【2022/GW】屋久島縦走 vol.4(淀川小屋~宮之浦岳~新高塚小屋) | 旅人Toshiの徒然独り言。

【2022/GW】屋久島縦走 vol.4(淀川小屋~宮之浦岳~新高塚小屋)

 

■5月3日(火) Day_5 

 

朝5時起き。

春とはいえ、一応高地(淀川小屋でも1,380m)なので、一応それなりの装備を持ってきたが、夜でもそこまで寒くはなく、問題なく熟睡。

ちなみに今回持ってきた主な防寒/防水装備はコチラ▼

(毎日雨が降ることを前提に色々持って行ったが、結局全く雨には当たらなかった。本来、屋久島とは雨に降られるところだと臨んで来たんだけど・・・)

  • ダウン寝袋(Deuter:極限-9℃まで対応)
  • シュラフカバー(OXTOS:透湿防水、Amazonで8,800円)
  • フリース長袖(Colombia:Omni-heat)
  • アウター/上(Patagonia:GORE-TEX
  • アウター/下(Lowe alpine:GORE-TEX)
  • インナーシャツ/タイツ(UNIQLO:Heat-tech)
  • 防水靴下(AK DEVA:GORE-TEX、普通のソックスに重ね履きする防水具、楽天で7,300円)
  • ニット帽(Patagonia)

今日の予定としては『花之江河』の分岐で休憩し、そこから『宮之浦岳(1,936m)』を登頂し、『新高塚小屋(1,480m)』を目指すコース(標準タイム:7時間弱)

翌朝は、小屋からちょっと下れば縄文杉にご対面できる感じだ。

 

 

朝食は昨日鹿児島港の近くで買ったコンビニのサンドイッチ。

静寂と暗闇の中、所々キャンパーのヘッドライトの光が見え、中には既に出発している登山客もいる。

テントの撤収を作業していると、だんだん夜が白み始めてきて、6時ちょっと前に淀川小屋出発。

淀川小屋を出ると、すぐに清流を渡る吊り橋があるが、そこからの泳ぎ回る魚や川底まで見える透明度は息をのむばかりだった。

ウチの実家も周りはたいだい富士山の湧水から流れる川で透明度は高いが、やはりこの大木の密林の中に流れる環境が素晴らしい。小屋のすぐ近くだけどここは必見。

 

 

 

しばらく歩くと視界が開けてきて、『豆腐岩』が見えてくる。

約1時間ほどで『小花之江河』という山の間に広がる湿地帯に出る。しっかりと木組みの通路が敷かれていて快適。

 

 

 

 

 

 

7:15、『花之江河』(1,640m)到着。

ここは日本で最南端の高層湿地帯とのことで、本州の尾瀬、会津駒ケ岳や湿地帯も歩いてきたが、やはり本州とはちょっと植物が違っていて南国の匂いがする。

ここは栗生方面、ヤクスギランド方面、黒味岳/宮之浦岳方面に分かれる十字路の分岐点で、遊歩道がちゃんと整備されており、景観も美しく絶好の休憩ポイントである。

先にいた登山客がみんな同じ方向を向いてカメラを構えているので、視線を追ってみると、なんとヤクシカが目の前まで歩いてきている!

縦走していればよく見かけるとは聞いてはいたが、まさかこんな絶景写真ポイントでヤクシカとの初対面が叶うとは何ともラッキーだった。

 

 

 

 

 

花之江河で15分ほど休憩して、宮之浦岳を目指す。

地図によれば水場があるとのことだが、それらしい標識もなく、他のトレッカー達に聞いても分からかなったので、そこらへんの登山路を流れる清流から水筒に水を補充。

正直、この辺りの流れている水であればそこまで問題なさそうだ。屋久島縦走において、食料は持参しなければあんらなくても、キレイな水がいつでも手に入るというメリットはかなりデカい。

花之江河を出てすぐに黒味岳(1,831m)の分岐があり、いくつかバックパックがその辺の草むらにデポってある。

ここから黒味岳山頂までピストン往復で45分+35分=80分、、、若干考えるも、なるべく早く新高塚小屋に着いていいテントサイトを取りたかったので時短/省力のため今回はスルーして先を急ぐ。

