みちのく潮風トレイル牡鹿半島南部区間を歩いてきました。
前回一区切りをつけた給分から鮎川港を目指し南下。
港を目の当たりにしながら大きく迂回して御番所山に登り牡鹿半島周辺の展望を楽しんで下山…というのが今回の行程の概要です。
それでは、さっそく行ってみましょう!




給分を出発!
ペンギン「発!」



トレイルは県道を離れ集落道へ入っていく。
地図だけ見るとただただ遠回りしているように見えるのだが?



集落の中ではあちこちから湯気が上がっていた。
ツナギを着た人が大勢出ていて活気がある。



どうやら水揚げされたわかめを茹でているようだ。
これはめかぶ。葉の部分と選別して加工される。
トレイルはこうした浜の活気を見せたかったのかもしれない。



再び県道へ出ると、今日のゴール鮎川港まであと4kmの看板があった。
ペンギン「え、すぐじゃん」



路傍にお地蔵様。
なんか口元が濡れているな?
ペンギン「朝ごはん、何食べた?」



こちらの石仏の口元も濡れている。
ペンギン「みんなで食べるご飯は美味しいっぺねぇ」
お茶「そういう話? 見かたによっては軽くホラーなんだが…」



一山超えて十八成浜。
くぐなりはま…と読むようだ。



十八成浜はきれいな砂浜だ。
夏になれば海水浴場なども開設されるようだが、今日は海鳥が数羽と釣り人がいるばかり。



古い建物が残る小沢の集落を抜ける。
海に近い場所だが古い建物が残っているということは津波が襲来しなかったのだろうか。



村外れからは急な坂で峠越えにかかる。
「通学路」と書かれた標識が立っていたが、ここを毎日通うのは大変そうだ。



県道に合流して石峠を越え…



再び集落道へ。
潮風トレイルが設定されているのは道路改良前の旧道のようだ。



本日はコゲラ祭り。



石峠からの狭くて急な坂道を下る。
このあたりはトレイルが不可解な経路を辿っている。
生活道路にハイカーを誘導しないための措置だと思うので標識に従おう。



浜に出ると鮎川港は目の前だ。
ペンギン「まだ一時間くらいしか歩いてないっぺよ。楽勝♪」



ところが、ゴールを目の前にしてトレイルのコースは突如内陸へと進路を変える。



港に向かうのに山に登っていくとはこれ如何に?
ペンギン「わけわからんところを歩かされるのには慣れているけど、これはひどいっぺ」



さらに途中からは林道へ突入していく。
いったい我々はどこへ連れて行かれるのだろうか。



まぁ、どこに連れて行かれるのかという話はさておき、舗装路ではなく未舗装の林道を歩くことには文句はない。
特に見どころは無いがフラットで歩きやすい林道だった。



暫く歩くと再び車道へ出る。
この車道は半島の尾根部分に通っている。



車道=尾根伝いに進むと公園のような場所に誘われる。



小高い丘の上に番屋が立っていた。
伊達藩の唐船番所を復刻したもののようだ。
ちなみに唐船番所とは外国船の監視所の意。



公園内は綺麗に整備され遊歩道や野鳥観察舎などがある。
案内表示によるとキャンプ場やローラーすべり台などの遊具もあるように書かれているが、残念ながら撤去工事中だった。



山頂部分には展望台が設置されている。
一応「御番所山」という山のようだ。



展望台からは金華山や…



網地島…



田代島など周辺の諸島群や…



牡鹿半島の突端などぐるり360度の大展望が得られる。
岬の突端に立ったからだろうか、ついにここまで歩いてきたかと感慨深い。



たっぷりと景色を堪能した後は鮎川港へ下る。
御番所公園から鮎川港へは残念ながら車道歩きとなる。



歩道なし・路肩狭小という悪条件にも慣れた。
幾分交通量が少ないのだけが幸いだ。



展望台から鮎川港までは1時間弱。
ホエールタウンおしかの特徴的な屋根や保存展示されている捕鯨船が見えてきたらゴールは近い。



無事に鮎川港に到着。
二日間に渡る牡鹿半島の徒歩旅、これにて完結。
ペンギン「お疲れさまでした!」

 
というわけで牡鹿半島南部区間でしたが、相変わらず県道の部分は「歩道無し・路肩狭小・交通量多し」で非常に気を使います。
北部に比べて南部では幾分県道区間の割合が少ないので耐えましょうね。

ハイライトは何と言っても御番所公園からの展望でしょう。
大船渡あたりを歩いていた時から遠くに見えていた金華山。
その姿をついに間近に見ることができてちょっと感動しました。
遠い遠いと思っていても歩けばいつかは着くんだなぁ…という当たり前の事なんですけどね。

ゴールの鮎川港も周辺にビジターセンターや博物館、食事処があって楽しい場所でした。
鮎川と言えばかつては捕鯨の街。
食事処ではくじら料理を楽しむことができるのでトレイル後に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

おしまい


詳しいルート等についてはヤマレコにて