2018年12月24日、前日のクリスマスパーティで痛飲したため午前は酒抜きタイム(笑
思ったより天気が良かったので、そのまま室内で過ごすのがもったいなくなり急遽鞍掛山に登ってきた。登山開始が13時とか、不良登山者だな!

それでも鞍掛山のこと、それなりに人はいるだろうと思ったのだけれど駐車場には車が4台ほど。あれ?思ったより少ないな…。アレか、みんなクリスマスイブの準備で忙しいのか? 世の中にはリア充が多いな、チクショウ。

イメージ 1

アイゼンを装着して登山道へと踏み込む。きっとガッチリ踏み固められているだろうと思ったが案の定だ。コースから外れない限りハイヒールでも歩けそうだ。実際、途中ですれ違った若者はトレランシューズで歩いてたし。

そういえば本格的な雪道は今期初だった。足の裏で雪の感触を確かめながら一歩ずつ進む。上空では風が唸っているが、鞍掛の森はほとんど無風。シンと冷えた空気が心地よい。

イメージ 2

奇をてらわず西コースをたどる。途中の展望地からは白く染まった牧草地と盛岡近郊の山々を見渡した。午後から曇ってくるような予報だったが案外いい天気じゃないの。

イメージ 3

今日は久しぶりの単独登山なのだ。他に登山者も居ないのでちょっとした孤独を味わいながら一人黙々と歩くのも悪くない。雪を踏みしめる音と、自分の呼吸の音を伴にして足を動かしていたら、いつの間にか山頂に着いていた。

イメージ 4


山頂にも誰もいなかった。ただ、あちこちに踏み跡があり大勢の登山者が訪れた跡だけが残っている。山頂を独り占めできる喜びと、なんとなく置き去りにされたような寂しさがないまぜになった妙な気分。岩手山も中腹以上は雲に覆われて見えないが足元を見ただけでも満足。やっぱりここから見る岩手山はいいなぁ。

イメージ 5

ここにしようか姫神山にしようか少し悩んだのだけれど、今日は姫神山も晴れていたことだろう。ま、どっちでも良かったってことだ。

イメージ 6

同じ北上山地の山でも早池峰山は雲の中。なんとなく標高1000m以上は雲の中という感じだ。この季節、私の実力では手が届かない場所なので最初から候補に入らないけど。

イメージ 7

奥羽山系方面は「あー、こりゃ荒れてるなぁ」という感じ。秋田駒も乳頭も雪雲に隠れて見えない。

イメージ 8

独り占めの山頂を堪能して下山開始。時刻はまだ2時を回ったばかりだが、山には早くも夕暮れの気配が漂い始める。本当は急いで下山するべきなのだろうけれど、なぜか急ぐ気になれず時々立ち止ってしまう。風の音とか、木々が擦れあって立てる音とかいろいろな音にいちいち耳を傾けてしまう。なんだか、このままここで夜になってしまっても楽しいんじゃないかという妙な感覚に囚われる。ううむ、いかんな。何かに呼び止められているのか? それとも、単にポエマースイッチが入っただけか?(笑

ふと、トイレに行きたいなーと思ったことで踏ん切りがついた(笑
現実には冬の野外でビバークとか勘弁なのでとっとこ下る。

下山時はついに誰にも会わなかった。今日の鞍掛山は私が最後の入山者だったようだ。誰も後ろにいないことが面白くもあり、寂しくもあり、少し不思議な気持ちで鞍掛山を後にした。

イメージ 9


おしまい