「◯ビ」「◯ブ」「◯ス」とか、何なら「お前の母ちゃんデベソ」とか、そんなのは拡散しない方が良いに決まってる。けれど「正しい」とか「誤り」とかは、後にその処を変えることが往々にしてあるわけで。
イーロン・マスクさんという人は、保守でもリベラルでもなく、ひたすらヤンチャな自由人(リバタリアン)だと言う人が多いのですが。
ワタクシも、そのように見て面白がっている1人であります。
●その影響力を削りたい?
そんな彼がツイッターを買収し、以前の経営陣による悪行(バンとかシャドーバンとかアカウント停止とかその他諸々、理由はどうあれ、つまりは検閲行為等)を暴露したり、名称を始めちょこちょこと仕組みを変えたりしてます。
それらについて、レガシーメディアはもちろん、他の大手ネットメディアも一緒になって、いちいちケチをつけ何とかして「X」の評判を落とそうと躍起になっているご様子。
最近では「研究者」やら「非営利団体」やらまで使って批判してます。
動画前半については、ツイートを素材にした研究って? という疑問もあるのだけれど、そこら辺はまあ良いとして。
後半に出てくる「CCDH」という非営利団体とやらの言うことが、また何とも微妙。
ヘイトスピーチは実際の暴力につながるからだ
同性愛者や黒人、ユダヤ人を標的にし
傷つけても構わないという考えを常態化させるからだ
なるほど。うん、そういうことは、確かにあると思います。
あるんだけれども、というわけで「CCDH」の公式サイトを見てみました(日本語は、ほぼ機械翻訳)。
トップページには・・・
STOP THE SPREAD OF HATE AND LIES ONLINE
Social media companies undermine human rights by enabling hate and lies. We stop the spread of online hate and disinformation through research, public campaigns and policy advocacy.
憎しみと嘘のオンライン拡散を阻止する
ソーシャルメディア企業は、憎しみや嘘を可能にすることで人権を侵害しています。私たちは、調査、公共キャンペーン、政策擁護を通じて、オンラインでの憎しみや偽情報の拡散を阻止します。
・・・とあります。
なるほど「良い人」集団の匂いがしますが、それだけに怪しい。さて、どうなんでしょう。
●「ヘイト」と「偽/誤情報」とは別カテゴリー!
「Our work(私たちの仕事)」では「オンラインヘイト」と「偽/誤情報」とを並列させてます。
でもって、それぞれに挙げている項目を見るにつけ、いよいよ怪しさが色濃くなるという・・・
Online hate
Social Media platforms have become safe spaces for abuse and harmful content, making them potentially hostile environments for normal users. Hate not only denies those being abused the ability to freely express themselves online, it can lead to substantial direct offline harm and violence.
オンラインヘイト
ソーシャル メディア プラットフォームは悪用や有害なコンテンツにとって安全な場所となっており、通常のユーザーにとっては潜在的に敵対的な環境となっています。ヘイトは、オンラインで自由に自己表現する権利を虐待されている人々に否定するだけでなく、オフラインでの重大な直接的な危害や暴力につながる可能性があります。
「反LGBTQ+」「女性蔑視」ですか・・・
もちろん、単なる誹謗・中傷等「憎しみ」自体を拡散させることには、ワタクシとて賛同はいたしませんけれども。
Dis/Misinformation
Online lies, misinformation, and disinformation are being weaponized by movements and individuals for their own political, social and economic ends. Meanwhile, the platforms they use to spread their lies fail to take action.
- Anti-vaxx misinformation
- Climate change misinformation
- Election and state-media misinformation
- Sexual and reproductive rights
- Stop funding misinformation
偽/誤情報
オンラインの嘘、誤報、偽情報は、政治的、社会的、経済的目的のために、運動や個人によって武器として利用されています。一方、彼らが嘘を広めるために利用しているプラットフォームは行動を起こしていません。
「反ワクチン」「気候変動」「選挙〜〜〜」・・・本性現したな、って感じです。
つまり、それらに関して、何が正しくて何が誤りなのか、一体誰が決めるんですかって話ですよ。
WHOにしても、気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)・世界気象機関(WMO)にしても、所詮は人の集まり、というか、むしろ仕事になるなら何でも良い官僚集団。
少なくともmRNAワクチンに関しては、WHOの言ってた「(正確な)医療情報」と、「反ワク」だの「陰謀論」だのと言われ、あちらこちらで削除の憂き目を見た「誤った医療情報」とが、今や完全に白黒裏返りましたからね。
●発言機会の平等こそが最優先
さて「About(私たちについて)」には・・・
ABOUT
Our mission is to protect human rights and civil liberties online.
Social media companies erode basic human rights and civil liberties by enabling the spread of online hate and disinformation.
