【2022/GW】屋久島縦走 vol.3(宮崎~鹿児島~屋久島(淀川小屋)) | 旅人Toshiの徒然独り言。

【2022/GW】屋久島縦走 vol.3(宮崎~鹿児島~屋久島(淀川小屋))

 

■5月2日(月) Day_4 

 

朝5時起き、風呂を借りてトレッキング前に最後のパッキング調整をする。

7時過ぎにK氏に宮崎駅まで送ってもらう。

早起きしてた子供たちも駅まで見送りに来てくれた。

突然バックパック背負って現れた変なおじさんと遊んでくれてありがとう。

 

そこから『特急きりしま』で鹿児島中央駅まで行く。

 

 


 

 

特急電車で約2時間。鹿児島中央駅には9時半ぐらいに到着。

駅からフェリー乗り場まで頑張れば歩けないこともなかったが、路面電車の路線図見ると近くまで行けそうだったので見様見真似で乗車して地図アプリで適当に近くの路面駅で降りて、そこから10分程歩いてフェリー乗り場到着。

鹿児島~屋久島のフェリーは、大型フェリー/高速船の二択。

今回は往路・高速船トッピー(11,600円)、復路・大型フェリー(5,600円)にした。

時間があれば安いし大型客船の方が楽でいいんだけど、日程的に今日中に登山路の入口にある淀川キャンプ場までは行っておきたかったので、金出してトッピーに乗り込む。

まあ、普通の高速船という感じ。特に良くもなく、悪くもない。

僕の場合はダイビングやアジアの島巡りで人生において相当フェリー乗ってるきてる方だと思うけど、そもそも、フェリーは景色もあんまり見れないし、旅の情緒がないので好きではない。選べるなら大型客船でゴロゴロしながらのんびり行きたいタイプ。

 

 

 

 

 

定刻どおり13時過ぎに世界遺産・屋久島(安房港)に到着。

安房は屋久島の東海岸、屋久島空港から少し南に行った辺りの港で、トッピーはこちらの港で、大型客船は空港よりも更に北にある宮之浦港から発着している。

今回の縦走ルートとしては北から南へ南進ルート。

荒川登山口や白谷から入って北上するルートに比べ、バスで標高が高い登山路まで行けて体力的に楽。あとは日帰り縄文杉ツアーの観光客の大渋滞をくだりでかわせるというメリットもある。(個人旅行者はまだしも団体ツアー客が何組も延々と続くので、結構萎える。以下、3泊4日のトレッキングルート。(実際縦走だけなら2泊3日で十分です)

 

  • 1日目:安房港(バス) ~ 紀元杉 ~ 淀川小屋(テント泊)
  • 2日目:淀川小屋 ~ 宮之浦岳 ~ 新高塚小屋(テント泊)
  • 3日目:新高塚小屋 ~ 縄文杉 ~ 白谷雲水峡(バス) ~ 宮之浦/オーシャンビュー・キャンプ場(テント泊)

安房からは「どうにかなるだろう」と思ってあまり調べて来なかったが、港の観光案内の人に聞くと、港前のバス停から紀元杉行き(ヤクスギランド経由)のバスがあるとのこと。

1日2本(9:26/13:36)。良かった、13:36乗れる!

 

始めの屋久島はどんより曇り空だったけど、ようやく人生で「ずっと行きたかった場所リスト」の一つが塗りつぶせたな、という思いが込み上げてきた。

誰も並んでないバス停を前に一抹の不安を感じながらも・・・

バスは安房~屋久島空港~宮之浦の路線が多いらしく、乗客はほとんどそちらのバスで立ち去ってしまい、余計不安になる。

途中、地元民のおばあちゃんも並んできて、「どこから来たの?」「一人?」「これから紀元杉行って登るの?」と色々話かけてくれた。観光客はよく見かけるけど登山客とはあまり会わないらしい。「おなか減るから食べな」とバッグに入ってたお菓子までくれた。

観光地『ヤクスギランド』方面のバスは10分ほど遅れて到着。

先程までの不安とは裏腹に劇混み!!

