水を浴びる背にどんぐりのふたつみつ
山葡萄古人に倣い長嘯す
きみたちはなにも知らない落花生
花煙草この先は墓地で行き止まり
此の庭の全てのものが末枯るる
燈火親しぽんぽん叩く日本刀
高跳びの弧の上限に鰯雲
なんとなく眠らずなんとなく夜食
山のかけっこの勝者にましら酒
虫籠に放りこまれるREM期かな
蝋燭と遊ぶ酸素や秋彼岸
龍淵に潜む恋慕は邪魔される
初鴨に離されぬよう船はゆく
名月や抹茶嫌いなお嬢さん
戦前の地図で訪ねる薄紅葉