2017年のGWも、そろそろ終わりが見えてきました。始まる前は、まだかまだかと指折り数えて待っていたのですが、過ぎ去っていくのは早いものです。
明日5月7日は岩手に向けて帰路に着かねばなりませんので、実質今日が最終日。
今日登るのは金峰山です。張り切って行きましょう!














と、気合を入れ早起きをし登山口に出発したまではよかったのですが、ここで思いもよらぬことが我々を待ち受けていました。
実は、前の日に瑞牆山荘から瑞牆山へ登ったので、下山してしまったからには同じコースを歩くのは面白くないよね、ということで予定を変更したのです。
金峰山へは反対側の大弛峠から登ろうという事で登山口に車を走らせたのですが、なんと大弛峠へ続く道は五月末まで冬季通行止め!
登山口の15kmも手前で足止めを食らってしまいました。


これには焦りました。
なにせ前日に大弛峠に近い場所まで移動してくるのに二時間以上かかっているので、今から瑞牆山荘に戻るとしてもいったい何時になるんだ?といった状況です。
一時は金峰山に登るのを諦めようかとも思いました。

しかし地図をよく見てみると林道が山の中をショートカットしているではありませんか。舗装されているようなので通行には支障はなさそうです。少し迷いましたが、あきらめたらそこで試合終了なわけですよ。行くだけ行ってみるべということで、早朝の林道へ分け入りました。結果として1時間強で瑞牆山荘に舞い戻ることができ、なんとか登山が可能な時間を確保することができました。
いや~、やっぱりいきなり予定変えるとロクなことないな~。

なんか山に登る前から疲れてしまいましたが、気を取り直して入山します。瑞牆山荘から富士見平小屋までは前日の瑞牆山とまったく同じルートなので割愛します。
特筆すべき点と言えば駐車場にも登山道にも人が少なかったことくらいですかね。
やはり天気予報がいまいちなのが原因かな。




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というわけで富士見平を出発したところからレポートしますね。
天気予報が悪い割には空は明るいのでちょっと一安心。
このままもってくれよぉ…。




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大小さまざまな岩がゴロゴロしている道を登って行きます。
みためほどには歩きにくくはなく、むしろこの後出てくる道に比べたら歩きやすいことこの上ない道です(笑




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飯森山へ続く尾根から外れ、山腹をトラバースする段になると一旦傾斜は緩くなります。しかし、この辺りから登山道の水分が多くなり、あちこちに泥濘が見られるよに…。
ツートンは新調したばかりの靴が汚れるのを嫌がっていますが…なぁに、すぐに汚くなるんだよ? 無駄な抵抗だってばよ。






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とはいえ、一歩進む度にズブリという嫌な感触と共に、ぬっちょぐっちょぬっぷ…などという音がする道なんてものは愉快なはずがありません。
靴やズボンの裾の汚れはともかく、転ばないように慎重な歩行が求められます。
ここ最近、雨が降った形跡がないのにこの泥濘…。
年中こんな調子なんでしょうかね、ここ。







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大日小屋に到着しました。
遠目で見るに、なんか薄暗くて湿っぽそうな感じ…。
非常時以外は泊まりたくない…かな。

大日小屋前の広場で小休止します。
ちょっと空が暗くなってきましたかね…。
今日はやはり時間との勝負になりそうです。






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見上げた先の大岩、あれが大日岩でしょうか。
だとすると、この先はけっこう登って行く感じですね。







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のっぺりとした岩場…に見えましたが、実は岩の表面を氷が覆っています。
あぶねぇ…。不用意に登って転ぶところだった…。
氷が泥で汚れていて岩なのか泥なのか判断に迷うところ。
慎重に登ります。








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見上げるような大岩の足元まで来ました。これが大日岩か。
こういうのを見ると人間は登りたくなるようで、岩にチャレンジしている人たちの歓声が聞こえてきます。







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私は岩登りはできないので、地道に登山道を歩きます。









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大日岩から先はアイゼンあったほうがいいよ、と言われていたのですが、ホントでした。嫌がらせのように登山道の部分だけつるつるになってます。登山道脇の雪はほとんど溶けているというのに…。










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写真だと水が流れているように見えるかもしれませんが、これ氷です…。
登山道部分のみ凍ってます。
たぶん踏み固められた部分が最後まで溶け残っているんですね。
本来、一番歩きやすい部分が、一番歩きにくい状態になっているという…。
なんの罰ゲームですか?










