豊洲市場への移転問題について | 鈴木あきひろ 一言日記

豊洲市場への移転問題について

出典 東京都

出典 東京都

 

 

豊洲市場の建物下に土壌汚染対策の盛り土が無かった問題で、昨日(9月13日)午前10時よりの東京都卸売市場審議会において、中央卸売市場長より報告と謝罪がありました。東京都は専門家会議が盛り土を提言したにも拘らず、独自の判断で議会にもきちんとした説明の無いまま地下空間にすることを決定し、提言の3年後の2011年3月の基本設計の入札を実施しておりました。これまで食の安全、安心の為に、東京ガスの工場跡地ということから環境基準を超える土壌汚染に対する対策を、専門家会議を設け検討し、常にその履行の確認をさせて頂いて参りました。しかしその報告そのものが虚偽であったことは、そもそもの前提を揺るがす重大な事であり、遺憾であると言わざるを得ません。

本日審議会の中で、委員の立場で改めて意見を述べさせて頂きました。

 

「豊洲市場への移転においては、都政の重要課題の一つであり、卸売市場を取り巻く現状を鑑みますと、着実に進めていかなければなりません。その為にこれまで、築地市場の移転については、都議会の場においても長い年月をかけ、様々な観点から議論を積み重ねて参りました。更には市場業界の方々も、自らの営業に関わる重大事項であることから、困難を乗り越え、都側とも協議を行い、苦しい決断を迫られることもあったと思います。そうしたことも乗り越え、今日まで取り組みを進めて来られたのも、食を扱う重要な都民の台所として、安全で安心な素晴らしい食材を発信していきたいという強い志があったからであります。この度のことは、その取り組みの前提を揺るがすような事態であります。まだ議会に対して詳細な説明がされておらず、今後しかるべき場で原因究明が行われますが、現実にこうしている間にも時は過ぎていきます。これまで豊洲移転に向けて鋭意準備をしてきた市場業界の方々のことを考えますと、このまま不安定な状況に置くことは断じて許されません。今後豊洲市場への移転において最も大切なことは、都民の皆様に納得して頂けるような形で情報を公開し、説明をつくし、安全宣言が出せるよう、すみやかに専門家会議を開催し、同じ過ちを繰り返すことなく、一刻も早く先が見えるよう最大限の努力を尽くしていくことであるということを申し述べ、意見開陳と致します。」

 

議員の立場から、この度の虚偽の報告、行為を見抜けなかった事を深く反省しております。今後、原因を徹底的に究明し、二度と同じことが起こらないよう、また都民の皆様の不安を払拭し、市場業界の方々のご努力にお応えできますよう、最善の方策を追求して参ります。