例えば・・・
「少なからぬ政治家がちゃんと分かっている。分かっているんだけれども、この世論の状況ではとても言い出せない」
・・・といった解説を聞くことがあります。
まあ、そうなんでしょう。
でもワタクシなんぞは、その手の言説に触れる度、だから希望はある、と言うより、むしろ絶望しちゃう話なんだけどなあ、と呟いております。
もう多くは語りません。
代わりに今回も現実逃避。本の森から言の葉を拾って鬱憤を晴らすことにします。
⚫『世論』上・下 W.リップマン著 掛川トミ子訳 岩波文庫
リップマンが『世論』を書いた動機は,第一次大戦後の混乱の原因究明にあった(一九二二年刊).にも拘らず我々がこの書を手にすると,あたかも現在を分析し警告を発しているかのような切迫感を覚える.それは,大衆心理がいかに形成されるかを出発点として,人間と環境の基本的な関係を,イメージの概念から明晰に解いているからだ.
という、まあ、定番ですかね。
その下巻「第十五章 指導者たちと一般大衆」からです。
自分たちは一般の人びとの心の中にある計画を表面化しただけだ、と指導者たちはよく言う。もし彼らがそう信じているのなら、ふつうは思い違いである。計画は多くの人びとの頭の中に同時に生じるものではない。〜〜〜
この事実があいまいにされているのは、大衆がたえず暗示にさらされているからである。大衆が読むのはニュース本体ではなく、いかなる行動方針をとるべきかを暗示する気配に包まれたニュースである。大衆が耳にする報道は、事実そのままの客観性を備えたものではなく、すでにある一定の行動型に合わせてステレオタイプ化された報道である。〜〜〜
同じ刺激にさらされた大衆は、理論上は誤差の多角形として図示できるような感情の反応を見せるだろう。そこには、まとめて一つに分類されてもよいほど似た感じ方をするある集団ができる。両端に位置するのは変種といえるような感じ方をする人びとの集団である。このような分類は、それぞれの分類に入れられた個々の人たちが自分の感情を声に出して言うとき、いっそう固まる傾向をみせるだろう。〜〜〜
(P.76〜77)
〜〜〜したがって目先の利く政治家は、抜け目なく勢力のある人たちに仕えるか、さもなければ、いくらかでもその人に注意を払えば寛大な証拠として人目を惹くほど力の弱い者に仕える。そのように目をかけてもらえないはるかに多くの人たち、無名の群衆が受けとるのは宣伝である。
〜〜〜公務につく人間はひとりひとりがある程度検閲官である。〜〜〜指導者は誰しも多少の宣伝家である。〜〜〜そのため彼は、どんな事実を、どんな状況で、どんなかたちでなら、ふつうの人たちに知られてもよいかを決めるのにますます気を遣う。
(P.80〜81)
さて、我が国内における「新型コロナウイルスによる死亡者数」は・・・
必ずしも、それが「主因」とは言えないもの、何なら、死亡後の検査で実はコロナ陽性でした(つまり、それはコロナ対応をしているわけではないですね?)というものまで、何もかもぶっ込みで!
2月26日現在、累計7,805人。
今シーズン(2020年8月31日から)で言うと、6,527人。
インフルエンザでは季節性ということを踏まえ、通常、第36週から翌年第35週までをインフルエンザシーズンとして数えています。
今年に入ってからにしちゃうと、4,346人。
ちなみに、インフルエンザ関連死は例年10,000人ほどです。
これって、どうなの? ですわ。
日本の総人口は約125,000,000人、年間死者数は概ね1,400,000人ですからね。
いや、良いんですよ、政治家が空気読んだって。それも仕事のうちですから。
でもね、ただ「市民の声」とやらを聞いて、それに従うだけなら、何もかも世論調査で政治決定すれば良いって話で。
つまり・・・
政治家は空気を変えてこそのもんでしょ?
