本当に久々に北海道に渡った。
渡道最初の山は小手調べに北海道駒ヶ岳へ登る。
国道から道道、林道を経て赤井川登山口へ向かった。
林道は未舗装だが頻繁に整備の手が入っているようで普通車でも通行可能。部分的に洗掘もあるが路面そのものはそれほど荒れていない。
それよりも怖いのは未舗装路なのにえらく飛ばしてくる車が多いことだ。
いやいや、それ止まれるの?といった速度の車が多い。
さっそくスピード狂北海道民の片鱗を見た気がした(笑
広々とした赤井川登山口の駐車場。
止める場所に困ることはなさそうだ。
空はどんよりしているが雨予報だったものを覆しての曇天だ。
なので御の字というところだろう。
登山口には物々しい注意看板が林立する。
レベル1とはいえ規制中の山なのだという雰囲気がビシバシ伝わってくる。
「気をつけて行ってラッサイ!」
赤井川コースは登山口の時点ですでに6合目付近のようだ。
樹林帯もすでに終わりつつあり、登り始めてすぐにピークが見えてくる。
非常に特徴的な山頂だ。
あの上まで行けたらと思うが…。
登山道は車両通行できるのではと思うほど幅広でフラットだ。
…いや、フラットだった。
最近の大雨のせいなのか路面に洗掘の跡が走っている。
とはいえ、概ね道はしっかりしており林道や遊歩道を歩く気分で進んでいくことができる。
眼下に大沼の湖面が見えてきた。
大沼は駒ヶ岳の噴火によってできた湖だ。
駒ヶ岳が大規模に山体崩壊を起こしたためにできたのだというから、その頃はこのあたりの風景も今とは全然違っていたのだろう。
500年ほど前の話らしいが。
足元にはシラタマノキがたくさんの実をつけていた。
そこらじゅうシラタマだらけだった。
北海道の山はシラタマノキが多いんだろうか?
この後登った山でも、やたら多くのシラタマノキを見た。
8合目に分岐があり銚子口コースを右へ分ける。
ただ、銚子口コースはあまり利用されていないようで、細い踏み跡程度の道が続いている。
麓に有ったJR銚子口駅も廃止されちゃったしねぇ…。
8合目を過ぎると再び山頂が見えてくる。
しかし麓で見たのとは形が大きく異なっていた。
少し角度が変わっただけでここまで印象が変わるのも珍しいのではないだろうか。
花!
???
なぜ登山道上に追い越し禁止標識が?
いや、補助標識なしだから正確には「はみ出しての追い越し禁止」か?
謎の標識に戸惑ったが、ともかく「馬の背」に到着。
さぁ、山頂を目指そう!と言いたいところだが、ここから先は入山規制がかかっていて山頂に登ることはできない。
よってここをピークとする!
とはいえ規制線を乗り越えて大勢の登山者が入っている。
正直、私もちょっと迷ったのだが止めておいた。
何か有ってから後悔しても遅いしな。
あっちに見えるのは砂原岳…ということでいいのだろうか。
大沼を眺めながら休憩していると、なんだか見たことのある人影が登ってきた。
「来ちゃった」
「野鳥観察しながら歩いてたらいつの間にか山頂に(笑」
「ほとんど林道みたいな登山道だったもんね」
「やったぺ、登頂~♪」
「んじゃ、せっかくだから記念写真撮ってもらおうかな」
林道か遊歩道かというような道だが、下りは慎重に。
火山灰土の道はザラザラとしていて滑りやすいからだ。
未だ装具が取れていないツートンの歩きは見るからに不安定。
ふとツートンの後頭部を見るとセミがくっついていた。
「ジージー五月蝿くて集中力が…あっ!」
「…コケた」
「怪我が悪化したらどうしてくれんだ、このセミめ!」
「ご立腹」
ここの洗掘はひどかった。
もう少しで登山道が崩壊しそう。
昨今の大雨で補修が追いついていないらしい。
ツートンはさらにもう一度転倒したが、なんだかんだで無事に下山できた。
お疲れさまでした。
「ふぅぅ、受傷後3座目!」
本日の鳥果1。
本日の鳥果2。
久しぶりの北海道、そして初めての北海道駒ヶ岳。
火山活動のため山頂一帯が立ち入り禁止でピークは踏めないので馬の背展望台までだったが、それでも荒々しい山体の様子や麓に見える大沼の眺めが良くて満足の山行となった。
馬の背の展望台で休んでいると規制線を越えていく人がチラホラ…。
いや、半分以上は規制線の向こうまで行っているんじゃないかな。
正直、私もちょっと迷ったのだが、なんとか踏みとどまった。
人が踏まない地雷を踏むタイプの人間なんで、私が規制線を越えた瞬間に水蒸気爆発でも起きそうな気がしたんでね(笑
まずは一座!
さて、今回の北海道遠征では、あと何座登ることができるのか?
天気予報とにらめっこの日々が始まります!
おしまい
詳しいルート等はヤマレコにて