(「個人の感想」ではありますが)もともと、とくに「反対」ではない・・・のだけれども、何しろ旗の振り方が悪過ぎるようで・・・

 

 

いつの頃だったか忘れてしまいましたが、こんなもの一式が家族全員分送りつけられたことがありました。

 

「マイナンバーカード交付申請のご案内」「マイナカードでマイナポイント第2弾」「マイナンバーカード/これからの暮らしに、手放せない1枚!」と、地方公共団体情報システム機構個人番号カード交付申請書受付センター宛封筒、の一式。

 


 

「あー、何やら必死ですなあ」というのは伝わってきたものの、今申請すると「トク」なのね、ということは分かっても、ところでそれは「何のため」ですかという肝心なところが今ひとつでして。

 

悪しからずスルーしてました。

 

 

⚫突破力≒強引
 

世の中的に、やはり同じような反応をした人が多かったのでしょうね。

 

先日、昼、こんな速報がありました。

 

 河野太郎デジタル相は13日の記者会見で、2024年秋をめどに現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替える方針を表明した。また、24年度末としていた運転免許証とカードの一体化の時期について、前倒しを検討する考えを示した。こうした取り組みを通じ、カードの普及促進につなげる。

 

 

 

まさに「業を煮やした」というヤツでしょうか。

 

 

記事の元ネタは、デジタル大臣の記者会見。

 

「諸外国から後れを取っている我が国のDXを一気に加速するため、持ち前の実行力、突破力で進めてもらいたい(岸田首相)」とかで、この8月に就任した、あの(!)河野太郎さんです。

 

 

 

「ここで記者会見をやるのはなんか久しぶりな気がしますが、〜〜〜」なんて要らん枕で始まる記者会見でしたが、その日の夜には、こんなニュースになりました。

 

 

 現行の健康保険証を2024年秋にも廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替えるとした13日の政府発表に対し、SNS(ネット交流サービス)を中心に疑問の声が相次いだ。任意のはずのカード取得が事実上義務化されることへの反発は根強く、国葬同様に意思決定過程に疑問を呈する投稿が続出。背景には情報を一元化されることへの懸念があるとみられ、政府への不信感が横たわる。

 

 

 

そう。確かに、

 

政府への不信感。

 

それに尽きると思います。

 

 

ついでに言わせてもらえれば、

 

河野太郎さん個人に対する不信感。

 

も加わったりして。

 

 

いわゆる「マイナンバー」導入に関しては、その当初から「個人情報がナントカ」とか「番号が分からなくなったらカントカ」とか、いやいや、それはマイナンバーに限った話ではないですよね、という理由の反対論がずっとあったわけで。

 

「カード」化するに当たっても、そこら辺に変化はなく。というか、益々「不安」に思う人が増える傾向でして。

 

 

ただですね、これは異論のある方も多いでしょうけど、

 

正直言ってワタクシ、

 

そんなもの「行政効率化のため必要」というこで、義務化でも何でも、さっさと進めてくれれば良いのに。

 

と思ってました。

 

 

政府が「何のため」かを言わず、変に媚を売る姿勢が見えることから、かえって疑念を抱かせてきたんじゃないのか、と感じます。

 

今回の「義務化」方針に対する反対論も、つまりは、その進め方や遣り方といったところ(と、ついでに旗振り役)への不満が多くを占めてるわけで。

 

他は、まあ、相変わらず、個人情報がとか、紛失したらとか、アレとコレとが紐付けされたらとか、概ねマイナカードに限らない「不安」ばかりで。

 

 

例によって、その類の「為にする反対論」に寄り添う専門家やメディアの人達には、本当は別の理由があるんじゃないですか? と問いたいですね。

 

所得を誤魔化して各種給付金等の恩恵にあずかるとか、実名を隠して後ろ暗いことに手を染めるとか、そういうことが難しくなるのが嫌、みたいな?

