先ず、ご挨拶を。
残暑見舞い申し上げます!
昼間は夏と変わらない暑さに体力と精神力を蝕まれ、深夜から早朝にかけて徐々に冬の到来を感じさせてくれる肌寒さを感じる、そんな季節になりました。
さておき。
九月と云えば・・・・
そう。秋冬野菜の植え付けとその準備で忙しい季節です。
この時期に植え付けを始める野菜は・・・
玉葱、大根、法蓮草、早生採り人参、白菜、などなど。
という事で、今回はこの五点の野菜についてお教えします。
この五野菜の栽培の前に、先ずは栽培に最も大切とされる畑作り。
畑の土は共通していえる事は、肥沃で、通気性、保水性、排水性、が良い土が最も良い・・・・んですが、この文には矛盾を含んでいます。中学レベルの理科を少しでも学んだら解ると思いますが、保水性と排水性の両立はかなり難しい(但し、出来ないとは言ってない)のです。
土づくりはかなり前に書いた筈なんで、詳しくは書きません。書いた筈。あれ?書いたよね?
まあいいや。
土の配合比については環境依存的なモノがあるので、この配合率が最も適しているなんてウチの口からは言えませんので、各自色々試して下さい。因みに配合を自分の考えで変えるの面倒という方は、コ○リとか、ア○ハとかDIY関連商品を販売されている店で店頭に山積み販売されている1袋税抜き14L398円から20L798円で売られているモノに8Lの鹿沼土(細粒または小粒)をよく混ぜてから使ってね!
路地(野外)でのプランター栽培の場合は、プランターの底に赤玉土(中粒)を3~5cmほど敷き詰めて発酵済腐葉土と鹿沼土を1:1で混合したモノを真ん中に詰めてから上の配合土で。
屋根のあるマンション等のベランダで育てる場合は、プランターの底にヤシの皮繊維を1~2cmくらい敷き詰めてから赤玉土(中粒)、鹿沼土(中粒)、配合土の順番に入れていくと良いよ。路地栽培とヤシ繊維部分が多い理由はマンションとか個宅のベランダもそうだけど、ベランダ栽培といって安易に「野菜の土」とかだけで育てた場合、プランターの水抜き穴から土が流失し、それが原因でベランダの雨どいを詰まらせる原因となるので注意。
どの栽培方法でも共通で2~3日前に、苦土石灰や貝殻石灰でカルシウム分やマグネシウム分を補給を兼ねた酸性中和を行っておくこと。消石灰は7日前に、生石灰は10日前に混ぜる必要あり。消や生「石灰」はアルカリ分がきつすぎて、植え付け直前に混ぜると苗や種が肥料焼けする場合があるので注意が必要。貝殻石灰(広島や三重産)は植え付け数時間前でも可能。外国産は消石灰と同じ期間開けること。塩分除去が怪しいため。
土についてはこんなところで・・・
1. 玉葱 を種から育てる方法
玉葱の種はどの品種でも良い・・・・・ウチの場合はカレーとか肉じゃがにした時に甘くなる「OK」か「OP」と呼ばれる品種しか植えませんが。
土の深さは畑・プランター共通で3cmぐらいで、種は筋蒔きで蒔くこと。種の上から被せる土は柔らかい土を薄くかける程度で良い。
余り深くに種を植え付けると発芽せずに腐る恐れがあるので注意。
また筋蒔きに種まきをするのは、玉葱や白菜は直播きでそのまま同じ場所で育てるよりも10~13cmになったら他の場所に1株ずつ移植(株間は15~20cm間隔で)することで大きくて美味しいモノに育てる事が出来ます。俗にいう、苗作り。9月10日から遅くても9月30日まで苗作りが可能。それ以降も10月中旬まで可能なのは可能なのですが、保温とか必要で面倒なことになるので、種から苗を作るなら9月いっぱいと覚えておいて下さい。
直接、店で売られている苗を使って育てる場合は、9月15日から10月20日までの区間で植え付け。植え付け間隔は上記参照。植え付けは根や葉(緑色部分)が途中で切れてないモノを。苗の植え付け時に、店で普通に手に入るオルトラン粒剤や木酢液を散布し、青虫対策をきっちりとやっておく事。
専門知識では種まきから2カ月で植え替え苗完成。
肥料は、種から栽培するなら苗が5cmになったタイミングで液肥1000倍液を水やりと同じ要領でやる。その後、雨天除いて10日間隔でやる。間に雨天があった場合はその日を-1と考えて9日目にやる。屋根プランター栽培の場合は液肥1000倍を5cm苗時から7日間隔でやる。肥料の濃度管理を自分でやれるなら、IB化成や千代田化成でも可。
植え付け後は、10日置きに千代田化成を1株あたり小さじ1杯程度施し、10月下旬になったら株元に腐葉土をまいたり、油粕を株元から
