道の駅あぷたから5分弱で伊達市にある有珠善光寺に到着。

正式名称は「浄土宗大臼山道場院善光寺」。

826年に天台宗の僧侶がこの地に阿弥陀如来像を安置したのが

開基とされており、善光寺と呼ばれるようになったのは、

1613年に松前藩主の松前慶広が如来堂を再興してからという。

 

 

現在の寺は1804年(文化元年)に

徳川家斉が建てたもので、

本堂や客殿の屋根は北海道では珍しい茅葺

有珠山噴火などの災害を乗り越え、江戸時代の佇まいを

今に伝える北海道最古の寺

国の史跡に指定、北海道遺産にも選定されている。

 

本殿に参拝しようと近づいたら注意書きがあった。

「階段の下で、お履物を脱いでおあがりください」。

初めて遭遇したのだが、土足禁止の寺なのであった。

 

 

寺の敷地内には多くの巨木がある。

その一つ推定樹齢が300年を超える「三本杉」。

道南を除き杉は北海道では稀有だ。

 

三本杉とともに有名なのが「善光寺の銀杏」。

この木は1804年には既にあったというから、

200年以上寺を見守ってきたことになる。

 

本殿から少し上ると阿弥陀堂(納骨堂)がある。

周辺には見事な木々が存在感を示している。

 

 

 

阿弥陀堂の近くには宝物館がある。

幕府や朝廷の関係資料などの国指定重要文化財や

アイヌ民族資料など

約200点のお宝が展示保管されている。

拝観料は500円だが、

完全予約制なので扉はしっかり閉まっていた。

 

鐘楼もまた趣がある。

大晦日には除夜の鐘を打ち鳴らすことだろう。

 

ここの境内に咲く桜やツツジ、紫陽花などは美しく、

「花の寺」の異名を持つようだが、

ツツジが咲く7月にはまだ早く、

日曜日にも関わらず見物客はまばらだった。

そのお陰で歴史の重みと荘厳な雰囲気を堪能、

しばし北海道が誇る

パワースポットで気分転換ができた。