山形プチ遠征2日目。
前日の小又山と同じ神室連峰の火打岳に登りました。

本日は昨日の最上町側とは反対側、新庄側からのアプローチとなります。
登山口までの道は普通車でも問題ないレベル。
物の本にはダート林道と書いてあったのですが、ダートなのは登山口手前の数百メートルだけ。
ちょっと拍子抜けです。




登山口には詳細な案内看板がある。
ここから神室岳へ縦走する人も多い。
ヘロヘロな我々には無理なので日帰りピストンだ。
ペンギン「行ってくるっぺ!」



吊り橋は老朽化のため一人ずつ渡るように注意書きがあった。
農業用水のパイプを渡した橋を登山者に開放してくれているものらしいので大事に使おう。



吊り橋を渡った先に小屋のようなものがあった。
住宅のようには見えないが、避難小屋でもなさそう。
出所を書いたようなものもなく正体は不明だ。



登山口から200m区間は私有地なので登山道外に逸脱禁止とのこと。
お茶「要は山菜採るなってことだね」
ペンギン「さっきミズ採ってきた人とすれ違ったっぺ」
お茶「…土地の持ち主だったんじゃない?」



涸れ沢を渡るといきなり急登が始まる。
昨日の小又山への道もこんな感じだったが、斜面の角度はさらに上を行っているような気がする。



一の坂。
ペンギン「何の坂まであるっぺかね?」
お茶「とりあえず事前情報では二の坂というポイントが有ることだけはわかっている」



坂っていうかこれは壁だ。
人間が立って歩けるのは40度あたりが限界だ…という説があるので垂直の壁であるわけはない。
わかっていても壁にしか思えない急角度がエグい。



ひーこら言いながら一の坂を越えると二合目に着いた。
ペンギン「まだ二合目!? 二の坂じゃなく???」
お茶「残念ながら…」



二合目から暫くの間は比較的緩やかな登り坂となる。
小さな尾根を伝って平行移動していく。
朝日が木漏れ日となって差し込み、とても良い雰囲気♪



…が、もちろんそれで終わるわけはなく、間もなく二の坂に突入となる。
一の坂のような「壁」こそ無いが、連続する急登に顎が上がった。



二の坂を越えると少しずつ周囲の展望が広がってくる。
今見えているのは一つ北側の尾根、台山だと思う。
この尾根も神室岳本峰に通じていて周回することが可能なようだ。
あまり良い道ではないようだが。



眺望を楽しんでホッとしたのもつかの間。
すぐに三の坂が始まった。
緩急はあるものの、神室連峰はどこから登っても急な山…すっかりそんな印象が定着してしまった。



三の坂を越えると神室連峰の全体像が眼前に広がってくる。
それほど里から離れていない山域なのだが、ものすごく山深く感じるのはなぜだろう。



空が近くなってきた。
矮化木の廊下を抜けると西火打岳の山頂に飛び出す!
ペンギン「とぉう!!」



…あれ?
ペンギン「ここが西火打の山頂だっペ」
お茶「こんな、道の途中…みたいなところが?」
標識もあるし間違いないっぽい。



山頂らしくない山頂だったなぁと思いつつ先へ進む。
前方が眩しいくらいに明るい。
いよいよ眼前に大展望が広がる!?




 

ペンギン「やっほー!」
ついに森林限界を超えた。
視界いっぱいに神室の山々が広がる。



気がつけば火打岳山頂もすぐそこだ。
遠くから見ると鋭く尖った印象の火打岳も、これくらい近くなれば丸みを帯びた姿であることがわかる。



山頂直下は崩れやすい石の急登だ。
スレートのような薄く平たく割れた石が積み重なっていて滑りやすい。
最後の試練だ。



ペンギンお茶「火打岳、登ったどー!」
山頂に居たパーティの方に撮っていただきました。
ペンギン「ありがとます!」



昨日登った小又山、その先には神室山。
いつかは歩いてみたい縦走路。
けっこう険しいらしい…というか、火打岳の直下がえらく切れ落ちてないか?
みちのくアルプスと言われるにふさわしい険しさがあるようだ。



西火打岳の向こうには鳥海山!
今日は写真でもわかるくらいくっきり見える。
ペンギン「肉眼だとそれはそれは素晴らしく見えてるっぺ」



南には遥か杢蔵山まで続く縦走路。
春か秋に杢蔵山の避難小屋を拠点にして、この道を歩くのも悪くないなぁ。
お茶「妄想は膨らむ!」
ペンギン「膨らみすぎて収集がつかないっぺ」



新庄の町の向こうには月山!
とにかく眺めが良い火打岳でした。



三角点タッチ!



景色は良いし、暑くも寒くもなく快適すぎる山頂。
いつまでも座って景色を眺めていたいところだが、午後から雨という話もある。
後ろ髪を引かれる思いで下山を決意した。
ペンギン「盛岡まで帰らなきゃならんしのぅ」



そうそう、実はこの遠征から靴を新調していたのだ。
さすが新しい靴はすべらない!
急な下り坂も快調に下っていくことができる。



…と思ったのだが、内側のくるぶしあたりがだんだん痛くなってきた。
どうもアタリの悪い場所があるようだ。
まぁ、新しい靴だしそんなこともあるだろうと最初は気にしないでいたのだが、途中から痛くてたまらなくなった。
最後には超絶スローダウン。
脂汗を垂れ流しながらだましだまし下山する羽目になった。
ペンギン「お疲れ様だっぺ…」



神室連峰南端の山、火打岳。
小又山と同じく、こちらも登山口から急登の連続でしたが、ところどころに踊り場があるせいか、はたまた体が慣れたせいなのか、小又山よりは楽に登れたような気がします。登りは…ね。

山頂からの眺めは小又山と甲乙つけがたい程に素晴らしく、2日続けての絶景に大満足でした。
長く続く縦走路を見て行ってみたいような気持ちにもなりますが、キツイらしいですからねぇ…。
我々が行ける日は来るのでしょうか?

数百メートルの標高の差のせいか花の姿は小又山より少なく、ツートン的には少し物足りなかったかもしれません。
花はタイミングもありますので行ってみないとわからない事も多く、難しいですね。

今回の遠征から登山靴を新しいものにしたのですが、この日の下りで足に痛みが出てしまい大変な思いをしました。
急な下りで爪先側に足が滑ってしまい、その状態で足首を曲げると一点に荷重がかかりそれが痛みにつながっているようです。
帰ってから見てみると足首が腫れてました…。
初日はそんなことなかったんですが…。
履いていたソックスとの相性でしょうか? 
夏山シーズン間近だというのに困ったな。

ペンギン「ちゃんと慣らししなかったからだっぺよ」
お茶「返す言葉もございません…。春先に買うお金が無かったんだよ…。で、慣らす時間がなかったんだよ…」

おしまい


詳しいルートなどについてはヤマレコにて

 



本日見かけたお花たち