生成AIは自体は、決して「創造」はしない。世に満ち溢れている「情報の断片」を、「人の指示」に従って(一見、そうとは分からないほど高度に)切り貼りをしているだけ。ならば、その「指示」を以て「創造」と言えるかどうかが問題で・・・

 

 

 

先日、こんな話があったそうです。

 

 

●出演辞退

 

歌手高橋洋子(57)の公式X(旧ツイッター)が19日、更新され、「アーティストとして向き合うことができない出来事」があったとの理由で、来月に出演を予定していたイベントの出演を辞退することが報告された。

 

 

 

 

ワタクシ自身「何のこっちゃ?」だったのですが、こんな団体が発足、初回イベントを企画しているとのことで。

 

 

 

世界的サックス奏者・松下洋(弊社取締役)の提唱により発足した当団は、多様化するアニメ文化の交錯地点としてアニメ好きが集える場所になることを目的とし、アニメ文化を担う都市の代表である日本の「池袋」を中心に活動を予定しています。

 

オーケストラメンバーは約300名もの応募の中から選抜し構成されており、演奏技術は勿論のこと、アニメ作品への愛に溢れ、各々が敬愛する作品や音楽に造詣が深い演奏者たちが名を連ねます。

 

運営は、松下氏の呼びかけによる約10名の音楽家で構成された池袋アニメーションフィルハーモニー実行委員会が担っており、コノミアキラ氏(世界コスプレ検定協会代表理事)をアドバイザーに迎え、多角的な視点によるオーケストラ運営を目指します。指揮者に堺武弥氏を迎え、2024年7月10日(水)に第一回演奏会を開催いたします。

 

 

 

傍観者的に「うん、まあ、好きを昇華させていくのは良いことですね」くらいのものです。

 

が、当事者、関係者からしたら、ニュースにあるように、大者が出演辞退となると、それなりに「水を差す」事態かなと。

 

 

●高橋洋子さんの「想い」


当の高橋さんのポストがこちら。

 

 

 

 

えーと、「運営の姿勢」と言われましても・・・なのですが、ソレを受けた、実行委員会のポスト。

 

 

 

 

なるほど、当初使われていたチラシ(上のチラシ画像とは別物)にAI画像が使われていて、それに対する「姿勢の相違」があったわけですね。

 

 

 

出演辞退に至る前に、高橋さんと実行委員会との間で多少なりとも遣り取りが有ったのか無かったのか、有ったとしてどういったものだったのか、そこは御本人達にしか分からないことではあります。

 

しかしながら、そこでお互いの「姿勢」というよりは、むしろ、同じ「好き」を求める者としての「信頼関係」が揺らいだのだろうなと想像します。

 

 

●信頼関係の揺らぎ

 

ちなみに、生成AIを活用したイラストが原因ではない、としながらも〈かねてより開催に向けて弊社としても支援する体制を整えておりましたが、事前の情報共有がなされておらず、信頼関係の構築が難しいと判断いたしました〉として協賛を取りやめた企業もあるそうで。

 

 

 

むむむ、です。

 

 

そんなことも重なってのことでしょうか、「実行委員会一同」名に続いて、「代表 松下洋」名でのポストも出ました。

 

 

 

 

 

これは(それこそ、拙いながらも)率直な思いが吐露された良い文だと、ワタクシ的には思いますね。

 

実際、失敗のない人生なんてないし、初めてのことなら色々間違いだってやらかします。そこを素直に認めて謝れる人は、そんなに多くはないですし。

 

 

というか、いわゆるクリエイティブ畑の人にとって、じっくり信頼関係を築いて、ひとつひとつ課題をクリアして、みたいなことは、なんか苦手っぽい(個人の感想です)。

 

 

ともあれ・・・

 

 

多少ミソが着いたにしても、第1回をそこそこ成功させて、2回、3回と経験値を積んで、長く続く「楽団」になれば良いなあと、ひっそり応援しようと思います。

 

そうして、改めて信頼関係が構築できたらなら、その時、高橋洋子さんに再度出演オファーを出したら良いんじゃないでしょうか。

 

 

●「生成」と「創造」

 

最後に、生成AIについて、ちょっとだけ。

 

 

画像生成AIとは、テキストやデータを入力することで自動的に新しい画像を生成する技術です。DALL-E 3のような画像生成AIは、学習元となる画像をAIツールに入力すると入力画像をAIが学習し、それらの画像の特徴を持った全く新しい画像を生成します。

 

大量の画像データを学習に使えるため、画像生成AIはAI技術の中でも特に進化の速い分野です。最近の画像生成AIツールはどれも精度が高いので、ぜひ一度使ってみてください!

 

 

 

いやいや「全く新しい画像」ってことはないですよね。

 

 

もっとも、それを言うたら、「ゼロからの創造」なんてのも、そうそう無いわけで。

 

人の手によるものであっても、大抵は(その人の頭の中にある)様々な素材を呼び出し重ね合わせていたりするものです。

 

その組み合わせ方、組み立て方と、技術を含めた表現力とにオリジナリティがあるわけで。

 

 

あ、あと、某AIアートスクールが、その作品について「ぜんぶ小学生が描いてます」とやらかして炎上騒ぎもあったそうです。

 

いやいや、小学生が「テキスト入力してます」であって、ある程度譲ったとしても「AIに描かせてます」ですよね、という。

 

 

 

そこら辺、語りだせば、軽く一晩過ごせちゃうでしょうし、その部分で信頼関係を築くのは、そりゃ簡単ではないと思うよ。

 

音楽仲間として「気が合う」ことと、同じイベントに携わる者として「信頼する」こととは、全く別物ですから。

 

 

 

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ほぼ関係ない(少しだけある)のですが・・・

 

(中日新聞5/26-29面)

 

 

「天は二物を与えず」とは良く言ったものです。