ゴールデンウィーク後半は東海地方に遠征に行ってきました。
ヘロヘロ隊にとって東海地方は長らく空白地帯になっていたので、どんな山があるのか非常に楽しみです。

さて、その東海遠征最初の一座は多度山です。
多度大社のご利益を求めて登ってきました。


多度山は江戸時代の絵画にも描かれている山で、記録を遡っていくと平安時代からすでに文献に登場する歴史深い山なのです。
それだけにガッチリ整備されていて舗装路が山頂まで通じているくらいです。
でも、ちゃんと下から歩きますよ。
そのほうがご利益ありそうですし。



麓の「ポケットパーク駐車場」に車を駐める。
仰々しく名前が着いているので有料駐車場なのかと思ったが無料だった。
ペンギン「ありがたい!」
駐車場は早朝からすでに混雑。
多度山の人気の高さがうかがえる。



山頂一帯は「山上公園」として整備されているらしい。
それでは出発!
ペンギン「行ってきます!」



最初は舗装路歩きだ。
すぐに右手に分岐する道が現れるが、ここは直進。
愛宕神社登山口を目指す。
ちなみに、帰りは右手の道から下ってくる予定。



山腹をトラバースする舗装路を歩く。
今日はとても良い天気だ。
今はまだ涼しいが、日中は夏日予想。
木漏れ日にも太陽のパワーと言うか熱さを感じる。



愛宕神社口に到着。
ここから登山開始だ。
ペンギン「入山!」



いきなり獣除けの金網が現れた。
どこも野生動物の増加に苦労しているようだ。
看板によるとイノシシと猿に注意とのこと。
熊は居ないようだ。



しばらく登っていくと環境保全をPRする看板が立っていた。
この山は企業がお金を出して整備しているようだ。
CRC事業ってことかな?



そんなわけなので登山道も森も実にきれいに整備されている。
整備どころか清掃作業もしているのではないかと思うくらいきれいな道だ。
ペンギン「落ち葉の一つも落ちてないっぺ」



要所要所にベンチなども整備され、歩く人に優しい登山道になっている。



きれいに整備するだけではく、遊び心も忘れていないようだ。
楽しいオブジェもあちこちに設置され、見るものを楽しませてくれる。
ペンギン「愛されている山だっぺ」



視界が開けた。
濃尾平野が足元に広がっていた。



八合目に到達。
山頂は直進方向だが、右手に神社の跡があるという。
ペンギン「行ってみるっぺ」



ちょっと寄り道をして神社跡と呼ばれる場所に行ってみた。
瓦や手水などが残されていて、確かにかつてこの場所に神社があったことを証明している。
登山口にあった愛宕神社の奥宮だったらしいが、現在では廃れ里宮だけが残っているようだ。



登山道本線に戻り山頂を目指していたつもりだったが道を間違えたことに気がついた。
計画では通らないつもりだった電波塔に来てしまった。
はて?いったいどこで道を間違えたんだ?
一本道だったような気がするのだが…。



どうやら9合目で道を間違ったようだ。
行くべき道は右手だったのだが、直進する道しか見えていなかった。
ペンギン「いや、これはまっすぐ行っちゃうでしょ」



正しい道に復帰したが野田が、急に頼りない細道になってしまった…。
いったいどこに連れて行かれるんだろう。



細道の先は今度はいきなり整備された公園になった。
ここが山上公園なのか?
とりあえず計画通りの道に復帰できて一安心だ。



山上公園からは再び舗装路となる。
ちなみにこの舗装路、一般車両は進入禁止らしい。
そう言われてみると、工事車両や公園整備の車がたくさん入ってきているが一般車は見かけていないな。



舗装路を5分ほど歩き山頂へ至る。
山頂の一角には高峯神社が鎮座している。



境内にある三本杉は天狗のご加護で、商売繁盛・家内安全・進学祈願にご利益があるとか。
ペンギン「進学はともかく商売繁盛、家内安全をよろしくお願い致しますっぺ!」
お茶「商売…もちょっと微妙なところだけど、無事にボーナスが出ますように、なにとぞ、なにとぞ~!」



お茶「多度山、登ったどー」
山名標識は神社や展望台に比べて目立たない場所にある。



三角点タッチ!



山頂の展望台はなかなかの好展望。
濃尾平野を北から南まで一望できる。



さらに北には御嶽山と思われる山が!
条件が良ければ南アルプス全域も見られるらしい。



輪中で有名な木曽三川周辺が足元に広がる。
ペンギン「わじゅうって何? まんじゅうの親戚? 美味しいの?それ」
お茶「社会の授業で習ったでしょ?」

ペンギン「はえ?」



遠くには名古屋中心市街地の高層ビル群が天を衝いて立ち並んでいるのが見えた。
お茶「都会ですのぅ」

ペンギン「摩天楼だっぺ~」



山頂公園の一角にはデジタルサイネージを供えたトイレが設置されていた。
ペンギン「ずいぶんハイテクなトイレだっペ」
後で調べたら、なかなか意欲的なトイレであった。

 

 



下りは計画通り眺望満喫コースへ向かう。
ちなみに登りに歩いたのは健脚コースだ。
最も登山道らしい登山道とも言える。
ペンギン「健脚コースなんていうから、もっとキツイのかと思ってたっぺ」
お茶「めっちゃ歩きやすい道だったよね」



こちらのコースにも遊び心溢れるオブジェがいくつも設置されていた。
これは七合目標識。
ペンギン「かわいいリースだっぺ」



眺望満喫コースは、最後に舗装道路に合流して終了となる。
この頃になると舗装道路を駆け上がってくるランナーたちと何度もすれ違った。
多度山は一般登山者だけでなく、ランナーたちにも愛されているようだ。



今朝通った分岐点まで戻ってきた。
これで多度山の南東面をぐるっと一周してきたことになる。



駐車場に帰り着くと車はさらに増えていた。
無事下山。
ペンギン「お疲れさまでした!」


東海地方初の登山となった多度山。
登山対象としての多度山は小さな里山といったところですが、登山道は各方面から整備され歩きやすい良い山でした。
企業の社会貢献活動で整備されている場所もあり、全体的に手入れが行き届いています。
初心者のハイキング登山にもうってつけではないでしょうか。

低山ながら眺めも良く、登山道の途中および山頂からは濃尾平野全域が見渡せます。
条件が良いとアルプスの山々も見られるそうですが、残念ながら春霞でそれはかなわず。
御嶽山と思われる山は確認できました。

あっという間に駐車場が埋まっていくのを見て人気のほどが伺えました。
早朝の静かなうちに登ることができて良かったです。

おしまい

詳しいルートなどについてはヤマレコにて