あるビジネス系の出版社を名乗る人物からいきなりメールが来た。
全く知らん奴。
そもそもコイツ、何者だ。
この時点で怪しい。
タイトルだけ見れば、確かに存在するビジネス雑誌の出版社なのだけれど、メールの送信者の名前がウェブのどこにも見つからない。
それに、そもそも直接メール送って来るって、どういうことだ?
そもそも、オイラのメールアドレスをどこから入手したんだ、と思っていたのだけれど、うっかりメールを開いちゃったから、一応本文も読んでみることにする。
なになに、「本誌は、現在若手有望経営者の連載紹介記事を掲載しており、いくつかの企業を訪問した際、あなた様の素晴らしい働き振りをお伺いし、是非とも一度会ってお話を伺いたいと考えてメールをお送り致しました。」とある。
何言ってんの?
どこの誰にオイラのことを聞いたの?
オイラのどんなことを聞いたの?
オイラがどんな働き方しているか、知っているの?
オイラの今の姿、知っているの?
オイラのどこに「有望な経営をしている姿」を感じたんだ?
何が「若手有望経営者」だよ。オイラの実態と全く一致しないよ。
リストラされて、飯を食うために仕方なく、個人事業主とやらを始めたんだよ?
自分の好きな車のこと、バイクのことしかやってないよ?
儲けはジリ貧だよ。
でも、金儲けしたい、とか大儲けしたいとか、一切思っていないよ。
超低空飛行で、面倒な人間関係から解放されて、さっぱりした気持ちで、田舎の小さな街で生きているのがオイラだよ。
そう思って、添付ファイルがあったのだけれど、それを開くことはセキュリティ上危険と判断して削除し、念の為そのメールの主がいう雑誌のウェブサイトを見てみた。
すると、そこにはニカニカと白い歯を見せびらかしながら、作り笑顔の「若手有望経営者」の男女が、自ら立ち上げた新しいビジネスが、いかに優れていて、いかに将来性に溢れていて、いかに儲かるか、そしていかに有望な投資先であるか、を熱心に語っている。
なんだ、これって投資を呼び込むための紹介記事じゃないの。
新規上場を計画中とか、将来はナスダックに上場とか、実現性のほとんど無いプランばかり。
どうやってお金を得るかすら明確でない。酷いものだ。
そんな「うまい話」、この世の中にあるわけがない。
最近も「空飛ぶバイク」がどこかに飛んでいっちゃったじゃないの。高級時計のリース契約も。それからコオロギ食べる会社も。
現実を知っている人間の言葉だとは思えないな。
会社経営のしんどさを知っていれば、ニカニカすることなんてそもそもできやしないよ。
獅子舞じゃあるまいし。歯をカチカチならせば金が手に入るとでも思っているのかね?
絵に描いた餅、それどころか、出鱈目な話だ。
あのね、あなた方たち、そもそも、お金の循環についての理解が決定的に欠けているね。
あなた方はひたすらに投資を求めているけれど、今(2024年)の日本企業の業績がバブル時期に近づいているのは、政策的に誘導された大幅な円安だからだよ。
日本が大安売りされているから、輸出で潤っている企業(例えば自動車とか半導体制動装置とか)が儲かっているように見えているだけで、それら輸出業の株を外資系ファンドが買い漁っているから、株価が上がっているんだよ。
ビジネスの実体が成長、拡大しているからじゃない。
知らんのかい?
