「郷土愛とグローバル化」


 グローバル化=銭が全て

 ほんっと呆れますが
   
 自分の身の振り方を考えると
 地元どころか自国にもいないし
 ガイジンの伴侶もさらにここで
 モト正せば移住者だし
 子供だって将来どこで暮らすかわからない。
 
 考えると国際都市よろしく
 周りもそんなような人ばっかりで

 (夫の客なんか
 今日はドバイにいたと思ったら
 次の日はロンドンにいて
 その次の日はスイス、
 家は欧州各地にあって
 週末はシンガポール出張、
 みたいな、
 もはやどこに住んでるのか
 不明な人ばっかりだよ。
 ていうかプライベートジェットでも何でも
 飛行機乗りすぎってあんま身体に良くない
 んじゃないの?
 
 私の友人も国を跨いで
 大荷物で引っ越してばっかり。
 地味にストレスだろうな。

 そして私に至っては
 関西ロスなう、ですw)

 複数国籍と複数言語使用者(バイリンガル
 くらいだと少なく感じるw)、
 複数拠点生活者の多いこと多いこと。
 
 いい意味では国際的でモビリティが高い人
 悪い意味では根無草の無責任野郎

 私が
 この夏に出会った雅亮会に強く惹かれるのは
 地域への愛に基づいた市民活動の薫りを
 そこに感じるから。

 東京遷都と神仏分離で楽人を失い
 消滅の危機に陥った四天王寺の雅楽の
 伝統を守ったのは
 地元の人々だったという有名な話。

 国がどうにかしてくれなくても
 自分たちでどうにかする、

 自分たちの文化は自分たちで守る、
 それが自分たちの誇りを守ることだから。
 
 活動の代表者は今も
 その「熱い想い」を引き継ぎ、「責任」
 を引き受けている。
 まさにノブレスオブリージュの精神。

 全国区で有名になって
 得体の知れない権力者や有名人
 とお近づきになって
 CMとかに出る、みたいな
 エゲツナイことが目的ではなくて

 まず近所に発信して近所の人々を啓蒙し
 結びつけていく、
 近くの、
 様々な業種の人々の地縁的繋がりをつくっていく、

 官庁大企業などの
 トップダウン組織の雇われエリート、
 首都圏の均質なテクノクラートがしばしば
 欠いている
 ある種のカリスマ性や懐の深さがなければ
 できないことで、

 仮に上手にやっても資本主義の価値観では
 少しも自分の利益にはならないだろうけど
 
 そういう姿勢は間違いなく尊い。

 かっこいいとはそういうことさ〜

 (そしてそういうのは
 結局
 ヴィジュアルに出る、ってことだと思ってます。

 矜持と使命感で仕事をする人間の
 キリリとした、品のある佇まい。

 日本の伝統を背負う出自と覚悟がある
 人間独特の空気感。

 でもモニター画像では分かりにくい美しさです。
 人間の雰囲気とかオーラって不思議なものですね)

 まさに
 日本在住でないから冷笑しつつ
 言いたい放題、その実、ウケたという数字が
 大好きな
「絶望ビジネス」
 している人々(ひろゆきとか成田なんとかさん)
 や
 稼いで
 都合悪くなったら
 ドバイに逃げてく人の対極だと思う。

 大阪だけではなく
 日本の各地には
 全国区ではないにしても
 そういった地元の名士の使命感に支えられた
 「基本自腹」の行事や
 町おこしの取り組みが残っているはず。

 将来
 金しか信じないグローバリストとそういう
 地域密着型の高貴な精神の人々が
 手をたずさえることは無いのかな。
 
 あったらいいのにな。


 そんな夢に想いを馳せております。

 

 
(司馬遼太郎が『十六の話』で触れている
大阪の民のシヴィスム。一読に値すると思います。)