在外同胞母国訪問2008
3月11日火曜日~18日金曜日まで7泊8日で、母国韓国を体感してきた
体感してきたことは、韓国の歴史文化を反映している観光地訪問、日本と韓国との経済・文化の発展具合の違い。
はじめに、今回は国際教育振興院主催ということで、参加費はほぼ政府持ち。 至れり尽くせりの旅をさせてくれた国際教育振興院、この企画を見つけて行くことを促してくれた両親、プログラム参加に力を貸してくださった民団の方々に本当に感謝
メンバーは全国から集まった同胞仲間82人と大交流!
普通のツアーではいけない北朝鮮との国境付近38度線あたりの非武装地域や、北朝鮮が勧告侵略を試みた第3トンネル、日本人が過去に韓国人を虐殺した西大門刑務所、伝統文化を学ばせてくれた礼節学校、町全体が世界遺産の慶州訪問。
リアルな現場を体感することができた。
38度線付近の非武装地域では、同年代で軍隊として働いている人々を目の当たりにした。韓国では、2年間の徴兵制度がある。そのため、在日韓国人である自分は韓国に渡る前にパスポートに徴兵免除の証明をもらって行った。日本に生まれ、日本で育ち、日本人にも韓国人にもなりきれないという葛藤を感じた時期もあったが、自分の境遇が恵まれている。改めて自分は本当にラッキーなんだと思った。
西大門刑務所に行った後に、同胞の仲間がとても印象的な言葉を言った。「長崎の平和公園に行ったときには感じなかったが、ここでは血の暖かさを感じた。」同じ、虐殺的状況を目の当たりにしても自民族ということで、血の暖かさを感じた。これこそが現場に行く価値だ。感じるものがある。だから、写真でもホームページからだけでも伝わらない現場に行く価値がある。
礼節学校では、挨拶の仕方やお茶の飲み方、韓国の伝統的な遊びを教えてもらった。
いつもチェサ(法事)のときに、どちらの手を上にするのか正しい方法がわからなかったので、教えてもらえてよかった。
ナムジャ(男)は、普段の挨拶のときは左手を上に、右手を下にして、おへそのところに手を合わせて挨拶をする。
ヨジャ(女)は、普段の挨拶のときに右手を上に、左手を下にして、おへそのところに手を合わせて挨拶をする。
法事のときは、これの反対。
経済・文化の違いに関して感じたこと
韓国はGDPが世界で十数位(日本は2位)と、1948年に建国以来の60年間で急速に発展してきた。
そんな韓国の物価、生活レベルはどうなのだろうか。
全体的な生活のしやすさで言うと、日本より厳しい。
物価だけで言うと安かった。
顕著だったのは、マッコリやジンロといった韓国で有名なお酒!これらはなんと、一本365mlで100円!!!帰りの飛行機でお土産価格を見ていると一本800円もしたが・・・・。韓国人がのんべえなのはこのお酒の安さも原因の一つなんだろう。
マクドナルドやケンタッキーは日本より25%ぐらい安く、スタバはほぼ同じ!スタバのコーヒー一杯でマッコリのボトルが4本も飲める。外資の恐ろしさを目の当たりにした。
なぜ生活のしやすさが日本より厳しいのか。
それは賃金の差である。
韓国は、本当に格差社会。
サムソン(韓国のパソコンやデジカメなど電化製品はほぼサムソン)やヒュンダイ(街を走っている60%以上の車はヒュンダイ)といった財閥企業に入社すると本当に安泰。新卒の給料が30万円を超えるらしい!
でも、それ以外の会社に入社すると新卒給料は10万円を少し超える程度らしい。
また、アルバイトの時給も低い。
一時間当たり平均400円程度。およそ日本の半額。
韓国人学生が必死に勉強し、人口5000万の小国でも、世界で戦うことのできるサムソンやヒュウダイの出来上がる理由を感じることができた。
また、食に関しては当たり前のように毎日のキムチ!!プルコギ、焼肉、テンジャンチゲ、テジャン(チヂミ)など満喫
この旅の中で唯一あった講義で「在日国際人」として夢を持って生きていってほしいと言われた。自分たちの親世代である人々は、主に2世でやはり1世の人々の日本人への拒絶意識が抜けきらずに生きている例が多い。映画パッチギやGOで見られるように、日本人の韓国人への差別意識、韓国人の日本人への偏見などがある。しかし、自分たちは3世や4世として生まれも育ちも日本で、グローバルな社会に生きていくべきである。
今回の体感を生かして、これからも日韓系地球人といった感覚で生きていく。
長々読んでくれた人がいたらありがとう^^