2023年第二次関東遠征二日目は三ッ峠山に登ってきました。
初日雨だったので思いがけず天覧山に登り、次の日は三ッ峠山…。
なんだかヤマノススメの聖地巡礼のようですが偶然です(笑

公共交通機関利用だと三つ峠駅から歩くわけですが、車の場合は登山口まで行くことができます。
登山口手前にある公園のほうが駐車場が広くてトイレもあるとの情報だったので今回はそちらを利用しました。
それでは行ってみましょう!




憩いの森公園に車を停め、いざ出発!
ペンギン「開運! 開運!」

お茶「なに、それ?」

ペンギン「三ッ峠山は開運の山だっぺ」



公園から登山口まではしばし舗装路歩き。
登山口付近にも駐車スペースがあるが5~6台くらいが限界だろうか。



「山はゴミ箱ではありませ~ん」という微妙にクセのある標識に見送られ登山道に入っていく。



橋を渡ったところに「達磨石」がある。
梵字?を刻んだ石碑は水害鎮圧祈願だそうだ。



登山道は最初からかなりの急登だ。
とはいえ、しっかりした登山道なので歩きにくいということはない。
ここはじっくりと登っていこう。



幻想的な風景に出会った。
しかし、この霞は花粉なのではとツートンがおののいていた。
ペンギン「花粉センサーがビンビンに反応してるんですけど!」



「股のぞき」と書かれた標識が出てきた。
天橋立の「股のぞき」を思い浮かべたが、ここは自分の股ぐらではなく松の股からのぞく。



のぞいた先には富士山がどーん!
ペンギン「絶景!」
早くも富士山のお姿を拝見することができた。



馬返しに到着。
こんな所まで馬で登ってきたのか。
ここまででもかなりの山道だったのに。



馬返しから先はさらに急な登りとなる。
ゴツゴツとした岩が露出し足元が悪くなった。



昨日の雨はこのあたりでは雪だったようだ。
ペンギン「夜中寒かったっぺ」



不二石。
2つにあらざる石? 
それとも富士石の意?



お地蔵様が現れた。
ずいぶんとこう…のっぺりとしたお顔だ。
ペンギン「小顔だっぺ。羨ましい」



八十八大師。
長年風雪にさらされてきたためか、パーツが欠損している石像も多い。



八十八大師を過ぎると三ッ峠山の山頂が見えてくる。
青空に突き立った鋭鋒が特徴的だ。



急な登りは鳴りを潜めるが、ガレ場のトラバースが始まる。
それほど危険ではないがこの日は岩や地面が凍結している場所があったため慎重に通過。



「親不知」と書かれた看板から先は、一層険しい道となる。



しかし鎖や桟橋などはきっちり整備されているので難しくはない。



…が、木道が凍りついていて「生まれたての仔鹿」状態に。
ペンギン「小芝居はいいってば」



白雲荘跡。
なにやら石碑?石仏?のようなものがあるが、その上に小屋を掛けたってこと?



白雲荘跡の先にある桟道は本気でやばかった。
谷側に向かって傾斜しているのだが、どう歩いても滑るのだ。
手すりが無かったら滑落必至だった。



「一字一石供養塔」
お経を一つの石に一文字ずつ書き写し埋めたものの上に塔を立てたもの…だそうだ。
こんな山の中に手間のかかるものを作ったものだ。
ペンギン「手間がかかるから供養になるんじゃねっぺか?」



見上げるような巨岩が現れた。
これが屏風岩かな。
クライミングのゲレンデでもあるようだ。



今日はクライマーの姿は無かったが、溶け落ちた氷がバラバラと降ってきて怖い。
ペンギン「一発くらったっぺ」



よくこんなところに道を通したよなぁ。
道があるとわかっていなければ踏み込む気にもなれない。



岩場の向こうになにやら建物が見えてきた。
三つ峠山荘かな?



まもなく分岐に到着。
とりあえず山頂に近そうな右側の道を登っていこう。



富士見山荘と書かれた建物の前に出た。
これは廃屋のようだ。



山頂付近は霜柱に覆われていた。
サクサク踏みしめながら登っていく。



で、山頂到着!
金時山で果たせなかった「山頂から富士山を眺める」という願いがかなった。



いやー、素晴らしいね。
山頂で一緒になった人たちと、しばし富士山を拝む。



視線を転じれば八ヶ岳や…



ちょっとはっきりしないけど北アルプス…



南アルプスの山々などを見渡すことができる。
素晴らしい!
遠征してきた甲斐があるってもんだ。



一休みしたいところだが山頂周辺は狭い。
そしてどんどん人が登ってくるので山荘近くの広場に移動することにした。



四季楽園の前を通り…



広場に出た。
霜柱が溶けかかって地面はグチョグチョ…。
辛うじて乾いた岩を見つけて腰を下ろした。



一休みしたら三つ峠山荘の前を通り…



イッヌ達にご挨拶。
さっきまでは盛んに吠えていたのだが、我々が近づいても興味なさそうな顔をしていた。
吠えられるのは嫌だが、無視されるのもちょっと悲しい…。



山荘下の急な階段を下る。
階段や足場が整備されているから通れるが、半ば空中を歩いているようだ。



狭い桟橋もある。
五人までという人数制限があり、なかなかスリリング。



桟橋を渡ると登りで通過した分岐に戻る。
あとは同じ道を下るだけだ…が、さっきまでの快晴が嘘のようにガスが出てきた。



天気とは裏腹に気温はぐんぐん上がってきていた。
恐怖のツルツル桟道もすっかり溶けていて難なく通過することができた。



ところで白雲荘跡にある愛宕尊って何なんだろう?
気になっていたんだよね。
あの小屋の中に安置されているとか?



そう思い小屋を覗いてみたら…水洗ならぬ空洗トイレだった。
結局、愛宕尊は看板の下に苔むした状態で倒れている石碑のことだったらしい。



登りはそれなりに苦労したが下りはあっという間だ。
屏風岩下の険しい道を歩いてきた身にしてみれば、少々の岩場など険しい中に入らない。



野鳥観察などしながらゆっくり下ったが…



急斜面とはいえ歩きやすく整備されているのでぐんぐん下れる。



そんなこんなで無事下山。



お疲れ様でした!



帰りに神鈴の滝に寄ってみた。



少し上部が隠れているが、滝をバックにそびえ立つ三つ峠山を見ることができた。

 

さて初めて登った三ッ峠山ですが、難しくはないですが思いの外険しくてびっくりしました。
だってねぇ…ヤマノススメで初心者同然のあおいちゃんを連れて行くじゃないですか。てっきりもっと簡単な道なのかと思って舐めてました。自分なら初心者は連れて行きたくないかなぁ。

山頂からは念願の富士山大展望が見られ満足です。
我々が下山を開始した直後にガスが出てしまい、その後は眺望はさっぱりだったようなのでタイミングも良かったようでした。

三ッ峠山は開運のパワースポットと言われているらしいですね。
我々の運気も開けたのでしょうか。
だといいなぁ。

下山途中にすれ違った方が三ッ峠山について詳しく教えてくださいました。
富士山の絶景もいいけど三ッ峠山はさざれ石がたくさんあることで有名なんだ、ぜひそっちにも注目してもらいたいと熱く語っておられました。
最後に名刺をいただいたのですが、なんと三つ峠山荘の関係者の方でした。
どおりで詳しいわけです。
今度はぜひ泊まりでいらっしゃいと誘っていただいたので、ぜひその機会を設けたいなと思いながら下山してきました。
いい山でした♪

おしまい


詳しいルートなどについてはヤマレコにて