Social Media companies deny the problem, deflect the blame, and delay taking responsibility.
CCDH holds them accountable and responsible for their business choices by highlighting their failures, educating the public, and advocating change from platforms and governments to protect our communities.
私たちについて
私たちの使命は、オンラインでの人権と市民的自由を保護することです。
ソーシャルメディア企業は、オンラインでの憎しみや偽情報の拡散を可能にすることで、基本的人権と市民的自由を侵害しています。
ソーシャルメディア企業は問題を否定し、責任を回避し、責任を取るのを先延ばしにしている。
CCDH は、企業の失敗を強調し、一般の人々を教育し、コミュニティを保護するためにプラットフォームや政府の変革を提唱することで、企業のビジネス選択に対する説明責任と責任を負わせます。
何度も言いますが、「◯ね」とか「◯すぞ」といった、文字通り「憎しみ」の拡散は良くありません。
しかしながら、「偽」はともかくとして、「誤」というのは、後の世に結果が出るものでありまして。
「誤」かもしれない情報であっても、それを発信するのは、それこそ基本的人権であり市民的自由であるはずです。
イーロン・マスクさんは、そこを守ろうとしているだけでしょう。
結局、今の世の中、「発言の自由」を優先されると「不都合な真実」を暴かれかねず、困ってしまう人達が多過ぎるというハナシで。
We all have a right to exist safely online and in our communities. At CCDH, we are fighting for better online spaces that promote truth, democracy, and are safe for all. Our goal is to increase the economic and reputational costs for the platforms that facilitate the spread of hate and disinformation.
私たちは皆、オンラインやコミュニティで安全に存在する権利を持っています。CCDH では、真実と民主主義を促進し、すべての人にとって安全な、より良いオンライン スペースを求めて戦っています。私たちの目標は、憎悪と偽情報の拡散を促進するプラットフォームの経済的および風評的コストを増大させることです。
ここに至って「自分達だけが正しい」的自意識が滲み出ております。
まあその、真実と民主主義を強調する人々こそが、虚偽をばら撒き民主主義を破壊してるんじゃないの? の典型的事例ですかね。
そもそも、CCDH:Center for Countering Digital Hate≒デジタルヘイト対策センターって言うくらいなんだから、神様気取りで「偽」とか「誤」とかの判断したりせず、大人しく「ヘイト」だけ批判してれば良いのに、ですわ。
●TBS「サンデーモーニング」が・・・
だいたい、ネット情報が云々言うなら、新聞・テレビ報道だって、しばしばやらかすではないですか。
何でも、(虐げられているパレスチナ人民の代表でなけれなばならない)ハマスのエライ人が実は結構なセレブ生活をしているという“大層ヤバい写真”について、それらは「生成AIでつくられたフェイク画像」だと自信たっぷりに報道したものの・・・
という「放送事故」(?)があったそうで。
11月5日放送について お詫びと訂正
11月5日に放送した「生成AI」に関するVTRで、ハマス幹部をめぐりインターネットに投稿されていた画像について、「生成AIでつくられたフェイク画像」とお伝えしましたが、これらの画像は、2014年以前から海外のネットニュースなどに出回っていた可能性が非常に高いことが分かりました。よってこれらの画像は近年普及が進む「生成AI」を使って作られた画像ではないものと考えられます。「生成AIでつくられたフェイク画像」とお伝えしたのは誤りでした。
また、「灰にまみれたパレスチナの子どもたち」とされる画像についても「生成AIが作ったもの」とお伝えしましたが、現段階で「生成AIが作った」と断定できる根拠はなく、断定した表現は誤りでした。
訂正してお詫び申し上げます。
ご存知の方も多いでしょうけど、笑っちゃうくらいお粗末でした。
てか、これはもう意図せざる「誤情報」じゃなくて、それこそ確信犯的「偽情報(フェイク)」ですよね。
〈これらの画像は、2014年以前から海外のネットニュースなどに出回っていた可能性が非常に高いことが分かりました〉も何も、実は外部からの指摘と非難殺到とに戦いて、仕方なく「間違いだったことにしておこう」って話でしょうに。
【いかりちゃんねる】このあと11:07からライブ配信します。
— 飯山陽 Dr. Akari IIYAMA新作『愚か者!』重版決定!ありがとうございます! (@IiyamaAkari) November 7, 2023
【TBSフェイク連発!】TBSサンデーモーニングのウソを暴くよ! https://t.co/PoqY07VGQN @YouTubeより
【朗報!】いかりちゃん、TBSサンデーモーニングに完勝!サンデーモーニングがフェイクニュースを認めて謝罪!
