この記事は「トムラウシ山1 北海道遠征は初日から天国だった♪」の続きです。

 

 





岩石が織りなす複雑な地形が「庭園」たる所以だろうか。
自然の造形美についつい見入ってしまう。
おかげでなかなか歩みが進まない。



なんつーか…言葉にならんなぁ。



まさかこんなに天気が良くなるとは。
ペンギン「天国だっぺ♪」



でももし天気悪かったら、こういうだだっ広い場所って最悪だよね。
道迷いしそう。
そういう意味では天国にも地獄にもなる場所と言えそう。



ペンギン「花が多いのも魅力♪ 森林限界越えたら、それはもうあちこちに花が咲いてるっぺ」
お茶「8月でこれだから、7月あたりはいったいどんな感じなんだろうね」



お、あれは…十勝連峰?
方角と山の形からしてそうかなと思うけど土地勘がないので確信には至らず。



やがて道は山腹を巻きながら高度を上げていく。
そろそろ山頂が近い…のか? 
なんだか距離感が狂うなぁ。



南沼キャンプ指定地に到着。
ここまで来たら山頂は指呼の間だ。



しかし振り返るとさっきまで綺麗に見えていた十勝連峰(仮)が雲に沈もうとしているではないか。
まだ9時前だってのに、もう雲が上がってきている。



山頂へ急ごう!
…と心は思うものの、なかなか歩みが進まない。
歩き始めて5時間だもんなぁ。



岩の上をひょいひょい進んでいくツートン。
まったく追いつけない。



山頂直下はなかなかに険しい岩場だ。
あと少し、あと少しと自分に言い聞かせながら一歩一歩進む。



お茶ペンギン「トムラウシ、登ったどー!」
憧れと畏れの対象だった山、トムラウシについに足跡を記すことができた。



三角点タッチ!



山頂からは360度の大展望。
北の盟主、旭岳が北に鎮座している。



足元には北沼が青い湖面をたたえている。



雲の向こうには石狩岳?



絶景を眺めながらのランチは格別♪
麓で買った「黒糖ようかんパン」という謎のパンを食す。
ペンギン「意外にも美味しくてびっくりしたっぺ」
お茶「ネタ枠で買ったんだけどね。掘り出し物でした」



ん? なんか十勝連峰(仮)に変な雲がまとわり付き始めたぞ…。
笠雲…ではないかもしれないが、なんとなく天候悪化の兆しのような…。



名残惜しくはあるけれど帰り道も長い。
適当なところで切り上げて下山開始だ。



とはいえ、帰り道も遠い。

逆に考えれば実に長々と雄大な景色を楽しむことができる…とも言える。
歩いていて、これほど楽しい道もそうそう無いと思う。



ふと振り返ると山頂にガスがかかり初めていた。
麓からはまだまだ多くの登山者が登ってくるが、彼らも無事に絶景を見ることができればいいのだが…。



トムラウシ庭園からの登り返しで気がついた。
自分がかなり疲労しているということを。
それはそうか、出発してから早くも7時間が経過しようとしていた。



前トム平を前にしてついにガスに捕まってしまった。



しかし見るべき景色は見たし思い残すことはない。
あとは夕立が降る前に安全に下山することが最大のミッションとなる。



カムイ天上付近は、朝とは雰囲気が一変していた。
ペンギン「朝はマッチロケだったからねー」
なんか薄気味悪い場所だと思っていたが、晴れてしまえばなんてことない笹薮の中の道であった。



最後の急な下りでとどめを刺された。
足はガクガク膝はプルプル。
ペンギン「こんな急な坂あったっけ???」
お茶「覚えてない…。今朝の記憶がもう曖昧…」



温泉分岐からトムラウシ温泉に向かう道は踏み跡が薄い。
公共交通機関を使って縦走する人以外は通らないんだろうなぁ。
途中で慌てて引き返してきた感じの人とすれ違ったけど、間違えて短縮登山口に下りてしまったんだろうか。



無事下山。
ペンギン「お疲れさまでしたー! トムラウシ楽しかった~♪」


初めてのトムラウシ山、噂に違わず素晴らしい山でした♪
本州の山とは明らかに違うスケールの大きさ、お花畑の広さ、そして北海道特有の花たち。
なるほど、北海道の山は特別だという意味がわかりました。

トムラウシといえば、いつぞやの大量遭難事故が思い起こされますよね。
イメージ先行で、ちょっと怖いなと思いながら入山したのですが、そんなマイナスイメージは吹き飛びました。
天気が良ければ天国です。

大雪山まで縦走できる体力と根性があれば、もっとディープな世界を味わうことができるのでしょう。
今回はトムラウシ単独にとどめておきましたが、いつか縦走できればいいなぁ。

おしまい

 

詳しいルートなどについてはヤマレコにて

 

 

ペンギン「よかったらお花も見ていってね」