・・・と、それに尽きます。
青臭くて言うのも恥ずかしいくらいですが・・・
勇気出せよ! それを志したんだろ !!
・・・と背中蹴っ飛ばしたいです。
以上。
にしても、皆がマスクしてるから、自粛してるから、緊急事態宣言出したから、だから、この数字で抑えられてるんだと言われると、反証するのがかなり面倒くさいってところが、ホント腹立たしい。
首都圏を除き、緊急事態宣言解除となるわけですが・・・
緊急事態宣言解除後の地域における リバウンド防止策についての提言
令和3年2月25日(木)新型コロナウイルス感染症対策分科会
→
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/bunkakai/ribaundoboushisaku_teigen.pdf
昨日、政府は、大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、岐阜県及び福岡県に対する国の緊急事態宣言について、2月28日をもって解除することを決定しました。
しかしながら、愛知県は、現在も、県内全域で、新規陽性者や高齢者施設・医療機関でのクラスターの発生が終息に至っておらず、医療の現場には、依然として高い負荷がかかっていることから、緊急事態宣言の解除後も、必要な対策を継続することとしております。本市としても、引き続き、医療体制の確保及びワクチン接種の準備等、必要な対策に全力を尽くしながら、対策を段階的に緩和することとし、3月1日以降においては、下記のとおりとします。
つきましては、市民・事業者の皆様におかれましては、長期にわたりご不便をおかけしますが、引き続き、感染防止対策へのご理解とご協力をお願いいたします。
1 外出の自粛について
○昼夜を問わず、生活に必要な場合を除き、外出自粛をお願いします。特に21時以降の不要不急の外出自粛をお願いします。
2 会食の自粛について
○会食時には、大声でしゃべったり、マスクなしで会話をすることで、感染リスクが高まります。引き続き、大人数や長時間におよぶ飲食や、普段一緒にいる人以外との会食はできるだけ避けてください。
3 飲食店等の営業時間の短縮について
○飲食店等の皆様には、引き続きご負担をおかけしますが、3月1日から3月14日までの間、5時から21時までの営業時間の短縮に適切なご対応をお願いします。
4 公共施設・イベントについて
○公共施設の閉館時間の21時への変更などを行います。 (詳細はこちらをご覧ください)
○市が主催するイベントについて、引き続き、3密の回避等のため定員数の半分以下に入場者を抑える制限を継続します。参加される皆様にも、徹底した感染防止対策をお願いします。
5 年度末を迎えるにあたって
○歓送迎会、お花見に伴う宴会、卒業パーティーなどは自粛をお願いします。また、卒業旅行や春休みの旅行などは控えていただきますようお願いします。
6 テレワーク等について
○事業者の皆様には、テレワークや時差出勤等の積極的な推進をお願いします。
7 感染防止対策の徹底について
○マスクの着用・手指消毒・人と人との距離の確保・大声での会話の自粛・換気の徹底など、「基本的な感染防止対策」を徹底してください。
○「体調の悪い方」は、外出を控え、発熱、咳などの症状のある場合には、すぐに医師に相談してください。
○「豊橋市新型コロナ通知システム」や国の接触確認アプリ(COCOA)の積極的な活用をお願いします。
8 その他
○コロナ禍から市民の皆様が安心して生活できる社会を守るため、「コロナ禍からみんなで豊橋のまちを守る条例」が昨年12月18日から施行されています。不当な差別的取扱い、誹謗中傷、プライバシーの侵害等をしないよう、新型コロナウイルス感染症の患者や家族、関係者等への格段の配慮をお願いします。
政府(対策分科会)も自治体も・・・
あれやこれや、言ってることがほとんど変わらない!?
(少なくとも我が国においては)決して「キラー・ウイルス」などではない新型コロナウイスル、「死の病」でもない新型コロナウイルス感染症。
全くね・・・
インフル未満の「質の悪い風邪」程度に、一体いつまで怯えてるんだ?
・・・って感じです。