70歳を越えた作家の本を読んだり、
母や母の周りの同じ年代の人を見たりして思うこと。


それは、まさに『病は気から』で
心の持ちようが身体に直に影響する、ということです。


つまり心が病むことが身体の不調を作るということ。


そしてその反対も然りで、
心に楽しい張りや生き甲斐のようなものがあるとき
身体も好調になる、ということ。



たぶんこれは若いころからそうなんでしょうが、
若いころは生物学的な若さというパワーがあるから
あまり実感として感じないのでしょうね。


ちょっと無理しても回復力があるし、挽回も早い。

30代までは皆、同じようにパワーがある。



たぶん40歳過ぎてからでしょうか、個人差がでてくるのは。

日頃から養生したり食べ物や生活習慣を意識しいてる人は
老化もゆっくりだし、見た目も若いし元気。



無茶したり心身のサインを無視している人は
老いが早かったり40代くらいから不調が顕著になって
ついにはりっぱな病名がつく病気になる。



そして、いよいよパワーが衰えて余力が少なくなって
免疫力も衰えてきて、あちこちが老化して痛んだときに、
心の状態がダイレクトに身体の状態を作るのを実感するようになる。



吉本隆明や五木寛之、松下幸之助の本なんかの読むと
そんなことがたくさん書いてあります。



で、結局自分のことは自分が一番良く知っているのだから
医者の言いなりじゃダメで、
治すのは自分と腹を決めて、
自分で自分の気持ちをよいしょしながら、
気分を持ち上げて体調を整えるべく、
生活を自分なりに創意工夫すべし、
ってことなんですね。



だから気分が滅入ったときは、
そのまま流して無理に奮起もしない。


アップダウンは当たり前として
自然の流れで、良い気分のときに自分になり頑張ってみる。

心の状態を意識して身体の状態を整える。



これ、本当にわかります、母を見ているので。


母は去年、膝の手術を受けてから
ずっとリハビリに通っているけど
様態は悪くなるばかり。


母はまったく気弱になってしまい、
もうこちらには来れないかもと言い出す始末。


ついには歩けなくなる所まで行きました。



でも私は母に電話で呪文のようにずっと言い続けたんですね。


『こっちに一人で来れたらタイにもきっと行けるねアップ
 今年は去年よりももっと良いホテルに泊まって
 川でボートに乗ったり、毎日マッサージに行って
 美味しいものを食べて色々見て遊ぼうねビックリマーク
 今から本当に楽しみだねドキドキ



母はタイが大好きなので、
この言葉は母にとって大きな励みになったようです。



気力で杖をついてこちらに来たのに、
タイへ行くころには杖なしで、
自力で私と同じ位に歩けるようにまでに回復して
去年以上にタイ旅行を楽しんだのですから。


単調なリハビリの繰り返しよりも
よっぽど効果絶大でした。



やっぱり人間は楽しみや希望、張合いがあると
俄然免疫力が上がって、力がでるものなんですね。



医学的にも心理状態が自律神経や免疫、
果てはホルモンや血流・内臓の働きにまで
大きな影響を与えるのがわかっていますね。



緊張や怒りは血管を収縮させてストレスホルモンの
アドレナリンを分泌させ、鼓動や呼吸を早めます。

浅い呼吸は自律神経を乱し
痛みや不調やいらいらを作る元となります。

いらいらは男性ホルモンを優位にするので、
肌もオイリーになったりニキビができたりもします。



逆にリラックスして楽しんでいるとき、
血管や筋肉はリラックスし、
幸せホルモンのセロトニンが分泌され、
呼吸がゆっくり深くなります。

深い呼吸は自律神経を正常にして、、
血流やホルモン分泌が正常になり、
夜はぐっすり眠れ、昼は集中して活動できるようにし、
免疫力も高まるのです。



自分自身が楽しく充実した時間をもつように
自分の気持ちや行動を前向きに喜びで満たすことが
最大のアンチエイジング法であり健康法だと感じます。