ぶっちゃけ、「まだ、やってたの?」ってなもんですが・・・この変化球で「ミスコン批判」を封じようというのなら、ソレもアリ? 【追記あります】

 

 

ミス日本コンテストは「日本らしい美しさ」を磨きあげ、社会で活躍することを後押しする日本最高峰の美のコンテストです。

 

とのことですが・・・

 

 

●「昭和の美人の代名詞」!?

 

まずは「ミス日本」のコンセプトを、改めて。

 

美しさとは見た目の容姿だけでなく、心の持ちようや社交性など幅広い人間性が問われます。ミス日本コンテストの始まりは1950年。初代ミス日本コンテストグランプリに輝いたのは、昭和の美人の代名詞と讃えられる山本富士子さんでした。

 

以来現在に至るまで、輝ける女性たちが歴史ある「ミス日本」の栄誉を手にし、様々な分野で活躍しています。

 

将来の夢にむかって心身を鍛錬し行動すること、それこそが美しさであり、輝きの源泉です。未来に羽ばたく強い意志を持った女性に、ミス日本の冠を贈ります。

 

 

 

 

「昭和の美人の代名詞」、ですか・・・

 

 

ま、とりあえず、好みとかタイプとかは脇に置くとして。

 

「ミス日本」は「日本らしい美しさ」を求めていて、それは「内面の美・外見の美・行動の美」の3つを兼ね備えたものなのだそうです。

 

 

 

 

ふむふむ、です。

 

 

●「中身は日本人そのもの」!!

 

さて、そこで、此度「ミス日本」に選出された椎野カロリーナさんですが・・・

 

私はウクライナにルーツを持つ帰化日本人です。見た目は外国人に見えますが、5歳の頃から日本で育ったため中身は日本人そのものです。 そのギャップから自身のアイデンティティに悩みましたが、モデルという仕事に出会い私の持つ個性を受け入れる事ができました。 多様な現代社会で様々なギャップや悩みを持つ方々の支えとなるべくSNS発信やボランティア活動を行っております。ミス日本の活動を通して、更に多くの方に私の声を届けたいです。

 

 

 

 

・・・とのこと。

 

 

正直なところ、「へ〜、そうなんだ」以上でも以下でもありませぬ。

 

なので、何はともあれ、まずは素直に祝福を、と思います。

 

 

思いますが・・・

 

 

やはりというか、困ったことにというか、何しろ「ミス日本」であるがゆえに、多少、ザワザワしている人達もいるようで。

 

 

CNNもその一つ。

 

以下、記事から引用です。

 

 

日本の美を象徴するのは今やウクライナ生まれのモデル――。少なくとも、それがコンテスト審査員の判断だった。審査員らが22日に椎野カロリーナさん(26)を「ミス日本」に選出したことで、文化的アイデンティティーを巡る議論が巻き起こった。

 

主催者のウェブサイトによると、毎年開催されているミス日本コンテストでは、「日本女性の美の最高位」を体現する出場者に栄冠を贈る。欧州にルーツを持つ受賞者を選んだ判断は、美の基準や日本人であることの意味について疑問を投げかける結果になった。

 

 

いや、その、はっきり言って、この議論、疑問に、万人が納得する答えなんて存在しないでしょう。

 

「美」とか「らしさ」とか「アイデンティティー」とか・・・そもそもが、何となくの、漠然とした、抽象的な、十人十色・百人百様の「観」を持っているのでしょうから。

 

 

その上で、椎野さんの言葉を知れば、これまた「そうなんですね」と言うしかないわけでして。

 

ただ、だから「ミス日本」に選ばれたという話ならば、それはそれで「う、うん?」となるわけでして。

 

 

日本国籍を持つ椎野さんは5歳の時から名古屋で暮らしており、流ちょうな日本語を話す。東京でCNNの取材に応じ、日本人として認められたかったと語った。

 

椎野さんは、見た目が原因でなかなか日本人として受け入れてもらえなかったと説明。自身の受賞により、誰を日本人と見なすのかの認識に変化が生まれればと期待を口にした。

 

私たちは多様性の時代、多様性が必要とされる時代に生きていると椎野さん。自分のように見た目と中身のギャップに悩んでいる人は多いとも述べ、「私は日本人ではないと言われ続けたけど、絶対に日本人なので」自分を信じてミス日本に出場した、認めてもらえて本当にうれしかったと語った。

 

 

「日本人として認められたかった」「誰を日本人と見なすのかの認識に変化がうまれれば」みたいな話については、正直、批判するのがちょっと難しくてですね。

 

言っちゃ何ですが、ウクライナ系ですし。
 

 

そこら辺り、主催者としても、彼女を選ぶことで「ミスコン批判」を抑える政治的効果を期待したのかも、という気がしないでもありません。

 

実際、ミス日本自体への批判は少ないような・・・

 

ついでに、多くのメディアが報道してくれるという経済的効果もあるでしょう。

 

実際、あちらこちらで取り上げられてますし。ワタクシもですが・・・

 

あちらこちらで「ミス◯◯」が消えていくこのご時世、ぶっちゃけ、ちょっとした変化球を繰り出して生き残りを図る、という意味も在ったり無かったりのような・・・

 

実際、いつもはルッキズムがどうのこうのと言っている人達も、やけに静かですし・・・

 

 

●それは「昭和の親爺」的な?