プラザ合意の結果、1985年に1ドル238円だったのが、1990年、つまりバブル崩壊時に144円まで大幅に円高が進んだの。たった5年で。しかもバブル崩壊以降は円高が進んで1995年には1ドル94円になっちゃったの。
前回のバブルの時はドル安円高が続いて低金利による貸出が続いたから、日本にはお金がじゃぶじゃぶあって、だけど円高で日本のお得意の輸出業は儲けが見込めなかったの。そこでお金の使い道がなかったからアメリカに大規模な投資がされたり、ロックフェラーセンターを買い取ったりしちゃったわけ。
一方で、日本では土地への過度な信頼から買い入れが進んで地価は上昇し、手を出しやすい株式相場にお金が流入して株価は高騰。
お金の使い道が本当になかったんだよね。ゴッホの「ひまわり」を高額で買い取ったりしてたでしょ。全く、馬鹿騒ぎさ。
そして、強い円に踊らされた一般人が、株式相場に手を出したり、海外で円を沢山落として来たりしたの。株で儲けたと言う人とか、海外旅行とか行っていた人がいたでしょ?それが総量規制されてジエンド。バブル崩壊よ。大損食ったのは一般人よ。
それが今回は148円まで円安が進んで、前回とは反対にアメリカや、隣の糞デカい国からの投資があったり、日本企業の輸出品は高い値段で売ることになったけどそこそこ高い値段でも売れたから(だから売り上げが大きく見えるし、利益も大きく見える)、地べたもバンバン(安く)売れて、そのおかげで日本企業の業績、不動産業界が上向いているように見えているだけなの。
ドル円レートだけを見てもさ、バブル崩壊した1990年当時のドル円レートが145円、今のレートが150円。
どう見ても、これから円高が進むんだよ。春先から。日米の計画通りさ。
そう、今の見た目だけの株価、好業績、賃金の上昇は、すでにバブルに入っていて、バブル崩壊の兆しにあるということだよ。
そんなことは輸入業を営む人ならば、皆、知っていることだよ。
わからないのかなぁ。
アメリカと日本は、シーソーの両端の関係なのだよ。
お互いに、今回はこっちだったから、次はこっち、って手分けして、10年単位でお金のやり取りをして金儲けをしているだけなの。
会社自体も売り買いの対象になって、日米でやり取りしてお互いに儲けているだけなの。
例えば最近のUSスチール売却なんて、赤字が続いているから日本製鐵に買い取らせておきながらUSスチールとしてはこれまでのまま存在することができ、USスチールは安心して運転資金を手に入れることができるし、日本製鐵はUSスチールの電炉の技術を使って新しい金儲けができるから、日本製鐵も金儲けできますよ、買ってもらえませんか、というアメリカ側からの大規模な投資の提案の話なの。単純な企業買収の話じゃないの。お互い儲けましょうと言う話なの。ト○ンプって本当にシカウマだね。自分のプライドと金儲けしか頭にない。
岸○なんて、ミサイル撃ち合って殺し合いをしているところに行って「必勝しゃもじ」を渡してくるポンコツ具合。戦争とスポーツの違いすらわからない、口先だけのただのゲロウンコ。「ミゾウユウ」「デンデン」よりもアホかもしれない。さすが「ワセダジロウ」。
まだわからんかなぁ。
結局のところ、世界のお金はドルを中心に動いていて、恣意的に円安・円高が運用されて、それで金儲けをする人が出ているだけなの。
世界はアメリカ中心で動いているの。為替レートだけじゃないよ。GAFAの寡占状態もネットビジネスのルールを作ったのがアメリカだからだよ。AIもそう。ゲームチェンジャーはアメリカにしかいないんだよ。
だからね、このビジネス雑誌の「若手有望経営者」の言う「新しいビジネス」なんてものは、既にアメリカにあったものばかり、過去の遺物ばかりなの。それらの多くは屍累々で、生き残っているのはほんの少数なの。どう考えても望み無しの話ばかりなの。
だから、あなた方、「若手有望経営者」の考えていること、言っていることに将来性がないことは、オイラにはお見通しなの。
一言で言えば、あなた方は、過去の失敗例をあたかも新しい有望ビジネスのように見せかけて、投資を誘い込んで、自分だけは無傷で逃げ切ろうとしているだけなんでしょ?
実態がないし、そこから逃げ出す段取りを考えて、後ろ倒しで話をしているだけなんでしょ?
笑わせんじゃないよ、大グソが。
てなことで、仮にこのメールが真正だとしても、オイラはこのメールに返信はしませんし、当然、雑誌のインタビューとやらは受けません。
ウソ話を楽しそうに話すペテン師と一緒にされては沽券に関わります。
オイラは、彼らとは違うのですから。
あ、メールを追加で送られても返信はしないですよ。
ゴミ箱直行ですから。
あなたのメアドも受信拒否済みですので。
電話連絡はこれまでのところありませんけど、出ませんので悪しからず。
世の中にはお金大好きのペテン師が沢山いますので、どうぞ遠慮なく彼らにお声がけください。
オイラのことは放っておいてください。
バイナラ。