8月ももう終わりだ。
まだまだ登りたい山はいくらでもあるのだが季節は容赦なく過ぎ去っていく。
そんなわけで行く夏を惜しんで岩手山に行ってきた。

最初は夏の名残の花を探しに鬼ヶ城の尾根を歩こうかと思ったのだが、どうも思ったより天気が悪そう。
そこで急遽、比較的短時間で登れる&樹林帯の区間が多く天候の影響を受けにくいという理由で上坊から登ることにした。
地味なコースなんで、たぶんあまり人も居ないと思いんじゃないかな。



やっぱり誰も居ない…



岩手山に登るにしては若干遅い時間に登山口に着いた。
それにも関わらず、車は我々を含めて4台しかいない。
シーズン中の岩手山で、この閑散っぷりはすごい!(笑

盛夏の頃とはいえ道床まで緑が侵食してきているのが往来の少なさを感じさせる。
しかし以前に比べると道が整備されている気がする。
深い洗掘跡には土のうが詰め込まれていたりして歩きやすくなっていた。
登山者が少ないので自分のペースで歩きやすいというのもこのコースの良いところ。



ザクザクと自分が踏みしめる地面の音だけがあたりを支配する。
樹林帯なのでもとから見通しはきかないが十数メートル先の木立がガスに巻かれて霞んで見える。
幽幻…といえば聞こえが良いが、少々気味が悪い気もする。
秋も近くなり、熊の出没情報も増え始めたので「ガサッ」という音に花瓶になってしまう。



上坊コースには多くの石柱や宝剣などが安置されている。
現在は閑散とした裏道扱いだが、昔は信仰登山のコースの一つであった。
実は結構由緒正しき道なのだ。






午後から天気が良くなるという話だったので期待していたのだが、平笠不動の避難小屋から上はガスと強風で完全に修行モード。
下界は29℃予報でまだまだ残暑厳しき折…だが、山頂付近の気温は15度を下回っていた。
そこに20m近くの強風が吹きつけてくるのだからたまらない。
立ち止まると一気に体温を奪われる。
低体温症になるかと思った…。



そんな中、ツートンがサングラスを落としてしまい、それを探すためにウロウロ…。
結局、強風とガスに阻まれ発見できなかった。
ツートンはよく山で物を無くすなぁ。
メガネ、サングラス、熊鈴…。
命まで落とさないようにしてよー、ほんとに。

今回は天気に恵まれず、景色や花を楽しむという感じにはならなかったが調子よく歩くことができて概ね満足。
自分の思ったように歩くことができると爽快だよね。
コースタイム、自己新を更新したような…。
たまにはあえて負荷をかけて早く歩く練習するのも大事だなぁと改めて感じたのだった。

そうそう、前から紛らわしいと思っていた平笠不動の道標ですがいつの間にか補助看板が追加されてわかりやすくなっていました。
さすが、仕事が早い!
整備してくれている関係者の方々には頭が下がります。



おしまい