どうせ九州最高峰の宮之浦岳が待っている。

 

そこから先は、結構な登りが続く道だった。

鎖場・ハシゴ場はないが、ロープ場が3~4ヶ所あって、地面や岩が湿っていると結構滑ってそれなりの登山。

舐めてかかるとちょっとキツイ登りかも。

 

 

 

 

尾根に出ると一気に視界が開けて、そこからは尾根づたいに素晴らしい景観を楽しみながら歩く。

朝から良く晴れて、海まで見えて気持ちがいい。前を歩く登山客も見えるようになる。

山の中腹にはところどころトラックレベルの花崗岩の巨石がゴロゴロ転がっていて、この島全体が火山活動で隆起して誕生したということがよく分かる。

そして、この辺りからようやくスマホの電波がちょっとだけ繋がり始める。(docomo/UQ共に)

 

 

 

 

 

 

 

9:40、宮之浦岳山頂到着。

天気も良く360度屋久島の全体を見渡せる絶景である。

山頂にはこんなに人がいたのかとか驚くぐらい人が多かった。花之江河では何人かの登山客を見かけたが、淀川小屋を出て以来、ルート上で出会うことは結構少なくて、どれぐらいの人がいるの分からなかった。

 

本当はここで軽食を食べる予定だったが、人が多くゆっくり食べられる雰囲気でもなかったので、山頂ではちょっと小休止したぐらいで別の落ち着いた場所で休むことにする。

少し歩くと、巨石が集まっている絶景ポイントがあったのでそこで行動食+ビタミン食系のスナックをいくつか食べて休憩。

 

宮之浦岳から尾根を下っていくと、だんだん森林地帯に入っていく。

すると、時々ヤクシマザルが出現するようになるが、観光客慣れしているのか威嚇したり襲ってくることもなく、こちらから静かに寄っていくと勝手に逃げて行ってくれるので特に問題はない。

 

 

 

 

 

 

 

13:45、『新高塚小屋』に到着。

6時前に歩き始めて、休憩込みで約7.5時間。まあまあ歩いたか。

ただ、体力的・時間的にはもう一つ先にある『高塚小屋』まで行けるぐらいだったが、ネットで調べて感じではこちらのテントサイト方が居心地が良さそうだったのでこちらをチョイス。

この時間だとまだ人が少なく小屋前の木板張りのプラットフォームも空いていたが、個人的には人が密集しているところにテントを張りたくなかったので、なるべく巨木の覆う森林地帯の平地を探して設営。

淀川小屋のテントサイトもそうだったが、平地で空いているように見えるところでも行ってみると巨木の根っこがそこらじゅうに這っており、なかなかいい場所を探すのが大変である。

ちなみに小屋は無人、無料、無サービス。もちろん売店も食料も何もない。

単にベッドが置いてあるだけで、適当に早いもの順で寝袋を敷いて寝るだけの小屋だ。

と言っても、登山客の8~9割ぐらいはテント泊だと思われる。

水場は淀川小屋よりもちょっとはマシで清流からの水を一応濾過装置(と言っても、ただの台所ネット)とホースが設置してあって、バケツが置いてある。まぁ、見た目だけの話で、川の水であることは変わらないし、僕自身はこんな天然水を飲めるチャンスなんてなかなかないので全く気にしないんだけど・・・

 

 

 

 

 

 


 

 

昼食後、暇なのでテントの中で読書をしたり、他の登山客と話したりとまったり過ごす。(淀川小屋であった大分からのベテランさんも近くにテントを張っていた)

本来であれば冷たいビールや酒でも飲んで疲れを癒したいところだが、ここは屋久島。

食べたいもの、飲みたいものがあるなら、持ち込むか、下山するしか道はない。

小屋の周りには時々ヤクシカやサルが現れるが、どうやら登山客が残していった食べ物を探してに来ているらしい。ただ、ここはゴミも含めて全部持ち帰りなので、相当のマナ悪野郎たちが来ない限りは問題ない。

夜は20時ぐらいに夕食を食べ、21時ぐらいに就寝。

明日はいよいよ縄文杉!