 

 

実のところ・・・

 

例えば転職・退職、転居、結婚(たまに離婚)にともなって役所の窓口をたらい回しにされ、間違い探しのような各種申請・手続きの書類を何枚も書かされた、という経験をお持ちの方は、少なからずいるでしょう。

 

その辺り、マイナカードを提示し「カクカクシカジカ」と言えば、あとは役人さんどうしの遣り取りで全て済ませてくれる、みたいな「効率的な行政」に繋がるのであれば、ワタクシとしては、むしろ歓迎ですよ。

 

 

もちろん、その裏返しとして、行政にとって都合の良い管理社会・全体主義社会につながるのではないか、という懸念は理解できます。

 

それこそ河野さん辺りは、ワクチン接種推進と「ワクチンパスポート」を絡めた「実績」がありますし。

 

ただ、それも、マイナカード一本化ゆえではなく、公衆衛生とか社会正義とかでもって少数意見・マイノリティを矯正あるいは排除しようという「世論」やら「空気」やらが先に在って、の話ですからね。

 

 

そんなわけで、以下、デジタル庁の情報を(ワタクシなりの茶々=赤字を入れつつ)「垂れ流して」おきます。

 

どっちにしても反対だから、という方はスルーで。

 

 

⚫とりあえず、話を聞きませう

 

デジタル庁のサイトに「マイナンバーカードのメリットと安全性」というページがあります。

 

 

マイナンバーカードは、マイナンバーを証明する書類として利用できるだけでなく、本人確認書類としての利用、各種行政手続きのオンライン申請、各種民間のオンライン取引など、日常生活の中で利用できるシーンがどんどん広がっています。国民の皆様がマイナンバーカードを安全・安心に利用できるように、技術面、運用面の観点から安全な利用環境の整備に取り組んでいます。

 

 

だそうで。下のチラシは、件の配布物一式中の「マイナカードでマイナポイント第2弾」と同じ内容ですね。

 

 

以下の文章も同じ内容です。

 

 

マイナンバーカードのメリット

 
1.本人確認書類になる

ライブ会場の入場、携帯電話の契約、会員登録などに使える。

まあ、そうでしょう。
 
2.コンビニで各種証明書が取得できる

市区町村窓口に行けないときも近くのコンビニで住民票の写しや課税証明書などが取得できる。

うむ、そこそこ嬉しい。
 
3.健康保険証としても使える
ここがね「健康保険証に代えて」という話になっているわけで。
そのこと自体に良し悪しはないと思いますけど。
 
4.マイナポイントももらえる

マイナンバーカードの取得、健康保険証利用の申込、公金受取口座の登録で、キャッシュレス決済サービスのポイントが付与される。

ええと、ぶっちゃけ「要らんわ」って感じ?
 
5.新型コロナワクチン接種証明書の電子交付にも利用
マジ「要らんわ」って感じ!
というか、その一点で「反対」に回るぞ、コンニャロー、です。
 
6.オンラインで行政手続

子育てなどに関する手続もオンラインで、ワンストップで。

そうそう、こういった辺りをもっと強調すれば良いのに、と思います。
 
7.「マイナポータル」で暮らしがもっと便利に

行政機関などが持つあなたの情報を確認できる。

それは当たり前、というか当然のことでしょう。
 
8.民間のサービスでも使える

キャッシュレス決済サービスにおける口座登録時の本人確認などに使える。

いや、むしろ「民間」が絡むとな〜、と思わないでもない。

 

 

マイナンバーカードの安全性
 
紛失時の一時停止
24時間365日のコールセンターを設置

仮に紛失した場合、個人番号カードコールセンターに電話で連絡すれば、カードの一時停止措置が取られ、カードの第三者によるなりすまし利用を防止します。
※平成28年(2016年)1月より、マイナンバーカードの一時利用停止を24時間365日受け付けます。個人番号カードコールセンターについては、
お電話でのお問合せ(マイナンバーカード総合サイト)のページをご覧ください。

コレ重要。
というか、マイナカード以上に個人情報がつまっているスマホとか、
こういう対応をしてくれるのものなのかな?
 
マイナンバーカード券面
 
顔写真付のため悪用は困難

仮に紛失しても、第三者が、容易になりすますことはできません。

まあ、一応、そういうことで。
 
各種対策により偽造は困難

文字をレーザーにより彫りこむとともに、複雑な彩紋パターンを施す等により、券面の偽造を困難にしています。

まあ、一応、そういうことで。
 
ICチップ
ICチップには必要最小限の情報のみ記録

「税関係情報」や「年金関係情報」など、プライバシー性の高い情報は記録されません。

まあ、そうなのねと信じるしか・・・

てか、実際、ICチップにソレを入れる意味はないようにも思いますし。

 