そうか、宮之浦のフェリー組と空港からの飛行機組が合わさって、最終的にここの安房港に立ち寄ってから登山路行きということか。当然座れず思いバックパック背負ったままの状態で身動き取れず、約1時間立ちっぱなしだった。

こんなにトレッカーがいるとは、トッピー組はマイノリティーらしい。

急勾配の山を九十九折に進んでいくと途中ヤクシマザルの群れに遭遇。おそらくこれからたくさん見かけることになるんだろう。

 

 

 

 

14:45、終点『紀元杉』のバス停に到着。

バスのトレッカー達が一斉に降りていく。

このバス停から少し戻って崖を下った先に紀元杉がある。

ちょっとだけ行こうと思い入っていくと道が狭く大渋滞。どうせ森の中あるので全体は写真取れるよう場所じゃないので、遠目から見て退散。

 

アスファルトの道をしばらく30分ほど登った先に、登山口発見。

15:15、『淀川登山口』の看板にベンチとトイレ、そして入場料を入れる箱があり。

 

僕の場合は宿泊なので2日なので2,000円。

もちろん無人で、ただポストと箱が置いてあるだけ。(どっちに入れてもいいみたい)

観光客の善意によってのみ支えられている徴収制度。

ただ、金が溢れんばかりにぎっしり入っていて、正直すぐお札数枚引っ張り出せるレベルだが、そこを無理やり奥に押し込んで終了。

登山路に入ってからは既に大きなヤクスギがそこらじゅうに生えている圧巻の景色だった。

途中から自然保護区域に入り、今日は高低差もあまりない40分程度軽いハイキングということで、16:00淀川小屋に到着。

 

 

 

 

 

 

 

淀川小屋は周辺のテントサイトは既に午前中からのお客さんも含めいっぱい。

テント無しの小屋宿泊組も何組か入ってるようだった。

ちょっと奥まったヤクスギの間の平地を見つけテントを張る。

巨木の中のテントサイト、上を見上げると巨木が覆いかぶさってる感じで、ちょっと苔むした感じの幻想的な雰囲気。

水汲み場の標識を見つけ下っていくとキレイな清流が流れる沢になっていた。特に濾過器のついた蛇口とかあるわけでないので、沢から直接水筒やパックに汲む感じだ。

僕は幼少時代から富士山の麓でそこら中の湧き水飲んで育ってきてるので全く抵抗ないけど、中にはボトルで持ってきてる人もいるよう。屋久島自然保護区内のキャンプ場(小屋)はどこも管理人もいなければ、もちろん売店、自動販売機も無いただ小屋があるだけのタイプなので、一度山に入ってしまうと降りるまで食料の補給はできないので日数分食べ物も持ち込みだし、まずこの川の水飲めないと屋久島キャンプはきついです。

あと、林間のキャンプサイトなのでスマホ電波届きません。宮之浦岳山頂とか開けた場所に行かないとスマホ電波通じません。

 

僕の設営後も続々とキャンパーが増え、周りも結構いっぱいになってくる。やはりあの午後のバスの人はだいたいはみんな一泊目はここでするんだろう。

周りにテントを張った人達とも会話を交わすと、福岡から来た同年代のサラリーマン(コロナで全然行けてなくて久しぶりの登山でちょっとだけジムで鍛えてきた)、大分から来たベテラン登山家(横浜出身。百名山やってて現在80座ぐらいクリアしてて今回宮之浦岳を狙ってる)で山の情報交換などして楽しく会話する。やっぱりみんなコロナ禍で登山路や山小屋が閉まってる時期もあったんで、このGWは久しぶりに自由に動けるようになって屋久島キャンプを楽しみに来た人達が多かった。

みんな考えることはやっぱり同じなんだな・・・

 

1日目の食材は、鹿児島のフェリー乗り場の近くのコンビニで買ったオニギリ。味気ないけど、東京から持ってきた食材もギリギリにしたので、明日の朝の分まではコンビニ食で賄う省エネ戦法。

テントサイトと言っても街灯など公共の照明器具は何もなく、キャンパー達のランタンやヘッドライト以外の光は何もない。

さすがに標高1,380mまで登ってきたので夜は若干冷えた。

ただ今回は、アウター/インナー、寝袋、寝袋カバー、マット、、、どれも年末に行く予定の過酷なパタゴニア・トレッキングを想定してチョイスしてきた山グッズばかりで、そのトライアルということもあって防寒/防水共に問題なかった。

 

ペットボトルのウィスキーでチビチビやりながら、テントの中で読書。就寝。

静寂の森の中、深い闇夜のキャンプ、、、思い出に残る一夜。