小学生が「答えを丸写しする」のはようわかる。

そんなん自分にとって何の勉強にもなってない、むしろ自分の人生の時間と労力を無駄にしてるだけやん!とか言うてみたって仕方ないことであって、その子にとっては「自分の勉強」よりも「とりあえず親/教師の目をあざむいてこの場を切り抜けること」が喫緊なのだから・・。

だけど、流石に大学受験生あたりにこれやられると暗然とするなぁ・・。もう自分の頭でちゃんと考えられる年齢でしょ? 親/教師にええ顔するのと、自分が本当にその学習課題を理解するのとどっちが大事?

・・と相手を責めそうになって、ハッと思う。

たぶん、わたし(教師)の圧力がキツすぎて、とりあえずこの場を切り抜けることがその子にとって大事になってるのかな?と。(同時にこの子は、これまでも親や教師との関係でこういうことを繰り返してきて習い性になっているんだろうなぁ・・とも)。

教師 vs 生徒の非対称な関係もあるんですが、どうもわたし自身の本来の性格もあるようで、ともすれば、押し付けの圧力がキツすぎて、繊細なお子さんを傷つけていることがあるかな・・と反省することがあります。

(そのことに、教える場以外の場で気づかされたことがある。わたしの自己アピール圧力が強過ぎて、その場にいる別の(繊細な)人にとっては「キツかった」ということだった。)

「オラオラオラオラ、これだけ丁寧に説明してるんだからわかるでしょ? わかんないの!!!」

みたいな感じ。

(「オラオラ・・」は心の声ね)

そう迫られるととりあえず「わかりました」とその場をやり過ごす子もいるだろう。

どうやらわたしに懐いてくれてる子にかぎって、ホントはわかってないのに(あるいは理解が不十分なのに)「わかりました」と言い、答えを丸写ししてくる。

ま、よく言われるのは「わかった?」と言わないこと。「わかった?」と先生に問われると「わかりません」とは答えづらく「はい、わかりました」とニッコリするのがその場を丸く収めることになるから。

(自分が生徒の立場になったときでもそうするもんなぁ・・その場は「わかりました」で収めといて、帰ってから調べたりすることがある)。

そういう攻防もある。

「わかんなかったらわかんないと言っていいんだよ」と言ったところで、なかなか変わらないので、ここはきっとわかっていないだろうなと思うようなところをしつこく(意地悪に)何度も問いただしたりする。

かと思えば、わたしの押し付けがましい圧力を屁〜とも思わない(お下品な慣用句で失礼)図太い小学生もいるわけで・・。おもしろい&むずかしいものです。

あ、ちなみに、世間的な評価では「優しくて丁寧な先生」で通ってます。怒鳴ったりするようなことはない。