恋の曲です。冬の夜のドライブデートを、♪もう来ることもない 岬廻った~ や、♪何かが二人を変えて 次のキスできなくなった~ というようなフレーズで、これが別れの日の最後のデートなんだ、というのを表現しているのが美しいです。



そしてタイトルにもなっている「爪を噛んでた」ですが、涙を見せないように♪あっち向いて あっち向いて 爪を爪を噛んでた~ と悲しみを我慢している例えに使われています。しかし、この「爪を噛んでた」はそれだけではありません。



大サビで出てくる♪悪い癖を直せと あなた叱ってくれてから やっとやっと直ったのに 爪を爪を噛んでた~ で、あなたに言われて直っていた“爪を噛む”という癖が、また出てきてしまった、という事を言っています。このフレーズで、そういう理性的なコントロールが外れるほどのショックや、そうでもしないと堪えきれないくらいの大きな悲しみ、というのを想像させています。また、あなたと出会う前に戻ってしまった、という事を示して、喪失感を強調しています。とても秀逸なフレーズですよね。



ゆうゆさんはこの大人っぽい楽曲をせいいっぱい背伸びして歌っています。しっとりとした感じを出そうとする努力は認められますが、いかんせん歌唱力が追いついていないので、若干惜しい感じになっています。キーも、本人が楽に出せる所から少し高い所に設定されているような気がします。高い音を少し苦しそうに歌うのが、悲しみの中で強がって声を絞り出しているような雰囲気になっている、とも言えるかもしれません。それが狙い?ですかね。



ゆうゆさん本人もこの曲は好きだったみたいで、思い入れもあったようですが、少し難しかったかもしれません。それでも名曲に入れていいと思います。



「爪を噛んでた」ゆうゆ

作詞:秋元 康
作曲:後藤次利
編曲:後藤次利