出た。

指導が教習車を市内へ持っていき、その間へたプレは「ヲタ席」

 

色々とポイントやらキモとなる目線とかを、運転している指導から聞きながら

「それじゃ、僕の仕事はここまでだから、はいへたプレ君。やってみて」

あっさりと「その時」が来た。

 

シートポジションを直す。

クラッチの踏み角を見る。

ハンドルの位置を確認する。

 

シフトを静かに入れる。

クラッチをゆっくり上げていく。

じわっと動く。

 

感動、感動、感動

 

しかし指導の声が飛ぶ。

「ほら、ここは制限速度ないよ、一般道の法定最高は?」

「・・・60キロです」

暗に「状況が許せるのなら踏み込め」と言われた。

感動にうち震えてさせてはくれなかった(笑)

 

その後は右左折のタイミング、目線をヲタ席の指導から受ける。

「あの、捨ててある三角コーンをバス停に見立てて、中扉の前に合わせて停めて」

来た。

教習所でさんざ検定員からダメ押しされた「ポール合わせ」だ。

 

「はい」

短く答え、減速しながら深呼吸。

じりじり進めながら合わせて停める。

「・・・OK」

指導から細かな注文は入るが、とりあえずは上手くいったようだ。

 

その後も付近をぐるぐる回り、そろそろ時間かな・・・と思った頃、

「じゃあ営業所へ帰ろうか、お願いね」

指導からのリクエストで、一気に血が逆流したかと思った。

 

「はい、帰投します」

そういって指導からコースの指示を聞きながら街中へ。

信号が変わって急ブレーキにならないよう、道中の信号の動作にはこれまでになく集中する。

サイド合わせも「クラッチだけで出来るから」と指導からの「注文」があって、左足の感覚を研ぎ澄ませながら動かす。

10分ほどで練習場から帰れたけど、サイドを投入した途端に頭がフーッとなった。

緊張が解けた事を感じた瞬間だった。

 

営業所で指導の講評を聞きながらも

「会社のバスとは言え、公道で僕はバスを動かしたんだ」

何か「高揚感」に似た何かを感じた。