最低でも5cm離して土を少し掘って埋め込むと11月からの株の肥大がより大きくなりやすい。植え付けが10月になった場合は植え付け後、10日、20日、30日は千代田を40日目に腐葉土や油粕を。
収穫時期については、翌年春以降で。玉葱の肥大部分(茎にあたる)の上に付いている緑色のシュッとした部分が独りでに倒れるのでそこで収穫する事。これより前に収穫すると、煮付けに向かない辛口のモノになる。
日数での目安は本植え付けから大体7カ月くらいで収穫時期を迎える。
2. 大根 の育て方(根メイン)
何の品種を育てるのかによって、必要な土の深さが異なります。
総太りや青首といった品種を育てるには畝高含んで最低でも50cmの深さまで土を柔らかくさせる必要があります。大仁田葱の様に後から土を被せて埋めていく技法は余りお薦め出来ません。
二十日大根やミニラディッシュといった短根性の大根は、深さ20cmもあれば十分。
おでん大根と呼ばれる中根性大根の場合は、総太り程深くなくても良いですが最低でも30cmは深さが欲しいところです。
畑で育てる場合は小石は徹底的に取り除いておく事。小石を放置してると根っこが真っ直ぐ伸びずにファンタジーで有名なマンドラゴラぽくなり、硬くて美味しくないモノに育つので、柔らかい土で育てる事。
種の植え付けは、一指し指の第一関節の深さで、株間10cmで、50cm幅畝で二条~三条蒔きまたはジグザグ二条蒔きで。プランターで育てる場合は株間最低5cm以上離して育てる。
種は1カ所につき、2~3粒ずつ蒔く。最近売られている種の殆どが国外で作られた所謂委託栽培によるモノなので、種の袋の裏に書かれている発芽率は全く宛てに出来ないので注意。委託栽培元の栽培環境上での発芽率なので、実際の発芽率は最低でも明記されたモノから-10%されたモノと思っておくとよい。75%だと、65~55%ぐらい。
発芽率が信用出来ない場合は、植えつける数日前に芽だしを行ってから蒔くとほぼ100%付く。芽出しを行った時点で発芽出来ない種は死んでいるので処分。
施肥は本葉の枚数が5枚以上になったら、千代田やIB化成といった化成肥料、油粕や発酵済み腐葉土といった有機肥料を与える。
千代田は10日置きに1株あたり小さじ2ぐらいで。IBは30日置きに1株あたり3粒(生育状況で最大5粒)施す。
油粕は、本葉5~10枚までは1株あたり大匙1、20枚以降は大匙2ぐらいを根から少し離して埋め込む。
腐葉土は15日置きに根元に3握り程度施す。
本葉がでてから10日から20日目に根と葉茎の付け根の根っこ側に少し亀裂が入る事がありますが、病気ではなく、根部分の肥大化開始の合図なのであたたかく見守ってあげて下さい。肥大化開始は夜温が関係しており、少し寒くなってきた辺りになります。
専門用語を使うと「初生皮層はがれ」といいます。
収穫時期は9月に蒔いた場合、10月下旬から12月上旬頃。10月中旬蒔きでは11月上旬から12月上中旬頃。10月下旬蒔きは11月下旬から翌年2月上旬頃が目安となります。豪雪地帯ではさらにズレがはいりますので注意。
収穫の日数の目安は本葉が出てから70日ぐらい。おでん大根は40日ぐらい。
3. 法蓮草 の育て方
法蓮草は屋根のある場所には余り向いてません。早採り未熟株を小まめに食べるのではなく、店売りの様な大きく育ったモノが欲しい場合は雨風が当たる(上空に何もない)場所で育てましょう。
大根や玉葱と違って、園芸初心者向けではありません。温暖地での栽培は少し難易度があがります。山岳地帯など気温が平均通して低い地域向け(温暖地で栽培する場合は、病害虫の小まめな管理必須)
土は石灰分(有機無機問わず)多めで。
種まきは・・・・玉葱と同じ様に条(筋)蒔きにして芽採りを行う手法と、大根と同じ様に点蒔きにする手法の好きな方で。
筋蒔きの場合・・・玉葱と違い、移植する際は根っこに土を付けたままで移動させる事。葉っぱが10枚未満の小さな株に限り移植が可能。それ以上の大きさの移植は最悪枯れる場合あり。
栽培方法は玉葱や大根参照。
収穫時期は9月蒔きで、12月上旬前後あたり。10月蒔きで翌年1月あたり。気温次第でかなり変動する。生育中期以降で、異常気象によって急な昼間の気温の上昇が数時間以上続くと未熟なのに収穫適齢期に到達する場合があるので、温度管理に特に注意が必要。異常な気温上昇が確認されたら一刻も早く、白や黒の寒冷紗によって日陰を作り、気温を下げておくこと。
日数の目安で本葉が出来てから30日前後で可能。
因みに、マンションの5階より上の階で育てる場合は、温暖な地域であっても栽培しやすいとも友人から聞いてます。
