今回のコロンビア採集旅行は、内陸は2017年に訪れていない場所ということでOtanche周辺を採集地としました。最も期待していたのは、カリブ海沿岸でアマゾネスとは違ったセセリを採集することでした。ガイドのミゲールはSanta Martaを推奨。現地にガイドがいて行きさえすればセセリが採れるものと高をくくっていたのですが、ミゲールは過去1回しか来たことはなく、現地のガイドもいませんでした。当初彼が予定していた場所は、ネットを出すことも困難だということがわかり、急遽Santa Martaの町中に宿をとって、周辺でセセリが採れるところを探すことにしました。

 5/19は、海岸線を西に向かい、採集できそうなところを探したのですが、観光客が多く、ネットを出すことも許されないというようなところばかりでした。1か所だけ、何とか採集できそうな場所があったのですが、時間が遅かったこともあって、セセリの姿はありませんでした。ネットを出したにもかかわらず1頭も採れないということは高標高の場所を除けば初めての経験でした。

 5/20、昨日のポイント、上図の①、に向かい、セセリを探すのですが、場所は良さそうなのにもかかわらず、極めてわずかなセセリしか姿を現しませんでした。集落の周辺で採集したものも含め、24頭の成果でした。この日の2か所目は、さらに西に向かった②のポイント。Buritaca川の河口付近。採集できたのは、わずか4頭。それも飛び古した個体。前日のゼロに比べればはるかにましというものの、30頭に及ばない成果で、ほぼすべてが小さなごく普通種。

 Santa Marta3日目5/21はCienaga近くから南下する道を進んで、ポイント探索。Zawadyという町のFrio川にかかる橋がやや狭いことからその前後でちょっと渋滞。何気なく道端の花を見るとセセリの姿があり、車を止めてもらいました。図の③です。小雨が降る中でしたが、結構な数のセセリが飛び交っていました。町中の道端の草地なのですが、びっくりするほどセセリが来ていて、58頭を採集。何でもないところの、しかも入り口付近に集中してこれだけたくさんのセセリが来ているのは初めてです。その後、小雨降る中、ポイント探索で付近の山の中に入れる道を走ってみました。地図の南側(図の下にあたる)の軌跡はその時のものですが、天候が悪く、ネットを出すことはありませんでした。

 5/22、最初に昨日の③の場所で採集、前日以上の62頭の成果がありました。あんな場所で、よくこれだけのセセリがいるものだと感心してしまいます。陽ざしも出てきたことから前日探っていた道を進み、良い林をちょっと過ぎたあたりの④の位置で車を停めて採集。47頭と、数は稼ぎましたが、種類は少なく、新たにゲニを切ったのはわずか5個体。それでも、コロンビアに来て1日の採集で初めて100頭を超えました。

 5/23、前日Cienaga-Minca道路を走破するはずだったのですが、⑤の集落から先はタクシーでは行けそうもなかったので、逆のMincaからCienagaに入ることにしました。Google Mapで見ていると、標高が全く分からないので、簡単に考えていましたが、標高1600m近くまで上がることもあって、とてもCienagaには行けませんでした。また、高標高地帯ですが、天気が悪かったこともあって、ほとんどセセリを見ることがありませんでした。今日ほぼ唯一といってセセリは、道路が沢を横切っているところで日が当たっているところに飛来したもの。どこにでもいるチャマダラセセリの仲間を除けば、これ以外のセセリは見ませんでした。図の⑥が採集した場所です。

 Santa Martaに来て5日間、必死でセセリを探しましたが、採集できたのは、わずか197頭。今回のコロンビア採集は残りあと1日。何でもないZawadyに採集に行き、大したことがないと感じた最南部の道に入るしか選択肢はないでしょう。

 最終的な成果は明日報告したいと思います。