ずっと悪天候が続いていたのですが、3/3,3/4と2日続けてまずまずの天気となり、ようやく思い通りのセセリ採集ができました。前日にトラップを設置していたCascade Lorentoなのですが、採集した場所は、前日は増水していて渡れなかった河川を渡った先の森の中。滝のすぐ下から、かなり先までトレイルが続いていて、2時間ほど歩いた先には、先住民のインカの民が岩に描いた絵があるということでしたが、トラップを設置したのは、森の入り口から約1㎞程の範囲でした。2日間では、初日のほうがセセリに良い時間帯である10:00~13:00頃に日射しがあって中型・大型のセセリを中心に136頭の成果がありました。冒頭の写真は、酢エチのボトルから出したところです。南米で採集するようになってからは、採集直後に三角紙に入れることはしていません。クロロホルムで昏倒させ、その後酢エチボトルに放り込んでおいて、ホテルに戻ってから三角紙に包むようにしています。効率よく採集することを最優先させた方法ですが、1頭ずつ処理するのに比べ、翅表の状態はやや劣化するようです。おちょこになるものも多く、帰ってからの作業量は多くなってしまいます。新たに交尾器を抜いたのが58頭でした。

 2枚目の写真は3/4の採集品です。この日は、陽射しが出てきたのが13:00過ぎで、セセリに良い時間帯を過ぎていたことから93頭の成果にとどまりました。それでも新たに42頭の交尾器を抜いたので、前日とは顔ぶれが変わっていて、充実した2日間でした。2日間で100頭の交尾器を抜いたことになります。それ以前に明らかに交尾器を処理していた種のものは抜いていませんので、種類数は150種近くに達した可能性があります。229頭のうちですから、南米のセセリの種の多様性がよくわかると思います。