この記事は「みちのく潮風トレイル 仙台区間」の続きです。

 





名取川を渡ればそこは名取市。
名取市に入ってすぐのところに津波で大きな被害を被った閖上地区がある。
閖上地区の復興・再開発の一環で作られた「かわまちてらす閖上」にて昼食にすることにした。
 

 

  


かわまちてらす閖上には多くの飲食店やお土産品店が入居している。
今回は「牡蠣丼」と「せり蕎麦」をチョイス。
牡蠣もせりも宮城の特産。
御当地の味というやつを楽しむことができた。
ペンギン「潮風トレイルの途中で…温かいものを…それも地元の味を楽しむことができるだなんて!!!」
お茶「いや、大げさだな、おい」
ペンギン「いっつもいっつもいっつも何も食べられないっぺよ!!!」



かわまちてらすのすぐ近くには閖上地区震災復興資料館がある。
小さな資料館だが「あの日」この地区で何が起きたのか、その後どのような変遷をたどったのかを知ることができる。



仙台の沿岸から名取あたりにはいくつかの「日和山」がある。
海岸線が広く平野なので沖の海況を見るために人工的に造成されたものが多いそうな。
ここ閖上地区の日和山もその一つだ。



日和山の近くには慰霊碑が建立されていた。
土台とモニュメントを合わせた高さが、この地に襲来した津波の高さだそうだ。
まともに飲み込まれたら助かる気がしない。



閖上地区の外れに名取トレイルセンターがある。
潮風トレイルの総本山ともいうべき施設だ。
ペンギン「それは言い過ぎだっぺ」

トレイルセンターには休憩所のほかグッズや書籍の販売コーナーや展示スペースなどがある。
もちろん、潮風トレイル全般の情報などを入手することも可能だ。
ちなみに潮風トレイルで立ち寄った旨申告すると記念写真を撮って飾ってもらえる(笑



閖上を過ぎると一旦海とはお別れして内陸部へと進んでいく。



ペンギン「どこに行っても果てしないっぺ」
お茶「平地の区間なんで楽勝♪とか思ってたけど、とんでもないね」
ペンギン「砂漠の旅の過酷さがわかったっぺよ」
お茶「それはまた大げさな…」



とはいえ本当に景色がまったく変わらないわけではない。
トレイルは震災から復興した農業地帯などを見せて回る。
仙台空港にほど近い北釜地区には大規模なビニールハウス群が造営され「農地の復興」が進んでいることを印象づけていた。

ペンギン「いちごの直売所がある!!」





ペンギン「営業終了してた…」




その農地の上を爆音をたてて飛行機が飛び回る。
ゴールの仙台空港はもうすぐだ。



8時間かけて28kmの道のりを歩ききった。
ペンギン「お疲れさまでしたぁ!」


みちのく潮風トレイルの仙台・名取区間ですが、この区間を一言で言い表すならば「果てしない」ですね。
とにかく広い平野が続くので徒歩だとなかなか気色が変わりません。
いやぁ、アップダウンが激しい海岸線の道も大変ですが、平坦すぎても精神的に大変だということが初めてわかりました。

震災の時、津波が地面を舐めるようにして内陸部まで押し寄せていく衝撃の映像を覚えている方も多いと思います。
このあたりがその場所なんですよね。
すっかりきれいに整備され津波の痕跡はあえて残されたものにしか見ることはできません。
しかし、歩きながらあの映像が頭をよぎって仕方がありませんでした。

今回は歩くので精一杯で慰霊碑に手を合わせる事くらいしかできませんでした。
今度はゆっくりと震災遺構や伝承館に再訪したいと思います。

おしまい


詳しいルートなどについてはヤマレコにて