贋作。
偽物、あるいは、偽物を作ること。

絵画はもちろん、
ブランドや産地を偽造して儲けるワルは何時の世にもいた。
今後いなくなることもないと思う。

ところで、
改めて言うまでもないことなのだけれど、

贋作や偽造が商売として成り立つのは、
それを買う側が作品そのものではなく、
それと一体となっている評判に対して金を払うからだ。

賞賛を得るためであったり、自尊心を満たすためであったり、
そこは様々であろうけれども。

故に、贋作なり偽造なりだと知ると、
逆上する人が少なくない。

けれども、

夢に使ったお金は、
夢から醒めても戻りませんよ、そりゃ。

容易く手に入れられないものを得たと信じた時の幸福、
そこに使ったお金なのだから、
後になってホンモノかニセモノか騒ぐことに、
意味があるとは思えない。私には。

良い絵だと感じる。
素敵なデザインだと思う。
美味しくて幸せな気分になる。

そういう感情なり、感覚なりは、
他人の評価とは関係ない。本来。

どんなに有名な画家であっても、
最初は、
そういう自分のセンスだけを信じる人に見出された。

皆が絵描きになれるわけではないけれど、
いい客になら、なれる。

贋作に憤るよりも、
自分の感性を磨いたらいいと思う。

たとえゴッホやピカソであろうとも、
いい絵があれば、どうってことのない絵もある。

・・・言っちゃった。

(冒頭写真は、産経新聞10/26大阪6版)

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贋作と言えば、何と言っても『ギャラリーフェイク』細野不二彦です。


画廊“ギャラリーフェイク”を経営する藤田玲司は、元・メトロポリタン美術館の学芸員にして、類まれなる審美眼と、美術品修復技術の持ち主だ。だが彼の本当の顔は、盗品、横流し品など「いわくつき」の品々を法外な値段で取り扱う闇の美術商だった…!!
(小学館→http://sol-comics.shogakukan.co.jp/solc_dtl?isbn=4091926614

最近観ました。『鑑定士と顔のない依頼人』です。
カタルシスというよりも、何だか唸ってしまう映画です。
映画『鑑定士と顔のない依頼人』予告編


ある日、舞い込んだ、ある屋敷の美術品鑑定依頼。待ち受けていたのは、壁の向こうから姿を現さない女ー。
(公式サイト→http://kanteishi.gaga.ne.jp/

こちらは、ちょっと古いのですが、理由あって最近観ました。
「夢の売り買い」つながりで『夢売るふたり』です。
映画『夢売るふたり』 予告編


人間最大の謎は、男と女
(公式サイト→http://yumeuru.asmik-ace.co.jp/

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こんな感じで、
本文字ばっかり、短めのブログも時々(気分次第で)アップしていこうかなと考えてます。
「PROM-Promenade」=散歩道ですね。
誠に勝手ながら、よろしくお付き合い下さい。