本日は、日本神道(伊勢神宮)
 についての講演会へ。 
 

会場


こちらのある大御所の日本学者による講演会、

東洋文化ファンで満員御礼でした。


西洋世界が、自らの一神教的世界観=普遍主義

を相対化する視点を持たなければいけない

ということに気がついたのは

そこまで昔のことではなくw

第二次世界大戦後、人類学が学問として確立して

からです。


レヴィ=ストロースをはじめとして

そこで初めて多文化相対主義が真剣に議論される

ようになった。それまでは民族学の興味。

世の中にはエキゾチックでヘンテコな

珍しい人とかものがいっぱいあるねっていう。


日本のように、近代化にあたって

他の文明の原理が否応なく

入ってきて根本が変革された国とは違って

西洋世界に生きていると

自分のスタンダードとは違うものを

どうやって認識すればいいのか

その方法を見つけるところから

始めないといけないという

「それなりの苦労」があるのを感じる。


(例えば

ゴリッゴリのカトリックであるハンガリー系の

夫が舞楽面の陵王の写真を見た時の恐怖の表情が

忘れられんw あの人たちって所詮

正統と異端のロジックしかないのよねw)


一神教に基づいた世界観を相対化するための

日本の「宗教」への関心。日本人にも

難しい神道の理解ですが…


ただの珍しいトピック知ってます、にならずに

しかも歴史の長さって点で大風呂敷すぎて

wikiよりざっくりした理解だわってならずに

時系列で何かを面白く説明するって

本当に難しいことなのかも。


やはり、現在の問題、アクチュアリティというのに

結び付けられていない物事の説明は、

古ければ古い時代のトピックほど

ただのオタク的知識の披瀝になっちゃうと思う。


グローバル化し技術化した世界は

「大嘗祭、何やってる」って

クエスチョンに人工知能が答える

世界。


難しい日本語を勉強し遠い日本に行き

神社仏閣を丁寧に巡り…


(講演者が大事にされてるご朱印帳が回覧されてきました)


そんな世代はもう二度と現れないかもしれない。


それでも、日本文化の

正しい姿を理解してもらったり

その価値を伝えていくことには

まだ困難や、それゆえの意味が残ると思いました。





オマケ☟


伊勢神宮がテーマっていうから、

国家神道化とか

今の神社本庁の怖い話とかに

切り込んで来るのかしらと思ってたら

そこは全然素通りで

円空仏の天照は髭があるって話で

ほっこり盛り上がってて…


神仏習合の「歴史化」の作業とコンテクスト化

ってのが西洋人は本当に苦手。

だって、日本は彼らにとってずぅーっと何やら

たくさん神様がいてぐちゃぐちゃ混じってる妙な国

だから…