おニャン子クラブ「雨のメリーゴーランド」
画像は収録の『おニャン子クラブベスト』
元々は4枚目のアルバムに収録されている曲です。フロントボーカルは会員番号18番永田ルリ子さん、19番岩井由起子さん、22番白石麻子さん、40番生稲晃子さんの4人。この4人って「恋はくえすちょん」のフロントと同じなんですね。シングル候補だったのでしょうか?
この曲は、アップテンポの失恋ソングになります。ちょっと前に書いたモーニング娘。の「AS FOR ONE DAY」と同じモチーフです。男女は逆ですが。という事で、去っていく彼女を見送る曲になっています。
同じモチーフで、こちらの方が直接的に“雨”や“滴”という表現があるのですが、モーニング娘。よりもウェット感はありません。♪恋が終わる時は 無理に浮かれながら 悲しみを忘れたい~ というように、さよならを(無理やりでも)受け入れようとする姿勢があるからなんですかね。その“未練があるけどさよなら”というのに、切なさが生まれます。
タイトルのメリーゴーランドは、傘を回すという行為に重ね合わせれています。誰もいない中くるくる回り続けるメリーゴーランドは、空っぽの心も象徴しています。メリーゴーランド自体は先には進まない乗り物なので、遊具でありながらどこか寂しさを根底に感じるのかもしれません。
Aメロはソロパートになっていて、切なげなメロディが印象的です。岩井さんのボーカルは全然上手くないけど、すごーく切なさやいじらしさを表現できて、ある意味才能ですよね。反対に永田さんのボーカルの野太さはびっくりです(失礼)あと、サビとかは本人達でちゃんとハモっているんですよね。下手だけど。♪君がクルクルと~(クルクル~) みたいな追っかけコーラスもあり、変化を付けているのはいいな、と思いました。
アレンジかわいかにもなチープな打ち込みなのはちょっと残念ですが、時代的にはしょうがないのかも。アルバムの中の1曲ではおさまらないクオリティーの曲だと思います。最後に、歌の一番最後、♪回転木馬~ の♪ば~ は歌の上手な人が歌ってもきれいに響かないのかな?ちょっと気になりました。
「雨のメリーゴーランド」おニャン子クラブ
作詞:秋元 康
作曲:見岳 章
編曲:見岳 章