4. 人参 の育て方(但しプランター向け)
路地で栽培する普通に食料品売り場で見かける金時人参などの根っこが長い品種を育てる場合は残念ですが・・・・種まき時期が終わりました。温暖地で8月下旬、寒冷地で8月中旬には蒔いておかないと。時無し種は昼間の温度が15度未満にならない限り栽培可能。
短い品種。ミニ人参とか根っこが普通のよりも短いモノは9月20日までに蒔いておきましょう。遅くても10月15日まで。
基本の育て方は大根と同じです。
が、土が法蓮草と同じく石灰分を大変好みます。やや川砂を混ぜ込んで、排水性を上げておく必要性もあります。畑で育てる場合は水はけが凄く大事。
肥料は余りやりすぎると、フェンネルの様な葉っぱばかり大きくなって肝心な根っこ部分が育ちにくくなるので、ヨウリンやカリウム系をメインに与えましょう。
収穫は、品種によって異なりますが。100円ショップなどで見掛ける短期栽培型は種まきから40~50日で収穫が可能。
LAST. 白菜 の育て方
基本は法蓮草や大根と育て方は同じ。品種によって、結球するタイプと結球しないタイプがありますが、ここでは結球タイプで説明します。
種まき等は大根と同じで、30cm畝で点蒔きの1条、50cm畝で点蒔きのジグザグ2条で。家庭園芸程度の人に余り知られていませんが、この白菜も法蓮草と同じく若い苗の内は移植が可能です。
肥料は結球が始まる初霜落ちまでは7日置きに千代田や油粕を多めに施し、初霜が降りたらそれ以降は10日置きに窒素とリン酸分多めで施す。
初霜降り時点で葉っぱの大きさが30cm前後で10枚近くあれば1番外の本葉4枚を中央にまとめる様(バラの蕾の様)にして麻縄かシュロ縄で纏めた葉の上の方で括り付ける。雪が降るまでに終えておく。
日数で目安にするなら本葉が出始めてから45日ぐらい。
人の手を加えずに、自家結球するのを放置した場合、食品売り場で見掛けるあの楕円形型にはならないので注意。自家結球放置でやるとサニーレタスぽくなる。
括りつける際にビニールやナイロン系で行うと腐る場合があるので、植物由来の縄が手に入らない場合は、麻や木綿系の手ぬぐいなどでも可能。
順調に育て上げる事ができたら、収穫は種まきから60~120日後。
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※参考としてどうぞ!!
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最後におまけ。
特に注意が必要な害虫・・・・・
ヨトウムシ・・・灰色に点々が付いたコガネムシみたいな形状の蛾の幼虫。秋冬野菜で一番被害の大きい最悪な虫。アブラムシやゴ○ブリ同様、殺虫剤に耐性を持つ為、殺虫剤になるべく頼らずに見つけ次第、即捕まえて処刑すること。放置すると数時間で2平方mのあらゆる野菜を食いつくす。昼間は土の中に隠れている場合があり、根本付近がかじられていたら、株の根元から30cm以内の深さ10cm以内にいる場合があり。
アブラムシ・・・葉っぱが黄色くなり始めたり、肥料分が足りてるにも関わらず、生育が遅かったり株が弱っているとコイツが茎か葉に吸い付いてるので注意。よく自然農法でメディアが薦める牛乳を使っての殺虫は春夏には効果があっても、気温が低くなっていく秋冬には向かない。ビニテして指でプチプチするか、食器洗剤を薄めたモノを散布が効果的。発生する前の忌避としては、木酢液の原液に鷹の爪(唐辛子)を30日以上漬けた液50~100倍がお薦め。雨天やジメジメが続いた日は特に発生しやすい。液剤に頼らずに忌避するにはメッシュの細かい不織布や薄手の寒冷紗で畝全体を覆いつくすこと。
ウリハムシ・・・オレンジ色のテントウムシにそっくりな小さな虫ですが、悪食が酷く、野菜だけでなく花や果物の樹でも食害をおこす。Gの如く、1匹みつけたらその周辺に10匹はいると思えが合言葉。アブラムシやヨトウムシと同様、殺虫剤が殆ど効かない。ヨトウと同様見つけたら、即捕殺。
注意が必要な病気・・・・
べと病・・・アブラムシ媒介する事が多い代表的な植物の病気。通気性の低い場所で育てていると空気感染や土壌経由感染で発症する事も。症状は葉っぱの先や真ん中から急に黄色く変色し、放置すると軟腐病等の腐敗病を併発させて枯らす。忌避は薬剤に頼らなくても、こまめに石灰分(貝殻石灰や魚骨粉等の有機)を欠かさなければ発症しにくい。発症した場合、症状が軽い場合に限り、苦土石灰や草木灰を上から火山灰の様に軽くかけてやると完治する事も。