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みちのく潮風トレイル、亘理町から山元町の区間を歩いてきました。
この区間は岩沼までの海岸沿いの区間とは一変、大きく内陸に入り込むコースになっています。
そして亘理の町中歩き区間を除いて、ほぼ山中を縦走していくので登山要素高めの区間でもあります。
いったいどんなトレイルなのか?
それでは行ってみましょう!
山下駅近くの公共駐車場に車を止め、JR常磐線で逢隈駅へ。
今回は逢隈駅から山下駅までの区間を歩く。
逢隈駅前には送迎用の一時置き駐車場と個人所有と思われるよくわからない駐車場しかないため、先にゴール地点の山下駅に車をおいてきた。
24時間300円とリーズナブルで広いのでオススメ。
逢隈駅を出発した直後、さっそく何やら神社があった。
今日の前半は亘理の市街地区間なので、こういった神社仏閣史跡めぐりとなるようだ。
ここの神様はお参りすると食べ物に困らないというご利益があるそうだ。
ぜひともお参りしていこう。
「なにとぞー! なにとぞー!!」
「必死だな、おい」
突然藪の中からキジが登場!
驚いてこの細い路地を見逃すところだった。
「あっぶねー」
潮風トレイル名物「個人宅に入っていきそうな路地に誘導される」だ。
トレイルは町内各地の見どころを巡りながらも徐々に山手へ向かっていく。
途中、椿貝塚という史跡に立ち寄る。
貝塚のそばには「不法投棄禁止!」と書かれた看板が立ち並んでいた。
「シュールだすな」
「現役のゴミ捨て場じゃねーってことかな」
臥牛城跡公園は亘理伊達氏の居城だった場所だ。
明治維新の折、新政府軍に敗れた伊達藩がここで降伏の調印を行ってもいる。
大雄寺の木造山門は1800年代の創建。
一地方の寺社ながら、なかなかに趣のある木造建築物だ。
ちょうど桜が満開で絵になるなぁ。
町中の史跡巡りが終わると、トレイルは山中へと分け入っていく。
登山口には潮風トレイルの道標の他、亘理町のキャラクターが描かれた看板も設置されていた。
街が予算をつけて整備しているようだ。
一旦山中に入ってしまうと深山まで長い山道歩きが続くことになる。
登山だと思って飲食物はしっかり確保してから挑もう。
雑木林の中をしばらく歩くと前方が明るくなった。
どうやら鴻ノ巣峠についたらしい。
低山ながら眺めは抜群…と言いたいところだが、これは足元の地面が削られて無くなってしまった結果。
西側の角田市側は土砂の採取のために大規模な開削が行われた。
遠くを見る分にはいいが、足元を見ると削られた地面が痛々しい。
一方東側は亘理の街と太平洋が見渡せる。
こっちは伐採跡すらないので、昔からこの景色だったのだろう。
途中ですれ違った人によると、このあたりは震災後にすっかり景色が変わってしまったという。
復興工事に使う土砂を採取したのかもしれない。
鴻ノ巣峠からすぐにコース中最大の難所がある。
とはいえ、整備されているので気を抜かなければ大丈夫なレベルだ。
「むしろ刺激があっていいっペ」
その難所を登り切ると、最初のピーク閑居山に着く。
樹林帯の中なので特に眺望は無い。
閑居山から一旦下って夜討峠。
いかにも何か謂れがありそうな名前の峠だ。
現地の案内板によると「昔、伊達が相馬にこの道を通って夜襲をかけたのが由来」とのこと。
続いて黒森山に到着。
黒森山山頂は亘理側は樹林帯で遮られているが、角田市側は非常に見晴らしが良い。
ちなみに角田では八方山と呼ばれているようだ。
木に覆われている亘理側からは黒森山、眺めが良い角田市側からは八方山なんてちょっと出来過ぎたネーミングではないだろうか。
一等三角点タッチ!
案内板によると天気が良ければ蔵王が見えるはずなのだが、湧いてきた雲に邪魔されて手前の青麻山くらいしか見えない。
朝の晴天はどこへやら。
なんだか曇ってきたなぁ。
黒森山から先、道は一旦下りに転じる。
そしてまた登る。
きつくはないがそれなりにアップダウンはある。
樹林帯が途切れたなと思ったら、なにやら公園のような場所に出た。
東屋などが整備されていて登山者が憩っているのが見える。
どうやら四方山に着いたようだ。
これにて亘理町が管理している登山道は終了。
「おつかれさま」
「まだ山頂を踏んでないんだがな…」
四方山の山頂には展望台が整備されている。
ただしざっと見た限り山名表示板のようなものは無いみたいだ。
記念写真を撮るなら山名を入れて撮りたいのだがなぁ。
展望台には震災の津波浸水区域を示した看板が設置されている。
上から見ると海岸線から山の際までの半分ほどの面積が浸水しているように見える。
改めてその範囲の広さに驚かされる。
さて、四方山の山頂で亘理区間は終了だ。
この先は山元町区間となる。
亘理町の登山道整備区間は終わってしまったが、この先も同じように整備されているだろうか?
「そうであってほしいっぺ」
「油断ならないからね、潮風トレイルって」
山元町区間へつづく