港の見える丘公園の散策をした後、いよいよ開館時間となった横浜西洋館を巡ることにしました。残念ながら「旧山手68番館」「外交官の家」「ブラフ18番館」

「横浜山手テニス発祥記念館」はちょいと離れているところに存在するのでスル~することにしました。どうして・・・ってそこまで回ると予定していた店で食べられなくなるのでね・・・(笑)

 もう、皆さんが散々投稿記事をアップしておられるから紹介するのもなんなのだけれどね・・・(笑) 小太郎は外人墓地と港の見える丘公園しか行かず、今までスルーして横浜中華街に行くパターンだったのです。今回は横浜に一泊するので、レトロな建築を見て回りました。

 

横浜山手西洋館マップ

 

 まずは外国人墓地を見に行こうと思ってはいたのですが、開門は12時30分からなので、今回は諦めました。この門を設計したのは『ベーリック・ホール」「111番館」を設計したJ・H モーガンという建築家。後々にこの人物登場するので・・・

 

まずは小太郎が車を停めたパーキングから一番遠いところから攻めて戻ってくるというコースで歩きました。

まずは一番遠い西洋館へ・・・

 門だけでは何だかよく分かりませんよね。もうこの時点で、裕福ないえの雰囲気を醸し出していますね。

 

 当日は結婚式が行われるようで見学出来る部屋が限られてしまうという状況になってしまい、ほゞほゞ見どころが見れない事態になってしまったので、写真をお借りしたことは言うまでもありません。<(_ _)>

 

ベーリック・ホール

 

 これはスパニッシュ様式といって、アメリカににスペインの入植者たちが故郷ヨーロッパから持ち込んだ建築に、アメリカ先住民族の様式を合わせた独特のスタイルを生み出し、アメリカ南西部で20世紀初頭に流行ったデザインなのだそうですよ。

 

 外観は、スペイン瓦の屋根、瓦屋根の煙突、3連アーチ、この建物で用いられている飾り窓がクワットレフォイルと呼ばれる小窓、ㇲッタコ仕上げの外壁など見どころ満載です。

 地上2階、地下1階建て。地下は鉄筋コンクリート造、地上部分は木造。横浜山手地区に現存する戦前からある住宅としては最大規模なんだそうですよ。スパニッシュ様式で、クリーム色の外壁やオレンジ色のスパニッシュ瓦、アーチ型の玄関ポーチ、クワットレフォイルと呼ばれる窓が特徴の館なのです。

約600坪の敷地に建つ館は壮大ですよ。

 

煙突の下部分の外壁に施された獅子頭のついた壁泉

水がピュ~ッと出ていると良かったんだけれどな・・・(笑)

 

リビング

 この日はこのリビングは、結婚式の準備の資材あちらこちらに置かれており、見るどころではないのうえ、スタッフが右往左往中までは入ることが出来ず、満足に見ることが出来なかったので敢えて写真を撮らず写真をお借りしました。広さ:47畳、天井高:約4m、南北にはアーチ形の開口部があり、かなり明るい空間です。

 

パームルーム(休憩室)

 普通の四角い窓と違いアーチ状の窓にしている為に明るい空間にしてあります。北面に位置しているから、通常だと暗いイメージがあるのですが、これだけ明るければ上等ですね。 ライオンの壁泉もスパニッシュ様式の特徴なんだ。

 こんなところでお茶でもしてみたいよなぁ~・・・(笑)

 

ダイニングルーム

 重みのある化粧張り組天井。こういう風に梁を見せると温かみのある雰囲気ありますよね。昨今の家のように天井ボードを作ると、部屋の空気が巡るスペースが狭くなるけれど、この天井だと空気の循環スペースが広くなるから理にかなっています。

 以前暖炉は電気ストーブが組み込まれていたそうなのです。

 

令息寝室

 この部屋は残念ながら結婚式の控室で、廊下からちらっと覗くことしか叶いませんでしたので、写真をお借りいたしました。<(_ _)>

 砂と石灰を混ぜて水で練って出来たモルタルを壁に塗り、その上に水だけで溶いた顔料を塗ってあるフレスコ技法を使った青い磨き壁とクワットレフォイルと言われている四つ葉状模様の小窓が良い雰囲気を出しています。

 

客用寝室

 この部屋も結婚式の控室になっていたので、チラ見だけだったので、これまた写真をお借りしました。<(_ _)>

 

主人寝室

 元々は主人の寝室だったらしいのですが、書斎として復元して公開しているとの事。

 

バス&トイレ&洗面

 窓際には浴室が冷えないようスチーム暖房機が設置されていますよ。これまたヒートショック防止の走りかな・・・(笑)

 

夫人寝室

 寝室なのに日光が沢山入るようにガラス張りにしたベランダ風のサンポーチが付いているので、富裕層の暮らしぶりが伺えますよね。

 

玄関ホール

 この玄関のアイアン具率のドアもスパニッシュ様式の特色。渦巻き状の幾何学模様を組み込んだ素晴らしい扉です。タイルも市松模様に組み込んだ蛇紋岩の床なんですって・・・。

 

 とにかく見どころが見れなかったのは残念ですが、結婚カップルを祝福しましょう・・・(笑)

 

 

追伸、

 この建物は、イギリス貿易商バートラム・ロバート・べリックの邸宅として1930年8昭和5年)に建設された。設計は丸の内ビルなど日本の建設業近代化の礎となる大規模ビル建設に設計技師長として来日し、米国の先進的な施工技術を日本へ伝えるという役割を果たした建築家J・Hモーガン。

 

バートラム・ロバート・べリック

 

べリックの没後、カトリック・マリア会に寄贈され、同会の運営するセント・ジョセフ・インターナショナル・スクールの寄宿舎として使われました。2000年(平成12年)に同校が閉校になり、横浜市が敷地を取得し、建物も寄贈され現在に至っているとのこと。

 因みに「ベーリック・ホール」の名称は、マリア会の命名なんだそうですよ。

 

J・Hモーガンと妻の石井たま
 

建築士の端くれの小太郎も建築学的にも価値のある建物だと実感しました。

 

 続いては「エリスマン」邸に  あし あし あし