覆盆子

 覆盆子(ふくぼんし)という生薬はクマイチゴなどの実でいわゆる木いちご、ラズベリーです。
 韓国では覆盆子のお酒が韓国の大統領からお中元で北朝鮮に贈られたことやドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」などの影響で覆盆子が滋養強壮・利尿に人気のようです。

 この生薬、中国では反対の頻尿改善に用いられます。

 中医学では膀胱の働きは五臓の「腎」に深い関わりがあり、(西洋医学の腎臓とは異なりもっと広い意味になります。)腎の力を補う「補腎」の生薬は膀胱の働きにいいです。
 覆盆子には補腎と収れん作用があり、尿を固持する働きになります。それですので中医学では頻尿、尿もれに用いられます。滋養強壮にいいのは同じです。

 名前の由来も違います。
 中国では昔トイレは離れにあって、夜は簡易便器「盆」を使っていたそうです。その盆がいらなくなり覆したことによるそうです。
 韓国では尿の出がよくなり盆が勢いでひっくり返ったからということによるそうです。

 今まで膀胱に尿をためる力がなくて、回数が多くチョロチョロだったのが、覆盆子により尿をためる力がつくと、一回の尿量が多くなり勢いが良いと感じると思います。

 中国と韓国で名前の由来が反対のように見えますが、同じく膀胱にいいということからきています。
花粉症・鼻炎のための一般薬

花粉症、アレルギー性鼻炎などのための一般薬についてです。
点鼻薬では返って鼻がつまりやすくなることがあるので気を付けて下さい。


●内服薬では眠くなったり、口が渇いたりするものが多いので、車の運転などはされないように気をつけて下さい。
 鼻水を抑える効果が高いです。鼻水がなく鼻づまりだけですとあまり大きな変化は感じられない方が多いです。
 鼻づまりには漢方薬がとてもいいです。生薬では辛夷、白芷、蒼耳子などに通竅(つうきょう)作用という鼻づまりを通す働きがあります。方剤では辛夷清肺湯などになります。花粉症・鼻炎にいい漢方薬については前回の記事をご覧下さい。


●点鼻薬には血管収縮性、抗アレルギー性、ステロイド性のものがあります。

◎血管収縮性の点鼻薬
 血管を収縮させることで鼻づまりを抑えます。即効性があり、使うとすっとする感じになりますが、長期に渡り頻用すると返って鼻がつまりやすくなります。これは副作用で鼻の粘膜が腫れることによります。薬剤性肥厚性鼻炎といいます。
 市販の点鼻薬を使われている方で薬の副作用で鼻がさらにつまりやすくなり、効きにくくなったと感じて使用回数が次第に増えていく方はとても多いです。

 市販されている点鼻薬ではナファゾリン配合のものになります。商品名ではナザールなどになります。ナファゾリンなどの血管収縮性と抗アレルギー性の両方の成分が配合されているものが多いので薬剤師に相談して購入して下さい。
使われている方は1日2~3回まで、2~3週間以内と花粉症のひどい時期に限って使用された方がいいです。慢性鼻炎の方は市販の点鼻薬は使用しない方がいいです。

◎抗アレルギー性の点鼻薬
 鼻水・鼻づまりを抑えます。
 比較的副作用が少なく安心して使用できます。

配合成分ではクロモグリク酸ナトリウムはマスト細胞を安定させ、アレルギーの症状の原因になるヒスタミンなどの放出を抑えます。マレイン酸クロルフェニラミはヒスタミンの受容体をブロックし、アレルギーの症状を和らげます。

◎ステロイド性の点鼻薬
 ステロイド性の点鼻薬は市販されていないですが、病院でよく処方されるものにはフルナーゼ点鼻液、アルデシンAQネーザルなどがあります。
 病院の指示の回数・期間を守って使用して下さい。
花粉症にいい漢方薬

暖かくなって花粉の飛散が多くなってきましたね。
みなさんは花粉症は大丈夫ですか?

今日は花粉症のようなアレルギー性鼻炎にいい漢方薬です。

○小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
水っぽい鼻水・痰が多い、くしゃみ、涙目、咳、鼻炎

○葛根湯(かっこんとう)
鼻風邪、水っぽい鼻水、寒気、肩・項背のこり

○葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
鼻づまり、蓄膿症、鼻炎、肩、項背のこり

○辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
鼻づまり、黄色で粘っこい鼻水、蓄膿症、鼻炎

水っぽい鼻水が多い方には「小青竜湯」(しょうせいりゅうとう)
黄色で粘っこい鼻水が多い・鼻づまりの方には辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)がおすすめです。


 中医学では花粉症は「衛気」の働きの低下により起こりやすくなると考えます。
 「衛気」とは身体の外側、体表を流れる「気」で外からの邪気(病気の原因、アレルゲン)から身体を守る働きになります。病気に対する抵抗力、免疫力になります。

 この衛気を高めるのが玉屏風散(ぎょくへいふうさん)(商品名:衛益顆粒「えいえきかりゅう」)などになります。玉屏風散は文字通り屏風(びょうぶ)で身体を守るように免疫力を高めていきます。衛益顆粒という名前は身体の衛気を益すという意味になります。
 普段から胃腸が弱い、疲れやすいという方は「補中益気湯」などで中から気を補うことで免疫力を高めていきます。
 身体の「気」を補う働きの高い生薬に「黄耆」という生薬があります。玉屏風散、補中益気湯にはこの黄耆が配合されています。
 
 また免疫力を高めるのには血液をきれいにするクマザサのエキス(商品名:ササヘルスなど)がおすすめです。
 クマザサには炎症を抑える働きがあり昔から生薬として使われています。「ササヘルス」は標高1000m以上の空気・水・土のきれいな高地で採取された天然のクマザサのエキスを抽出したもので葉緑素、多糖類、リグニンなどの有効成分が多く含まれています。葉緑素のクロロフィルはそのままでは水に溶けにくく吸収されにくいのですがササヘルスではこのクロロフィルのマグネシウムを鉄に置き換えることで体内に吸収されやすくしてあります。またクロロフィルは変質しやすいのですが鉄に置き換えることで安定化されます。鉄に置き換えた鉄クロロフィリンは血液のヘモグロビンに似た構造なので血液にとてもいいです。血液をサラサラにして免疫力を高め、また口臭・体臭にもいいです。口や胃の粘膜にいいので口内炎や胃の不調にいいです。