 

ところで、記事にはこんな行もありまして。

 

歴史研究家の山下弘枝氏はXで「人種差別は絶対に許してはならない」とした上で、「ミス日本というコンセプトで容姿を競うなら、これぞ日本の美という基準であってほしいと個人的には思う。椎野カロリーナさんの容姿では、現代的美女の価値観下、純血の日本人は勝ち目無し」と指摘した。

 

 

う、う〜む、分からなくもないですが。

 

だとしても「純血の日本人は勝ち目なし」と言い切ってしまうのは・・・

 

 

「純血の日本人」って何だ? ですよ。

 

「勝ち目なし」に至っては、いささか舶来品崇拝が過ぎる、というか、他のファイナリスト11人、いや、全ての「日本人女性」に失礼なのではないでしょうか。

 

 

ワタクシ的には、椎野さん以外のファイナリストさんたちだって「容姿」(だけ!)で負けたわけではないでしょう。

 

それぞれに、皆、美しいですよ。

 

なので、先にも触れたとおり、むしろ「物語」の部分が大きかったように思います。

 

 

 

いずれにせよ、椎野さんの名誉のためにも、「だから、ミス日本に選ばれた」のではなく、あくまでも「たまたま、ミス日本に選ばれたのがウクライナ系帰化日本人だった」と信じたいところです。

 

ま、そういうことにしておきましょう。

 

 

●何事も前向きに!

 

ちなみに、ワタクシ自身誤解してましたが、

 

ミス日本は国際的な美人コンテストの一環ではなく、ミス・ワールドやミス・ユニバースのような世界的な大会との関係はない。

 

のだそうです。

 

あ、だからこそ、後顧の憂いなく(?)椎野さんを選べたのかも。

 

現在のコンテストは孫の和田あい氏が運営している。和田あい氏はCNNの取材に、椎野さんをミス日本に選んだ理由について、椎野さんは努力家だが謙虚で、他人への深い思いやりを持つ日本人女性だからだと語った。

 

うん、やはり、そういうことにしておきましょう。

 

 

 

 

ともあれ・・・

 

 

「カワイイは特技」ですしね。

 

「美人」だって、持って生まれたモノがあるにしても、常日頃、ソレに磨きをかけていなければ、そうそう輝くものでもないですし。

 

 

つまりは「頭がいい」とか「足が速い」とかと似たようなもの。

 

「美」だけに、主観に左右される部分が大きいのは確かだとしても、本来、それらを顕彰することに、何の不都合も無いのです。

 

 

誰かが誰かを選んで、それが自分の判断と違っても、「あー、感性(好み)が違うのね」というだけの話。

 

褒められる人がいることで傷つく人がいると言うのなら、それは妬みや嫉みの為せるところでございまするよ。

 

 

こんな本も出ているそうで。いや、知りませんでした。

 

 

一見華やかに見えるミス日本コンテスト。
実は美を磨くだけではなく
人生を変えるステージだった。
ミス日本誕生秘話から歴代グランプリ50年と
日本の歴史クロニクルやミスのお仕事、
ファイナリストの育成を公開。
ミス日本50年の歴史がこの1冊に!

 

 

 

 

 

 

【2/6:追記】

 

 

ミス日本グランプリの辞退について

 

本日2月5日、ミス日本グランプリを受賞した椎野カロリーナ本人より、一身上の都合により、これを辞退したいとの申し出がございました。
ミス日本協会はこれを受理し、2024ミス日本グランプリは「空位」といたします。

一連の騒動を招いた責任を真摯に受け止めております。大会を応援してくださっているスポンサー各位、審査員の先生方、関係者のみなさまにおきましてはご迷惑をおかけいたしまして、大変申し訳ございませんでした。心よりお詫び申し上げます。

 

一般社団法人ミス日本協会
会長 和田薫

 

 

・・・だ、そうで。

 

ま、色々あるんでしょう。詮索してみても仕方ないし、どっちにしても「はあ、そうですか」くらいのものです。

 

とりあえず、御本人にも協会にも、「歴史をつくる覚悟」が無かったんだね、とだけ言っておきましょうか。

 

 

 

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かなり前にアニメ化もされましたが『であいもん』というコミックがあります。

 

その5巻「【第25話】てふてふ」には「見た目、まんま外国人」の少女が登場します。

 

 

カレン・ベーカーという子で、ほぼ金髪碧眼。「物心ついた頃には日本やったらしい」上に、母親も日本語で接することが多かったので、英語は喋れず、むしろ京都弁ネイティブ。

 

 

「見た目はこんなんやのに 日本語しか喋られへんし」

 

「そのくせ国籍はアメリカやねん 両親がアメリカやから」

 

「気持ちは日本人やのに 存在はアメリカ人で…」

 

「私は一体 どっちが ほんまなんやろう」

 

 

彼女固有のアイデンティティー・クライシスではあるのでしょうけれども、だからと言って、周囲がそこを特別扱いするのも、やっぱり違う。

 

つまり、そういうことです。

 

 

 

自分を置いていなくなった先輩を思い出し感傷に浸る和、一果の誕生日に浮かれる和、悩める少女たちの背中をそっと押してあげる和。様々な一面を見せる“和”の心が詰まったハートフルストーリー。