ひょうたん期

ひょうたん期

原則、俳句のようなものだけを書くブログです

片蔭や今では誰も知らぬこと


わさびだけ残る小皿や水無月尽


炎昼や埴輪の眼玉天を指す



花氷来てはいけない人を待つ


風死すや絶島を成す珊瑚礁


夕凪や海へと還る玉手箱


自分のかたち覚えておけと氷菓子


ハットより鳩まかり出て梅雨明ける


世界には七千言語秋を待つ


雨音を十七選び合歓の花


日盛やテンペラ画より鶏孵る


片かげりあのこがいなくなればいい


喧嘩する相手に不足合歓の花


一晩で見違えるほど送り梅雨


マネキンを無惨に運ぶ土用東風


雲海のへそに乗っかる熱気球