ICチップに記録されている情報を確認可能

券面事項表示ソフトウェアを利用し、ICカードリーダ/ライタにかざすことで、ICチップに記録されている情報を確認することができます。

そう言えば、現行免許証にも、そんなのがあったような・・・
 
記録情報の盗取は困難

不正に情報を盗取しようとする各種手法に対し、自動的に記録情報を消去する機能など、対抗措置を施しています。

これも、まあ、そうなのねと信じるしかないような・・・
 
利用には暗証番号が必要

電子証明書ごと、アプリごとに、暗証番号が設定されています。仮に紛失しても、取得した第三者は、暗証番号を知らないとなりすましできません。また、暗証番号は、入力を一定回数以上間違えるとロックされます。

この程度は当たり前ですね。
 
セキュリティの国際標準の認証を取得

ICカードのセキュリティの国際標準である「ISO/IEC15408認証」を取得しています。

ごめん、その価値が如何程のものか分かりません💦

 

 

 

 

さて、同じサイトには「よくある質問:個人情報の保護について」というページもありまして。

 

冒頭・・・

 
 Aは随時追加しています。 
 各回答の最後に、(20XX年X月回答)と表記されております。
 
2021年8月以前のものがありますが、これはデジタル庁発足前に、内閣府ホームページ上で回答していたものです。 
 
・・・という注がついています。
 
 
ここでは、2つだけ、関連PDF資料を添えて引用しておきます。
 
 
Q5-2 国が個人情報を一元管理するというのは本当ですか。 
 
A5-2 
マイナンバー制度導入により、情報を「一元管理」するようなことは一切ありません。情報の管理に当たっては、今まで各機関で管理していた個人情報は引き続きその機関が管理し、必要な情報を必要な時だけやりとりする「分散管理」という仕組みを採用しています。特定の共通データベースを作ることもありませんので、そういったところからまとめて情報が漏れることもありません。(2015年12月回答)

 

 

一元管理も分散管理も、つまり、まとめてであれ個別にであれ、情報が漏れたらそれ自体ダメなわけで。と思わないでもないんだけど。

 

ま、ソコを危惧してる人も多いらしいですし、ま、行政効率化の足枷にならないなら良いんじゃない? くらいで。

 

 

Q5-3 マイナンバーも漏えいする場合があるのではないですか。
 
A5-3

マイナンバー制度では、制度・システム両面で様々な安全管理措置を講じています。 具体的には、そもそもマイナンバーのみでは手続ができないようにしているほか、情報の分散管理やシステムへのアクセス制御、通信の暗号化などを行います。

さらに、独立性の高い第三者機関(個人情報保護委員会)が監視・監督を行い、故意にマイナンバーを含む個人情報を提供などすれば、厳しい罰則を適用します。(2016年2月回答)

 

 

「独立性の高い第三者機関」ねえ・・・それ自体胡散臭い、と思わせるほどに政府に対する信頼が損なわれているからこそ、今のこの状況なんじゃないの? とか思ったり思わなかったり。

 

 

他に、めぼしいところで、こんな質問もあります。

 

自分で「A(答)」を確認したいという素晴らしい方はリンク先を。

 

 

Q5-1 マイナンバーカード(個人番号カード)のICチップから医療(病歴、投薬等)情報まで筒抜けになってしまうことはないですか。

 
Q5-4 マイナンバーが漏えいすると、芋づる式に個人情報が漏れるおそれはありませんか。
 
Q5-6 マイナンバー法の「特定個人情報」、「特定個人情報ファイル」とは何ですか。

 

 

 

 

というわけで、

 

ワタクシの今の気分・・・

 

「まあ、上手くやれ」

 

・・・ってところです。

 

 

⚫反対する側も、もっと上手くやれ?

 

ところで、こんなのがありました。

 

【緊急署名】一体誰のため? 保険証を廃止して、マイナンバーカードに一本化することに反対する緊急署名 #健康保険証の原則廃止に反対します #マイナンバーカードの義務化に反対します

 

「一体誰のため?」という問いかけには「確かにね」と思わないでもないのですが、【すでにマイナンバーカードを持っている方へ】として、こんなことを言ってます。

 

 健康保険証を廃止してマイナンバーカードを義務化した後には、さらに「金融口座のひも付けの義務化」にすすむのではないかと予測されています。

 

 例えばすでに介護保険では、資産が500万円をこえれば、特養などの自己負担額がアップしていますが、この「個人データのひも付け」により、たとえば「貯金が500万円あったら、後期高齢者の医療窓口負担を重くする」というようなことができるようになります。

 

