「アゴ」のフライを食べながら、故郷に感謝! | 暴動肉ケイタのロックンロール・ミラクル

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ロックバンドのポラカントスのギターボーカル、暴動肉ケイタのブログ。

先日、実家の父から電話があり、その会話の一部を引用します。
父「明日、“アゴ”のフライ送ったるわ」
私「おうほんまか。ありがとう。楽しみにしとるわ」

“アゴ”(「ゴ」の方にアクセント)とは、もちろん人間の顎のことではなく、“トビウオ”のことです。日本海側の丹後半島にある私の故郷・京都府京丹後市網野町では、トビウオのことを“アゴ”、さらにその雄を“カク”、雌を“トンボ”と呼びます。

京丹後の沿岸部では毎年、この時期になると“アゴ”が穫れ始め、刺身、つみれ汁、フライなどになって食卓に並びます。高校を卒業して都会に出るまで、毎年なんの感慨もなく当たり前のように“アゴ”を食べて生きてきましたが、大人になった今、改めて故郷の両親と海の恵みに感謝しながら食べました(写真)。香ばしさの中にほんのり甘みがある、素朴で懐かしい味でした。

トビウオに限らず、魚の呼び名は地域によって全く異なり面白いです。私の故郷では、他に以下のような例があります。

<一般的>     <京丹後の呼び名>
アイナメ、クジメ  シジュウ
カサゴ       ガナ
ハタハタ      オキアジ
キュウセン     ヨメサン
ササノハベラ    ブンジ
ノロゲンゲ     グビ
ギンポ       ナンギリ
ボラの幼魚     イナ
メジナ       ヒコヤ
キジハタ      ヨネズ(ヅ?)

調べれば、もっともっとあると思います。魚にもよりますが、スーパーなどでも地域の呼び名で売られています。こうした呼び名には、地域で穫れる魚への愛着と文化を感じます。可能なら、いつかそれぞれの由来を調べてみたいものです。

きっと日本中に、同じ魚でも数多くの呼び名が存在し、いろんな漁法で穫られ、地域に伝わる調理法で食されていることでしょう。それはすごく豊かなことだと思います。トビウオを“アゴ”と呼ぶ故郷の文化と暮らしを、いつまでも大切にしたいと思いました。

京丹後ふるさと応援団 三浦慶太

http://www.city.kyotango.lg.jp/furusato/index.html