忘れられない先生、今でも感謝が尽きないご指導の日々 | 傍流のアメリカ大学受験

傍流のアメリカ大学受験

都内私立中高一貫校の高校三年生。米国大学進学準備に奮闘中。
純ジャパ(日本生まれ日本育ち、海外経験ゼロ)の息子がどこまで挑戦できるか、親もつたない英語を駆使して情報収集に格闘しています。

2024年2月26日(月)   快晴・強風

 

 

 

 

 

私の中学・高校時代の英語の成績は、

実に平凡なものでした。

得意でもなく、かといって不得意でもなく…。

 

大学受験を意識する学年となり「さあ、塾にでも通おうか。」と自分で探し入塾を決めたのは

自宅近所の小規模予備校でした。


学校と家との通学路の間にあって、通うのがめんどくさくなさそうな点が決め手でした。

 

週に何回か通っていた記憶はあるので、

おそらく国数英の主要教科をその予備校で受講していたんじゃないかなとは思うのですが

当時の記憶が薄らいでいて、あまり思い出せません…。

 

 

ただ、英語の授業のことだけはよく覚えているのです。

 

先生のお顔もお名前も、板書の美しさや声までも…。

学校では習ったことのない英文の読み方に

衝撃を受けたことは、今でも鮮明に思い出すことができます。

 

 

そのくらい、私の英語学習人生に影響を与えてくれた先生でした。

 

 

予備校の先生と言うよりは、銀行員のようにスーツが似合う細身で長身の先生で、

大きな眼鏡がまたよく似合っていて、

今風で言えば「イケオジ」でした。


残念ながら、当時の女子高生には国立大学よりも私立短大の方が人気が高く、今では考えられませんが高偏差値でもあり、

国立大学向けの教室の9割は、学ラン男子に埋め尽くされていました…。



細い指で軽く添えられたチョークから板書につづられる筆記体は、

まるで音楽のようにエレガントな曲線を描いて動き、

私はそれをノートに書き写しながら、先生の書体を一生懸命に真似ていました。

 

 

その先生は、文法や構文を大切に教える方でした。


分からない単語やフレーズが出てきても、すぐには辞書を使わず、

英語を英語の語順のままに、文頭から理解し推測する力がつくようにと指導してくれました。

 

単語の語源やニュアンスを大事にする先生で、

また、英語と言う言語の背景や文化も解説しながら、

ぼんやりではなく、解像度高く英文を理解できるように鍛えていただきました。

 

 

学校とはあまりに違う教授法に戸惑いがありましたが、

半年ほど経った頃でしょうか、

模試での長文読解で「うへぇ~。」と言う嫌気が全く出てこない自分に気が付いたのです!


もちろんわからない単語はいっぱいあるのですが、

国語の現代文を読む時のように、冒頭から英語が英語の語順のまま頭の中に入ってきて

自分がそれをちゃんと理解していて、

模試の本文を読み終わるのは、あっという間の出来事でした。

 

 

そこから英語の勉強がとても楽しくなってきて、

もともと読書好きだった私は英文科に行きたいと思ったほどだったのですが…。


母方の親戚で一番賢く優秀な「先生」をやっている方が

「英語でなんて勝負できないよ。

帰国子女とかハーフの子とか、

幼少期からしっかり学んできたバイリンガルの子には、英語を今から学んだって絶対に勝てないんだから。

日本人として勝負できる学科を選びなさい。」という助言があり…


母親も「そうだ、それが良いに違いない。」となって、英語以外の学科を受験するに至りました。

 

 

しかし、一度は味わった「楽しい!」と感じた英語学習への興味は尽きることがなく、

結局、入学した日本の大学は中退をして、アメリカの大学受験へと再挑戦したのでした。

 

 

当時は、四技能という概念が乏しかったので、実際に留学したら「聞き取れない」

「言いたいことが全く言えない・通じない」で非常に苦労をしました。


そんな中でも、TOEFLを獲得し入学許可を得て、

大学の授業でも、

宿題の教科書を読むことと、ペーパーを書くことにはさほど苦労せずについて行けたのは、

この予備校で学んだ土台があったからだと今でも思っています。

 

 

高校生当時の私は、

文法の重要性をそれほどまでは理解していませんでしたが、


大学卒業後、念願の「英語で」仕事をするIT企業の海外事業部に配属され、

資料を読んだり、メールのやり取りをしたりする中で、

言語学習における土台の大切さを何度も再認識する場面がありました。



さて、時代は移り、息子が英語を学ぶ年代となって、こんなにも四技能をまんべんなく指導を受けられる学習環境となって、うらやましくも思います。


それと同時に、

息子の目指すレベルが、日本人の中ではまあ英語ができる方だよね、の程度ではなく

(私たち留学経験ちょっとありの親世代)


英語ネイティブの大学生たちと遜色なく意見を交わし、共に研究を進めていくレベルを目指すのであれば、


やはり私が高校生の時にコツコツと積み上げたように英文法の一つ一つの理論がとても大切だと思うのです。


今の息子は、なんとなくふわっと英語を理解して、さらっと書いてみて

それで理解した気でいるのだと思うのですが…。



オンライン先生との英文法の授業は、まさに筋トレのような基礎練習の積み重ね。


地味で成果をすぐには実感しにくく、

むしろTOEFL対策とかSAT演習などの、点数に直結する講座を取りたくなることだろうかと思いますが…


なんとか半年は、この地道な学習に耐えて、

文法を基礎から学ぶことの意義を実感できるところまでは耐えてしがみつき、頑張って欲しいなあと願っています。


いかんせん、なんでも見切りをつけて投げ出すのが早い子なので💦


親は相変わらず、

ヒヤヒヤしながら見守っています😣