鉄道の車掌、だったような気がする。
自分でも驚く。
鉄道ではないけど、バスに関する現場に勤めているのだから。
でも今の仕事で、ちょっとだけ小さい頃からなりたかった鉄道の車掌をオマージュしている事がある。
車内放送だ。
休憩室でそれとなく先輩同僚に聞くと「ほとんどアナウンスはしないなぁ」という声をよく聞く。
それはそれで間違ってないと思う。
バスの運転士はどちらかと言うと、運輸業。
運輸業の本文は「安全に運転してお客を目的地へ届ける」のであって、案内は二の次でも構わない。
それはそれで合っていると、大筋のところで僕も認めている。
それにアナウンスに気を取られて事故でもしたら、と考えなくもない。
それならば「発車します」「停まります」だけでもいいし、僕自身運転に集中したい時は自然と口数は少なくなっている。
それはそうなんだけど、どうにも耐えられないことがある。
せっかくインカムマイクまで着けてるのに、活用しないという事に。
しかしずっと喋ってるっていうのも、確かに客からすればウザがられる可能性があるし、それこそ事故を起こしそうで怖い限りだ。
そこで鉄道の車掌が発車前、終点到着前に定型文ながら少し長めのアナウンスをするのを思い出した。
それをバスでやればどうだろうか、というのが今の僕のアナウンスの基本的な考えになっている。
待機場からバス停に到着
↓
このバスの発車地、発車時刻、主な停留所名の読み上げ
↓
客への注意喚起、お願い
↓
その他特記事項
↓
「発車までしばらくお待ちください」
これを発車前にやって、終点前の目印付近で
まもなく到着する旨の案内
↓
足元注意や停車前の起立を牽制する案内
↓
車内事故防止への謝意
↓
簡単な乗換案内
↓
「バス停到着まで少々お待ち下さい」
をやってる。
後は基本的にバス停前後の案内は最低限にし、駅間が長いところでこの先の停留所をかいつまんで案内するくらい・・・
この一連のアナウンスを同期の同僚に聞いてもらったことがあるが、「よくしゃべるなぁ」という案の定な感想をもらった。
でも僕はこれで当分はやっていくつもりだ。
小さい頃になりたかった、鉄道の車掌になる夢をバスの中で小さくながらも叶えられたから。