— 飯山陽 Dr. Akari IIYAMA新作『愚か者!』重版決定!ありがとうございます! (@IiyamaAkari) November 7, 2023
いかりちゃんがサンデーモーニングのウソを暴いた動画はこちらhttps://t.co/IhEwE51O2Hhttps://t.co/1Xmlbec9r1 pic.twitter.com/ldgCcHmK8P
先だってのNHK「ワクチン接種後死亡をコロナ感染死」事例にも似た気配を感じたものですが、レガシーメディア界隈に住んでいる人々は、送り手にしろ受け手にしろ、総体としてのネットの力を分かってないですね。
かつては、素知らぬ顔か、せいぜい「訂正してお詫びします」で済んだことでも、今は、それこそ「証拠映像」がいくらでも拡散され、記憶もされますから。
●レガシーメディア、恥の上塗り
時を同じくして、こんなニュースもありまして。いやはや、何ともかんとも。
(中日新聞11/7-3面)
あまり真剣に読む必要はないのだけれど、元ネタはこちら。
https://www.pressnet.or.jp/statement/20231106_1.pdf
報道機関が作り出すコンテンツは、金銭、時間、労力などさまざまなコストがかかっており、一部には事実の伝達にとどまり、著作権を構成しにくい場合もあるが、法的保護に値すると考える。生成AIの極めて迅速・大量なコンテンツ収集と学習は、報道機関によるコスト回収の機会を奪うものであり、技術の進展に合わせた保護の強化が必要である。
公正取引委員会は9月に公表した報告書で、「ニュースコンテンツが国民に適切に提供されることは、民主主義の発展において必要不可欠」と明示した。生成AIによるデータの無断使用により報道機関の収益機会が損なわれ、良質なニュースコンテンツを提供し続けることが困難になれば、国民の「知る権利」が阻害されることになる。民主主義の発展という観点からも、報道機関の知的財産を保護する施策が求められる。
いやもう随分と前から、金銭、時間、労力、いずれをも削り、横着し始めているくせに何を仰いますやら、って感じです。
が、それだけに、自分達は特別、価値を認めて頂戴、保護して頂戴、という切々たる訴えは涙を誘います。
これもお約束の「知る権利」と「民主主義の発展」とで締めてますしね。
●テレビ報道もワン・オブ・ゼム!!
それ自体困ったことだと思うのですが、我が国の場合テレビと新聞(東京キー局と全国紙)というレガシーメディアの双璧が表裏一体、いや、一心同体だったりもするわけで。
言っても詮無いことですが、せめてこの両者が厳しく相互批判してくれる間柄だと良いんですけれども。
それが望めないのなら、もう、ネットに期待するしかないではないですか。
ネット上には、確かに偽情報や誤情報も多いのだけれど、時々ヘイトに流れる時もあるのだけれど、テレビ・新聞よりはるかに多様性があり、よっぽど民主主義的だとも言えます。
いっそ、NHKやTBSによるこういった誤情報(本当は偽情報)が繰り返し暴かれることで、少しずつでもテレビ信者が減っていけば良い。
少なくとも、テレビ・新聞も、ネットと同じ程度に信用できない、ということが周知されたらと思います。
そもそもネット情報に触れることがない「岩盤守旧派層」は、もうどうしようもないかもしれませんが・・・
「偽」も「誤」も言えない不自由よりも、人は間違うものだとして、それらを受け入れる方が、より真実に近づけるというものです。
にしても、連日の「ガザ地区での死者数」報道はどうにかならないものかと。だいたい「ガザの保険当局」って何ですか? それもこれも、ハマス(≒イスラム過激派テロ組織≠パレスチナ)のプロパガンダじゃないんですか? です。
もちろん、だから死者が出ても構わない、ということではありません。念のため。
この方も、ある意味、テレビ報道絶対教の被害者なのかもしれません。
島根県の丸山知事は8日の定例記者会見で、全国の都道府県で唯一「職員に一律マスク着用を義務付けている」と一部で報じられたことについて問われ、感染症による行政サービス中断を防ぐために必要だとの判断で、誰にも迷惑をかけていないと説明しました。
島根県 丸山達也知事
「一番慎重にやってるってだけのことじゃないですか。誰かに迷惑かけてますか?皆さんに迷惑かけてるってことは、これは基本的にないと。」
コロナ初期の「恐怖映像」を見て「コロナ怖い!」と、PCR検査の説明無しに連日繰り返される「感染者」数に一喜一憂し、テレビが言わないからと危険性を慮ることなくmRNAワクチン(核酸製剤)を何度も接種して・・・
マスクを着用する、少なくとも「義務付ける」という時に、感染予防効果(あるいは弊害)ではなく「迷惑」かどうかの問題にしてしまう、そのオカシさに気付かないくらいヤラレちゃってるのねと。