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道の脇の固まっていない雪や木の根を利用してどうにかこうにか登っていきます。
残雪の量が増えてきて、かえって歩きやすくなりました。
軽アイゼンつけた人とすれ違いますが、あちらは難なく歩いていきます。
うう…こういう状況だとギアの有る無しが大きいなぁ…。








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「砂払いの頭」という場所に出ました。
久しぶりに氷も雪も無い地面に立つことができました。
ここからは稜線歩きとなります。
ずっと樹林帯の中を歩いてきましたが、ここでようやく眺望が得られます。







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…富士山は怪しい雲をかぶっていました。
傘雲…ではないかもしれませんが、なーんかいかにもこの後天気くずれますよ~っていう感じじゃないですか。









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事前に得た情報どおり、稜線上はほとんど雪がありません。
助かった。もし稜線に出ても雪や氷で登山道が覆われているような状態なら引き返すことも考えていました。
樹林帯なら転んで終わりですが、稜線上ではそうもいきませんので。








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南側が切れ落ちた稜線のため登山道は北側のやや下側を通っています。
たまにこのようなのぞき窓があり、南側の景色を見れる場所がありますが、なんかこう…見るたびに雲が多くなっていくような…。
俺の目の届かないところで何を企んでいるんだ!?










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時々、岩場・鎖場が出てきたりもしますが、凍ってないからなんてことはありません。鼻歌交じりで登ってしまいますわ~。
…ウソです。それなりに緊張しました。










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それにしても長大な稜線ですなー。
歩いても歩いても、なかなか山頂が近づいてくる気配がありません。
先が見えすぎているってのもアレですな。
あと、氷の道で変な歩き方して体力が消耗しているのかも…。
なんかさっきから足が上がらない気がしています。









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分岐点が現れます。
右は山頂へ直行する道。
左は金峰山荘へ向かう道。







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向こうのおおきな岩陰に山荘の建物が見えてます。
あちらに向かう道は雪がありそうです。
雪ならいいのですが、また凍っていたりすると面倒だなぁ…。









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山頂に直行することにしました。
山頂直下は岩ガレの急勾配。一歩一歩登っていきます。










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遠くからも見えていたおおきな岩が目前に迫ってきました。
ついに山頂に到着か?









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いやぁ、精神的に長く感じたなぁ。
それほどきつい道のりというわけではないけど、やたらと疲労感が。
やっと山頂に…








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着いてなかった!
あちらのピークが正真正銘山頂のようです。
くっ、ぬか喜びしてしまった…。






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というわけで、今度こそ正真正銘金峰山山頂です!
51座目の百名山。
後半戦のスタートを今切りましたよぉ。








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ところで山頂の向こう側はどうなっているでしょうか?
今日歩こうと思っていた大弛峠方面への道が見えるはず。








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あらら大弛峠方面はさらに天気悪し。
ガスガスでなにも見えません。
うーむ、これはコース変更して(させられて)良かったかな?
いつか時間があったら、ここから大弛→国師ヶ岳→甲武信ヶ岳と縦走してみたいものです。







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残念ながらガスに巻かれて眺望は得られませんでしたが、とりあえず山頂に立てただけで満足です。
登山は無事に下山して初めて成功と呼べるもの。
この長大な道のりを今度は慎重に下っていかねばなりません。







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やっぱりこのへんが核心部。
登りよりさらに怖い凍りついた登山道。
慎重に行くしか術がないので、動線を考え考えゆっくりと降りていきます。
この区間はえらく時間がかかりました。






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なんとか大日岩まで戻ってきました。
ここまでくれば氷歩きからは開放されます。
…相変わらず岩登りを楽しんでいる人たちがいますね。
ずいぶんと盛り上がっていて楽しそうです。















ちょっとやってみますか?





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ツートン、クライミングにチャレンジ!








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負けてたまるか、ちゃってぃ、クライミングにチャレンジ!














ちょっと、ツートンさん。
だめだって、背景入れて撮ったらばれるでしょうが!

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…あほなことやってないで帰りますよ。







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富士見平まで戻ってきました。
コーヒーを煎れて生還を祝います。






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無事に駐車場へ。
これで今回のゴールデンウィークの日程は全て終了です。
お疲れ様でした!

初めて登った金峰山ですが、残念ながらそれほど天気が良くなく眺望も限られたものでした。晴れていれば見晴らしの良い長大な稜線歩きを楽しめたのでしょうが…。
GW中は、ずっと良い天気に恵まれていただけに若干残念です。

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さてこれにて長かったGW遠征も全て終了です。
これからは花のシーズン。
ツートンがそわそわし始めることでしょう(笑
次はどこに登りましょうかねぇ。