という穿った見方もあるけれど・・・それはそれで短絡的だという気がしないでもない。伊東市長選挙(5月)当時のマスメディアは、どちらかと言えば、田久保氏を応援してましたし。
「行くとこまで行くのね」というのが率直なところです。
●伊東市長不信任へ
静岡県伊東市議会は30日の議会運営委員会で、学歴詐称疑惑などが問題となっている田久保真紀市長に対する不信任決議案を、定例議会初日の9月1日に本会議で採決すると決めた。全市議による共同提案とし、即日採決される。全会一致で可決の見通し。
不信任決議の可決には出席議員の4分の3以上の賛成が必要。可決されれば、田久保氏は10日以内に議会解散か失職かの判断を迫られる。
市議会調査特別委員会(百条委員会)は今月29日、田久保氏が百条委で虚偽の陳述をしたと断定し、記録の提出拒否や虚偽証言など4件で告発すべきだとする最終報告書をまとめた。市議会本会議では、不信任案に先立ち、この報告書に基づいて地方自治法違反容疑で刑事告発することを議決する。
もとより、ことの善悪・正邪については、何とも言えません。
基本的には他所様のことであり、マスであれネットであれ、伝え聞く範囲では、地元の空気感までは分かりませんし。
ただ、一部で聞かれる「彼女はメガソーラーに反対だからメディアに叩かれるのだ」という指摘については、いや、それはちょっと違うのではないかな、と思います。
昨年11月、地元豊橋の市長選挙で「新アリーナ計画の中止」(巨額公共事業をすすめる既存政治に反対)」を掲げた候補が当選する、という「事件」がありました。
その流れで「新図書館建設中止」(しがらみのない、市民の為の市政)を謳う田久保氏が立候補した伊東市選挙も、私、こっそりに追っかけていたのです。
今、振り返ってみるに、選挙前後のマスメディアは(豊橋における長坂氏同様)「反体制」である田久保氏を応援していたように思います。
●「反メガソーラー」というより「反体制」
メガソーラーに反対する「市民団体」の代表をしていたことも、「市民運動」家として、どちらかと言えば、好意的に扱っていました。
もっとも、伊豆高原メガソーラーに関して言えば、伊東の前市長も市議会も、必ずしも積極的だった、までは言えないようです。
何より、選挙時には、とりあえず「終わった話」であり、実際、田久保氏の選挙公報でも触れてません。
今「メガソーラー反対だからマスメデイアに叩かれる」と捉えてしまうのは、ソレが一区切りついている話であるにも関わらず、あえて蒸し返し前面に押し出している田久保氏の「戦略」に乗せられているだけ、かもしれません。
●真実は何処に?
伊東市のサイトには、こんな「説明」があります。
伊豆高原メガソーラー計画について更新日:2025年08月29日
ページID : 13788
「伊豆高原メガソーラー計画」の現状と本市の方針について、お知らせします。
1.伊豆高原メガソーラー計画の現状
当該事業の実施につきましては、関係法令の許可が必要となりますが、事業者は開発に必要なすべての許可を取得している状況ではないため、現状、工事の進捗は見られません。また、近年、事業者からの連絡もございません。
現在までの経緯については、こちらを参照(PDFファイル:435.3KB)してください。
2.太陽光発電設置によるメガソーラーに関する本市の方針
「伊東市美しい景観等と太陽光発電設備設置事業との調和に関する条例」を平成30年6月1日に施行し、市内全域で自然破壊を伴う大規模な太陽光ソーラー発電開発は、多くの住民と共に反対の立場をとっているほか、伊豆高原メガソーラー計画につきましては、平成29年市議会6月定例会におきまして建設反対決議を全会一致で可決しております。
何より、田久保氏は「伊豆高原メガソーラー反対」であって「GX(グリーントランスフォーメーション」自体に反対している、というわけではないと思います。
●「メガソーラー反対」≠「GX反対」
市長になる前に携わっていた市民運動でも、「GX(グリーントランスフォーメーション」⎯⎯化石燃料を使わずにクリーンなエネルギーを活用するための変革やその実現に向けた取り組み⎯⎯そのものに対する評価はしていないようです。
美しい自然に恵まれた伊豆半島。
半島の東海岸に位置する伊豆高原・八幡野区は風光明媚な観光地として、多くの観光客が訪れるリゾート地として、そして、八幡野の海は変化に富んだ生態系が息づくダイビングの聖地としても広く知られています。
その森林を43ha伐採して12万枚もの太陽光パネルを敷設する「伊豆高原メガソーラーパーク発電所計画」の完全白紙撤回を目指して、支援する会では、原告への支援をはじめ、訴訟や法務、反対運動に関するさまざまな活動を行っております。
何なら世の中的にも、「メガソーラー関連政策」それ自体までは踏み込まないものの、森林伐採や景観破壊に繋がる計画・施策に関しては、それなりに批判されるようになってきてますし。
●「報道されない真実」と「陰謀論」の間
いわゆるオールド・メディアは、基本、既存政治、既定路線に反対する個人・団体を応援するもの。
そのように考えておけば、間違えることは少ないですし、いちいち腹を立てることもありません。
一方で、新聞・テレビを含め、あらゆる報道機関・メディアが、スポンサー・広告主の意向から完全に自由でいられるはずもなく、その意味で、いわゆる利権に切り込めない、という側面があるのも確かです。
すなわち・・・
母屋まで類が及ばない程度に軒先で火遊びをする
・・・のが既存メディアの作法。
田久保氏自身による仄めかし・・・
今回の騒動の全容がやっと見えてきました。事実関係に基づいてその目的を明らかにしてきます。
— 田久保まき・伊東市長 (@takubomaki) August 15, 2025
あるいは「予断を許さない状況」といった表現・・・
工事は止まっていますが、事業そのものは無くなっていませんし、裁判も続いていて予断を許さない状況であることに変わりはありません。
— 田久保まき・伊東市長 (@takubomaki) August 20, 2025
前市長は事業者と秘密裏に確約書を結んだ後、2023年の1月に宅造許可の変更申請を認めて事業を前進させています。#伊豆高原メガソーラー #メガソーラー建設反対 https://t.co/I9HSKM4sii
これらが事実に基づくのであれば、マスメディアは「メガソーラー反対の田久保氏だから叩く」というのは、当たらずとも遠からず。
しかしながら、受け手の思いとして、そこに寄せ過ぎるというのもまた「陰謀論」に嵌まる危険アリです。
伊東市民の判断を、静かに見守りましょう。
大手メディアが信用を失っていること自体は、まあ、良いのだけれども・・・
それを良いことに、例えば政治家は、激しい批判に晒されようとも、3日、3週、3ヶ月、我慢してれば皆飽きるし忘れるし、と考えているフシもあります。
こちら、8月の頭に書いたものですが、いや、お三方とも粘りますなあ。
日本国首相石破茂氏、伊東市長田久保真紀氏、ついでに豊橋市長長坂尚登氏・・・現状否定、体制(大勢)批判でトップになった人達ゆえか、明文化されたルール以前の慣例とか社会通念とか、いわゆる「ふつう」は通じないご様子。面倒なことである。