親御さんが「有料老人ホームに入る」と決断されたとき、介護する立場の私たちがすることといえば
・介護人の住まいの近くにあるホームを探す
・入居条件、設備サービス、必要な資金、雰囲気などからいくつかの候補に絞り込む
というのが大体の流れだと思います。
パンフレット(紹介動画)などを見て気に入ったホームがあれば、できるだけ全部、入居ご当人と一緒に訪問してみましょう。
高齢になると、その日の気分で「ホームに入りたい」「やっぱり嫌だ」とコロコロ意見が変わることも多くなります。昨日は入居に積極的だったのに、今日は「自分を追い出しそうとしている!」なんてびっくりするぐらいの掌返しもざらです。
なので、気分が乗っている時を逃さず、ホームを訪ねることが大切だと思います。
訪問した時もネガティブな意見は控えること。「ここがダメだね」より「ここがこうだったらもっとよかったね」という方向で、ホーム入居に対するマイナスイメージを持たせないように心がけたいものです。
(マイナス印象がつよくなると、ホーム入居自体に後ろ向きになってしまうので)
「そこまでしてホームに入ってもらいたいの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、自宅介護も数年して仕事との両立から過労で倒れた経験もある自分としては、「入った方がお互い幸せ」だと思っています。
話が脱線してしまいましたが、自分たちが訪問したときに何を見たかを何点か書いてみます。
※なお、設備や費用やサービス(提携施設)といった定番の確認事項については、専門のサイトの方がずっと詳しいのでそちらを参考になさってください
まずは、衛生面。
清潔で明るく掃除が行き届いているかを確認します。玄関で靴を脱ぐときに周囲が綺麗に整頓されているか見る、昨今だとコロナ対策が万全か確認する、という感じです。時間があって可能ならお手洗いを借りてみるのもよさげ。
次に雰囲気。
フロアに漂う空気感のようなものですね。置物(入居者の方の手作り品だったり贈呈品だったりすることも)や写真などが丁寧に飾ってあり、あたたかい雰囲気があるかどうか。
また、訪問時に対応してくださった職員さん(施設長さんの場合もあります)のもつ雰囲気も大切です。そこで相性が良さそうだと感じられたらgoodです。
最後に入居者さんを見る。
訪問時間によっては他の入居者さんを見かけないこともありますが、もしいらっしゃったら、職員さんとのやりとりや健康状態をチラ見してみてください。職員さんの対応はどんな感じか、職員さんと仲が良さそうか、本人はお元気そうで溌溂としているか…など。
また、施設について説明を受けるとき、どの程度の介護度の方が多いかや、介護度によってフロア(階)を分けているかどうかも聞いてみましょう。
(系列のホームが複数ある場合は、ホームごとに介護度の想定や医療体制などが違うこともありますので、ぜひ聞いてみてください。個人について尋ねるわけではないので失礼ではないと思います)
これは実感したことなのですが、よく顔を合わせる同階に元気な方が多くいらっしゃると、つられて元気になります。その方が年上だったらなおさらです。負けてられない!と無意識に思うのでしょうね。
逆に、介護度が自分より高い方が多いと、「いつかは自分もああなる…」とどうしても気分が滅入りがちになります。
なので、入居者の介護度が親御さんと近いかどうか、必ず確認しておきたいところです。
→次回 必ず体験入居してみよう!