
靖国神社でテロ(?)があったそうですが、
それは、ひとまず置いといて・・・
パリの事件以来、
あちらこちらでトリコロールが見られました。
フランスとの連帯であったり、犠牲者への哀悼であったり、
それはそれで良いと思います。
良いのですが、ちょっと引っかる所もありまして。
我ながら細かいことだとは思うのですが、
今回のテロについて、
フランスなりパリなり「が」狙われたと言ってよいものかどうかと。
テロリストが、そこをテロの舞台として選んだのは確かですが、
標的としたのは、国や都市ではなく、
そこにあった「日常」そのものですよね。
市民は「巻き込まれた」のではなく、
もともと一般市民の日常生活こそが狙われているのです。
特にフランス人であるとか、パリ市民であるとかでなく。
そう考えると、今回、
日本人は、たまたまソコにいなかっただけで、
「巻き込まれなかった」というのは、
少し違うんじゃないかと思います。
フランスとの連帯を言う時、
「狙われたのはフランスであって我々ではない」という、
気分が潜んでいるのではないかという気がするのですが、
いかがなもんでしょう?
テロとは(戦争ではなしに)犯罪行為によって恐怖をもたらし、
その恐怖感によって他者を操ろうとするものです。
(なので、そこで使われるのは武器ではなく凶器です。たとえ命であっても)
テロリストにとって、
ラクで(攻撃しやすくて)、
かつ、トクする(メディアが大きく扱ってくれる)場所が選ばれ、
そこにある日常が狙われます。
日本が、イスラム原理主義者によるテロの舞台にならないのは、
彼らにとって(特に潜伏するのが)ラクじゃないから、に過ぎません。
そこを置いても、トクする度合いが大きいとなれば、話は違ってきます。
(実際、かつて日本人による大きなテロ事件があったし、
靖国神社は、ソコで、というだけで大きく扱われるから、すごくトク)
テロ事件が起きる度に、
自国の政府首脳をこき下ろす材料にする人や、
国際社会の対テロ連合から離脱せよと喚く人が出る。
そういう国だと判れば、
それこそ、次はテロの舞台に選ばれかねません。
「このような非道卑劣なテロは如何なる理由でも許されず、断固として非難します」
どれほどの被害があっても、
犠牲者を静かに悼み、いたずらに騒がず、警戒を怠らない。
次なるテロを防ぐ手立ては、他にないでしょう。
テロの狙いは、間違いなく、人の心それ自体ですから。
*冒頭画像:THE HUFFINGTON POST:東京タワーとスカイツリー、トリコロールに染まる パリ同時多発テロを哀悼
→http://www.huffingtonpost.jp/2015/11/15/tokyo-tower-skytree--tricolor_n_8567306.html
*「このような非道卑劣なテロは如何なる理由でも許されず、断固として非難します」
(11/14安部首相メッセージ:→http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/discource/20151114message.html)
*参照過去記事 PROM.04:武器と凶器と、特攻と自爆テロと→http://blog.goo.ne.jp/kawai_yoshinori/e/099e598d4274878829c2114c9622410e