2018年5月3日、九州遠征6日目。この日は開聞岳に登りました。
開聞岳は薩摩半島の南端に位置する綺麗な円錐形の山。
周辺のどこから見てもそれとわかるこの土地のランドマークです。

麓にあるレジャー施設、かいもん山麓ふれあい公園が登山基地となります。
登山者用の駐車場が専用に設けられているので駐車場に困ることはなさそうです。
登山届、登山バッチなどもここで。

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ここ数日、九州に停滞していた前線が遠のき良い天気になるとのこと。気温もだいぶ高くなるようなので涼しいうちに出発することにして暗い中を出発します。

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ふと空を見上げると明るくなり始めた空に月が浮かんでいました。
久々に見ることができた青空に心が弾みます。

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駐車場からしばらくは舗装路を歩いていくことになります。
この付近に登山前の最後のトイレがありますが、なんかこう…道路まで臭ってくる感じのトイレなので事前に用を済ませておくことをお勧めします(笑
山中のトイレはある程度は仕方ありませんが、麓のトイレで臭う感じっていうのはちょっとねぇ…。

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舗装路の突き当たりに登山口の看板があります。「登山口」とありますが、実はここはすでに2合目だったりします。車道が通じていなかった頃は、もっと手前が登山口だったのかなと想像したりします。

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さっそく入山しましょう。
最初、登山道は緩く登りながら鬱蒼と生い茂った林の中を進んでいきます。
地面は比較的フラットで歩きやすくサクサク進みます。

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すぐに林道と交差しますが、この交差地点が2.5合目。

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ふと林道側に目を向けると「大ストップ!」と大書きされた看板が目に入りました。
「大ストップ」ってなんだ??? ストップの最上級、絶対にストップ…ということだろうか? いや、もしくは「大」をストップ。つまり「致すな」ということか??
一瞬、意味を考えてしまいましたが、よくよく見たら「大」は文字ではなく人が通せんぼしているイラストでした。

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数は多くないですが時々お花が咲いていて登山者の目を楽しませてくれます。
登山道にあまり変化がないので、たまに花なんかがさいていたりするとアクセントになっていいですね。

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基本的にはフラットな登山道ですが、ところどころ深くえぐれた場所があります。
オーバーユースなのか洗掘なのかわかりませんが、火山灰質の土壌なので一度崩れ始めるとどんどん崩れて行くようです。

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4合目!

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5合目!

いや、手を抜いているわけじゃないんですよ?
道があまりにも単調だったので一気に歩みを進めてみました。

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もちろん最後までこんな調子というわけではありません。5合目からはコース上初めての眺望が得られます。ちょっと太陽が正面に来てしまって見づらいのですが、薩摩半島の突端、長崎鼻あたりから山川町あたりまでを一望できます。
若干天気予報を疑っていたのですが(なにせ屋久島での前科がありますし…)今日は本当に晴れそうです。

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なお5号目には「救助ポイント」が設定されており、ヘリによる救助に使用するようです。基本的に樹林に覆われた山なのでヘリが近づける場所が限られているために設定されたようです。

そんなに危険な山じゃないのに大げさな…と思ったのですが、あとからネットを漁ってみると結構な頻度でヘリレスキューが行われているようです。あまり高い山じゃないので安易な入山が多いということでしょうかねぇ。

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7合目!

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7合目の近くには二度2目の絶景ポイントがあります。
5合目とは違う方角に開けているので見える景色も違います。

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硫黄島や屋久島なんかが見えるはずなんですが…。屋久島は見えませんなぁ。どうも嫌われたようです。天気はいいのですが、昨日までの雨の湿気が残っているのか、なんとなく霞がかっていて遠望が利きません。

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折り重なった岩の隙間は昔行者が修行で寝泊まりした場所なんだとか。入口は狭いですが内部は結構広そうです。でも…こんなジメジメしてそうなところで寝泊まりするのは勘弁ですなぁ…。

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8合目を過ぎる頃になると登山道の傾斜が増して岩も大きくなってきます。

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岩の上を通過するような場所もあり、ちょっとだけ注意が必要かもしれません。
屋久島ほどではないにしても高温多湿の地域柄、岩にコケが生えていて滑ります。
登りの時はあまり感じなかったのですが、下山時は登ってくる人とのスライドもありなかなかスムーズに通過できませんでした。

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開聞岳の登山道は三角錐の山肌を時計回りに回りながら高度を稼いでいます。
なので、このように少しずつ見られる景色が違ってくるのです。
西側の海岸線や池田湖などが見え始めたら山頂が近くなった証拠。

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円錐形の頂点に向かって登るため、最後は大きな段差を越えていく必要があります。
はしごがなければそれなりに難所でしょう。ヤマレコやブログなどの記事を読むと、ここで心が折れる人がけっこういるようで(笑

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岩ガレの急斜面を登りきると山頂です。
山頂直下にはお社が祀られているので挨拶していきます。
無事に登頂できました。無事に下山できますように…。

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2合目登山口から2時間弱、開聞岳山頂に立つことができました。
ヘロヘロ隊、60座目の百名山です。60座か~。60も登ったのか!とも思うし、まだ40も残ってるのか!と思わなくもなし(笑

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さて、山頂からの景色ですが「ぐるり360度の絶景!」…と言いたいところですが、北側など一部が潅木に遮られているため全方位を見渡すことはできませんでした。

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麓から見た姿が、あまりにも綺麗な円錐形なのでその頂点からは全方位見渡せるだろう!と思いがちなのですが、実際はそれほどでもないという。
まぁ、でも良い景色でしたけどね。

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休憩していると屋久島でお会いした、ひろさんとやちさんのパーティが登ってきて感激の再会を果たしました♪
一緒に記念写真を撮ったりと楽しいひと時を過ごすことができました。
なにせ屋久島に渡るフェリーの中から同じ行程をたどった間柄ですので(笑
再会の感動もひとしおというものです。

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そうこうしているうちにも続々と登山者が増え、山頂は混雑する様相を呈してきました。それほど広い山頂ではないので後から来る人に場所を譲って下山することにします。お二人は山頂で朝食ということだったので、我々は先に降りることに。
またどこかの山でお会いしましょう!

ところで…めんたいこカレーでしたっけ?
美味しかったですか?(笑
すごく気になってます(笑

この後も、まだまだ登ってくる人とすれ違いましたので、山頂はさらに混雑したことでしょう。もしかして記念写真なんか順番待ちになったかもしれません。

下りではすれ違い待ちが多く、結局登りと同じくらい時間がかかってしまいました。
開聞岳、すごい人気ですよ。老若男女、軽装だったり重装備だったり、トレランだったりなどなど、様々な人が登りにきてました。
秀麗な姿の開聞岳、登ってみたくなるんでしょうね。

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無事に下山完了!
「開聞岳は眺望もなく、登って楽しい山ではない」などという話も聞いていました。
しかし実際登ってみると、少ないながらも眺望も得られ、渦巻状に登って行く登山道など、他ではあまり見られない特徴も併せ持ち、なかなか楽しい山でした。
三時間もあれば登れる山なので、周辺の指宿・知覧などの観光と併せて登ると楽しみも増すのではないでしょうか。
いやぁ、それにしても今日は晴れてくれて良かった。九州遠征の思い出が雨ばかりでは悲しいですからね…。




おまけ

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山頂から望遠で指宿枕崎線を走る列車を捉えました!
リアルな鉄道模型を眺めているようでした♪
だからどうしたという話ですが…。

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下山後、長崎鼻から撮影した開聞岳です。
改めて綺麗な形をした山だなぁと感動しました。

おしまい

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