 つまり政府は「貯蓄して老後に備えよう」と言っておきながら、貯蓄したらしたで、その分医療・介護にかかる負担を増やそうとしているのです。

 

 健康保険証を廃止してマイナンバーカードに一本化することは、その方向に歩みを進めることになる危険性が非常に高いのです。

 

 また保険証との一本化によって、カード紛失時のリスクも今まで以上に高まることになります。

 

 

 

正直「あー、ありがちだなあ」と。

 

政府が何を狙ってるのか、どういった方向に進もうとしてるのか、それは分かりません。実際、いろんな意味で信用できません。

 

でもね、個人の負担増というのは、あくまでも政策論であって、マイナカードの一本化(および、いずれあるかもしれない各種情報の紐付け)とは別の問題ではないですか?

 

国民の負担と受益を決めるのは政治であって、行政はそれを効率的に執行したいだけです。そこをまぜこぜにして議論を混乱させるのはやめましょう。

 

いずれにせよ、カードを紛失したらダメですよ。

 

てか、それはカードのせいではありません。仮に紛失したとしても『スマホを落としただけなのに』みたいな、命の危険に繋がることはないでしょうに、いちいち「不安」を連呼されてもね・・・

 

 

そんなこんなで、ついでに呼びかけの主体がアレだし、ということでワタクシは署名してません。

 

もちろん、署名したい人はすれば良いとは思います。

 

 

ちなみに、デジタル庁の方は、一応こんな姿勢を見せてます。

 

例によってアリバイ作り、つまりは「聞き置く」だけだろう、という見方もできますが・・・

 

デジタル社会のかたちやデジタル改革の進め方等について、幅広い国民の皆様からご意見やアイデアを募集しています。

 

 

 

何かあったら、言うだけは言いませう。

 

 

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ちょっと前のものになりますが。

 

 

コロナ禍を契機に社会のデジタルシフトが加速した。だが今や、その流れに取り残されつつあるのが行政だ。国の政策、デジタル庁、そして自治体のDXはどこに向かうべきか。デジタルが変える地域の未来。その具体的な“絵”を見せることが第一歩だ。

 

 

 

ホント日本の行政は前時代的というか何と言うか・・・

 

そこら辺、組織も人も、もっと本気を見せて、そのためにマイナカードが必要なんだと正面から訴えてくれれば、多くの人が理解するでしょうに、と思います。

 

 

こちらは豊橋のご近所さん、新城市(長篠設楽原合戦が有名)の例です。

 

東愛知新聞9/16

 

 

せっかくなので、ちょっとだけ紹介しておきましょう。

 

「新城市デジタルトランスフォーメーション(DX)推進計画(案)」の目次。

 

 

 

以下は、「2 本市の状況、課題、将来の可能性」の「(4)情報化施策」です。

 

 

 本市では、マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)の開始に伴い、住民情報などの基幹系システムへの番号保有や国、他自治体等との情報連携などに対応したほか、コンビニ交付(マイナンバーカードを利用したコンビニエンスストア等での住民票の写し等の提供サービス)に対応しました。 

 

 情報セキュリティに関しては、個人番号を扱う基幹情報ネットワークにおける二要素認証の導入や庁内向けのネットワークをインターネット接続環境と LGWAN 接続環境に分離すること(いわゆる三層分離)でセキュリティの強靱化を図っています。 

 

 また、地域情報化の取組としては、市内全域に光ファイバネットワークを整備し、テレビ難視聴対策や高速インターネット環境への対応を行ってきました。 

 

 今後も、マイナンバーカードを基盤とした市民サービスの向上や、日々進化する情報セキュリティに対する脅威への適切な対応、地域情報通信基盤の適切な管理、運用など、ICT 技術を上手に活用した地域課題の解決や、電子行政における各種システムの安全な運用、社会、経済活動の活性化に取り組んでいく必要があります。

 

新城市デジタルトランスフォーメーション(DX)推進計画(案)(PDF:1,986KB)

 

 

 

個人的には、いっそのこと、各種情報紐付けしても良いから、基本申請主義の福祉・介護サービスについても、行政の方から提示してくれないかしら、と思う時もあったりなかったりです。

 

どっちにしても「既に行政が把握している個人情報」なわけですから。

 

てか、昨今、いわゆるビッグテックの群れに、それよりも余程詳細な個人情報が、凄い勢いで吸い取られてるじゃないですか。そこを気にしましょうよ。